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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

いじめなんてとんでもない話だ

2011-04-27 15:07:30 | 社会・生活
被災児童に対するいじめがニュースになっている。

「福島第1原子力発電所事故の影響で、福島県から千葉県に避難してきた
子どもが、避難先の子どもに「放射能怖い」と偏見をもたれるケースが
あると4月13日の毎日新聞が報じた。記事によると、福島から来た子ども
が地元の子どもに「放射能がうつる」などといわれ、「露骨に避けられ」
ているのだという」

またつくば市では「転入しようとした 人に対し、市が放射線の影響を調
べるスクリーニングを受けることを求めたり、 受けたことを証明する書
類の提出を求めていたことが19日、分かった。

この他にも被災した人たちだけでなく、福島の人たちが色々な風評被害
を受けている。特に避難した児童がいじめを受けているというニュース
には胸が痛む。地震と津波、原発の事故だけでも抱えきれない精神的な
ショックを受けているはずで、住み慣れた故郷の家を離れ、場合によっ
ては家族全員が一緒には避難できず、家族とも別々というケースもある
かもしれない。知らない土地で、知らない人たちの中で新しい生活を
始めるだけでも大変なのに、さらに理不尽ないじめにあうなど絶対に
許されないことだ。

親や先生やとにかくみんなが、放射能は「うつる」というような
ものではないことをちゃんと理解して根気よくこどもたちに
説明し、いじめなんかが起こらないように努力してほしい。

前例が原爆とチェルノブイリくらいしかないから、大人でも放射能は
ただ漠然ととんでもなく恐いものだと思っているようなところがある。
野菜や水や牛乳で買いだめやパニックが起こるのも、放射能について
みんながよく知らないからだし、信頼の置ける情報を発信してくれて
いないからだ。

こうしてど素人の私が色々調べていても、東電や保安院が言っている
ことすらどこまで本当なのかよく分からない。海外からも批判を浴びて
いるのも当然だと思う。
前に海老蔵さんの事件の時だったと思うが、一度嘘をつくとずっと
嘘をつき続けなければいけなくなると書いたが、そんな負のスパイラル
にはまっていなければいいんだけど。
自分の地位の保全とか保身とか責任回避とか、もうそういう次元の話では
ないのだということを、関係者の上のほうの人たちがまったくわかって
いないように見えるのが、放射能よりも数段恐ろしい。


SPEEDI(スピーディ)のその後

2011-04-19 08:38:23 | 原発事故
前にこのブログに書いたスピーディについて
昨日こんなニュースが出た。

「放射性物質の拡散を予測する国の「緊急時迅速放射能影響予測ネット
ワークシステム(SPEEDI)」で、福島第1原発事故後に2千枚以
上の拡散試算図が作成されていたことが18日、分かった。SPEED
Iは原発事故時の避難対策などに活用することになっているが、所管す
る原子力安全委員会が公表したのはわずか2枚だけ。開発、運用には約
128億円の予算が投じられたが“本番”でほとんど使われず、国の情
報発信の姿勢や防災計画の実効性が問われそうだ。安全委がSPEED
Iの拡散試算図を公表したのは、3月23日と4月11日。福島県飯舘
村など原発の北西方向を中心に、屋内退避区域の30キロ圏の外側でも
外部被ばくの積算値が1ミリシーベルトを超えたなどとの内容だった。
これら2回の公表は、避難や屋内退避の区域が設定されたり、農産物か
ら放射性物質が検出され出荷制限がなされたりした後だった」

昨日何気なく「TVタックル」を見ていたら、政財官それに東大を頂点
とする教育界までが絡んだ原子力行政の利権の一端が暴露されていた。
そのことはネットでは前から話題になっている。事故が起きた時に
「安全だ、安全だ」と言い続けた専門家たちは「御用学者」と揶揄
されて、中には謝罪をした人もいるらしい。こうした構図は400万人
のギャンブル依存症患者を生んでそれでもなお「庶民の健全な娯楽」
などと平然と言い続ける構図となんら変わらないが、放射能の場合は
人間の健康や生命に直接影響するものだけに更に深刻だ。

