前のブログに「09年の厚生労働省の研究調査で
日本の成人男性の9.6%、同じく女性の1.4%がギャンブル依存症で単純計
算で男性は483万人、女性は76万人、計559万人。同書によると、そのう
ち約8割(約447万人)がパチンコ依存症」というジャーナリスト佐々木
奎一さんのブログの記事を引用させてもらった。
「へぇー、一応調査をしてるんだ」とも思ったが、この数字を把握しても
政治がなんのリアクションも起さないことにも唖然とした。
このブログを書き始めた4年前、ギャンブル依存症のことを知るために
参考にした精神科医で作家の帚木蓬生先生の著書「ギャンブル依存と
たたかう」の初版が発行されたのが2004年。その中では患者数は
推定200万人とされている。それから5年経って、倍増どころか、
すでに3倍に達しているということだ。
私はこのブログを書き始めてから、400万人という数字を見かけ
確実な根拠があったわけではないが、以後推定400万人と書いて
きたが、現実にはそれもとっくに越えていることになる。
私と一緒に働いているパートの女性は、家族揃ってパチンコが趣味。
けれど前に簡単に依存症の話もしたし、私の家庭の事情も知っている
ので、私の前ではあまりおおっぴらにパチンコの話はしない。けれど
先日何かの拍子に「もしパチンコ行けんやったら、多分もう仕事とか
もせんでぐだぐだしていると思う」と人に話しているのが耳に入った。
「パチンコに行けなかったら仕事もしない」
この思考回路が依存症でなくて、何を依存症と言うのだろうと私なんかは
思うが、こんな感じの依存症の人はいまやごまんといるということなのだろう。
ギャンブルによる借金もなく、ひと月働いた給料の範囲でギャンブルをして
いる分には、かろうじて依存症の範疇には入らない。
彼女の家はダンナさんが建設関係なので月収は共稼ぎで40万近くあり
家賃もなくてこどもももう独立している。たとえ夫婦で月に10万
パチンコに使ったとしても生活には困らない。
しかし年収が少なくて子育てをしているような家庭の人間が
ギャンブルしたり、ギャンブルで借金を作ったりしたら
生活自体が破綻する。以前親がギャンブルをする家庭は子どもの
教育水準が低いという話があった。家族の誰かがギャンブル依存症
で、借金があったりすると、その返済に追われてこどもの
教育費に回すお金がない。あるいは貸金業法の改正で、去年から
年収の30%以上の借り入れはできないから、たとえば進学費用を
借りたいと思っても審査が通らないといった問題も出てくるだろう。
お母さんがパチンコ依存症という方のブログを読んでいて、母親が
闇金のようなところから借金をするために、娘の携帯番号や勤め先
を書類に書くようなことをして、とうとう娘さんたちは、お母さんに
居場所がわからないところに引っ越したというような話を読めば
自然に涙が出てくる。ギャンブル依存症の人間の周囲には、必ず
こうして巻き込まれた家族がいて、だから被害者の数はすでに
1千万人を越えているのではないかと思う。これで何一つ変わらず
更に日々患者を増やしていくような現状は、あまりにも異常だ。
しかしここまで業界と癒着して利権を貪ってきた政治家たちは下手に
業界を規制しようとすれば、しっぺ返しを食らう可能性があるから
まったく身動きができない。業界の広告費をあてにしている
マスコミにとって、ギャンブル依存症の話題はタブーだ。
だから規制もされず、ギャンブル依存症に関する情報も
ほとんど流れず、患者ばかりがどんどん増え続けることになる。
この状況の深刻さを一人でもいいから知ってもらいたいと思う。
ギャンブル依存症は、いつそうなったのか本人にはわからない。
そしてかかってしまったら取り返しがつかない。
この病気にならないためにできることはただひとつ。
「今日はギャンブルをやらない」という毎日を積み重ねていくこと。
世の中はなべて「健康志向」「健康ブーム」だ。
病気をしない、健康に過ごすためのノウハウや食品や薬品で
あふれかえっている。
肉体や内臓はいろんな手段で補強も修繕もできるが
実は人間の脳はそういう具合にはいかない極めて脆弱な器官であることを
私は依存症の問題を通じて学んだ。
そんな人間の脳を守るたった一つの方法といえば
それがどれほど魅力的に思えても
得体の知れない危険なものには近づかないということなのだろうと思う。
日本の成人男性の9.6%、同じく女性の1.4%がギャンブル依存症で単純計
算で男性は483万人、女性は76万人、計559万人。同書によると、そのう
ち約8割(約447万人)がパチンコ依存症」というジャーナリスト佐々木
奎一さんのブログの記事を引用させてもらった。
「へぇー、一応調査をしてるんだ」とも思ったが、この数字を把握しても
政治がなんのリアクションも起さないことにも唖然とした。
このブログを書き始めた4年前、ギャンブル依存症のことを知るために
参考にした精神科医で作家の帚木蓬生先生の著書「ギャンブル依存と
たたかう」の初版が発行されたのが2004年。その中では患者数は
推定200万人とされている。それから5年経って、倍増どころか、
すでに3倍に達しているということだ。
私はこのブログを書き始めてから、400万人という数字を見かけ
確実な根拠があったわけではないが、以後推定400万人と書いて
きたが、現実にはそれもとっくに越えていることになる。
私と一緒に働いているパートの女性は、家族揃ってパチンコが趣味。
けれど前に簡単に依存症の話もしたし、私の家庭の事情も知っている
ので、私の前ではあまりおおっぴらにパチンコの話はしない。けれど
先日何かの拍子に「もしパチンコ行けんやったら、多分もう仕事とか
もせんでぐだぐだしていると思う」と人に話しているのが耳に入った。
「パチンコに行けなかったら仕事もしない」
この思考回路が依存症でなくて、何を依存症と言うのだろうと私なんかは
思うが、こんな感じの依存症の人はいまやごまんといるということなのだろう。
ギャンブルによる借金もなく、ひと月働いた給料の範囲でギャンブルをして
いる分には、かろうじて依存症の範疇には入らない。
彼女の家はダンナさんが建設関係なので月収は共稼ぎで40万近くあり
家賃もなくてこどもももう独立している。たとえ夫婦で月に10万
パチンコに使ったとしても生活には困らない。
しかし年収が少なくて子育てをしているような家庭の人間が
ギャンブルしたり、ギャンブルで借金を作ったりしたら
生活自体が破綻する。以前親がギャンブルをする家庭は子どもの
教育水準が低いという話があった。家族の誰かがギャンブル依存症
で、借金があったりすると、その返済に追われてこどもの
教育費に回すお金がない。あるいは貸金業法の改正で、去年から
年収の30%以上の借り入れはできないから、たとえば進学費用を
借りたいと思っても審査が通らないといった問題も出てくるだろう。
お母さんがパチンコ依存症という方のブログを読んでいて、母親が
闇金のようなところから借金をするために、娘の携帯番号や勤め先
を書類に書くようなことをして、とうとう娘さんたちは、お母さんに
居場所がわからないところに引っ越したというような話を読めば
自然に涙が出てくる。ギャンブル依存症の人間の周囲には、必ず
こうして巻き込まれた家族がいて、だから被害者の数はすでに
1千万人を越えているのではないかと思う。これで何一つ変わらず
更に日々患者を増やしていくような現状は、あまりにも異常だ。
しかしここまで業界と癒着して利権を貪ってきた政治家たちは下手に
業界を規制しようとすれば、しっぺ返しを食らう可能性があるから
まったく身動きができない。業界の広告費をあてにしている
マスコミにとって、ギャンブル依存症の話題はタブーだ。
だから規制もされず、ギャンブル依存症に関する情報も
ほとんど流れず、患者ばかりがどんどん増え続けることになる。
この状況の深刻さを一人でもいいから知ってもらいたいと思う。
ギャンブル依存症は、いつそうなったのか本人にはわからない。
そしてかかってしまったら取り返しがつかない。
この病気にならないためにできることはただひとつ。
「今日はギャンブルをやらない」という毎日を積み重ねていくこと。
世の中はなべて「健康志向」「健康ブーム」だ。
病気をしない、健康に過ごすためのノウハウや食品や薬品で
あふれかえっている。
肉体や内臓はいろんな手段で補強も修繕もできるが
実は人間の脳はそういう具合にはいかない極めて脆弱な器官であることを
私は依存症の問題を通じて学んだ。
そんな人間の脳を守るたった一つの方法といえば
それがどれほど魅力的に思えても
得体の知れない危険なものには近づかないということなのだろうと思う。