レベル7の報道が出た時に、事故の初期の段階でケタ違いの高い放射能
が出ていたことが明らかになったが、もしその段階で拡散予測が出て
いれば、被爆を防ぐためのもっときめの細かい対策ができていたかも
しれないがすべてはあとのまつりなのだ。
(避難区域をしめすあのコンパスで書いたような円は実はあまり意味が
ないことも徐々に認知されている。計画的避難区域が指定されたのは
後ろに山がある地形では放射能がたまるといった地形の影響が大きい
からだ)

この期に及んでも国や東電や保安院は「放射能の線種が確定しない」
「総量の数値が暫定的で正確でない」などと普通の人には分かりづらい
専門用語をあやつって今出ている放射能の総量や、現在までの積算量
の公表を避ける詭弁を続けている。スピーディの公表をしぶったのも
おそらく拡散予想の根拠となる放射能の量を公表したくなかったから?

そんな中同じく昨日2号機の使用済み燃料プールの水から立方センチ
当たり16万ベクレルのセシウム134と同15万ベクレルのセシウ
ム137、同4100ベクレルのヨウ素131を検出したというニュ
ースが出て、燃料が損傷している可能性があるという。現在の状況は
一号機から三号機の格納容器と使用済み燃料プールに水を入れて冷却
できるようになったというだけで、その水は循環させることができない
ために汚染された水が建屋の中に蓄積されることになる。つまり臨界
や再臨界をかろうじて防いでいるだけで一定量の放射能は事故の当初
から現在まで、さらにまだ当分の間は出続けることになる。

お粗末ながらスピーディの動画はやっと公開された。被爆を避けるのに
大切なことは放射能の量以外に風向きと雨、それに地形。
細胞が放射線の影響を受けやすい乳児や幼児、それに妊婦さんなどは
原発の状況が一定の終息を見るまでは雨に濡れないなど被爆を防ぐ
努力を続けてほしいと思う。

繰り返すようだがマスコミを通じて公表されていることは相変わらず
あまり当てにはならない。隠したと避難されるのを回避するために
ただ数値だけぽんと公表し、後はマスコミに「安全ですよ」とフォロー
させるみたいな無責任で断片的な公表の仕方で、パニックや風評被害を
次々作り出しているのはむしろ国や保安院なのではないかと思ってしまう。

福島原発の現状について

2011-04-13 08:52:08 | 社会・生活
昨日ニュースを見ていた限りでは
「レベル7と言ってもチェルノブイリとはまったく違う。
放出された放射能の量もチェルノブイリの10分の1」
というあたりがやたらに強調される論調になっていて
「この期に及んで」というか「相変わらず」というか
「放射能の総量の単位が京(兆の一万倍)という時点で
終ってるだろう」と思わず突っ込みを入れたくなるが
感情論で騒いでもどうなるものでもない。

何とか色々なデータをなるべくまとめて客観的に見れるサイトは
ないものかと検索していたらこんなのがあった。

http://atmc.jp/plant/detail/

主に原子力保安院が発表した資料をもとに
かなり色々なデータが網羅されてグラフ化などもされているので
福島原発の1~4号機の原子炉格納容器の状況を
地震津波発生後から時系列で理解することもできるし
マスコミの発表ではあまりにも断片的で
ものすごく分かりづらいこれまでの流れと
現況を把握することができるのではないかと思う。

例えば各号機の核燃料の露出の数値と割合について

1号機 1.65m ( 27.5% が露出 )
2号機 1.5m (25% が露出)
3号機 2.25m (37.5% が露出 )(4/12現在)

全国の放射能値や各国の放射能の拡散予想なども
ここである程度確認することができる。
個人がそんなことを知ってどうなるものでもないと
いう意見もあるかもしれないが
「水をかけて冷やしてます」という報道で
何となく大丈夫なような思い込みをするのは
ちょっと危ないような気がするのだ。

例えば使用済み燃料プールにしても
3号機については爆発が起きたりして
これまで何度か報道で取り上げられたが
当然1~6号の全ての号機にあるもので
現在の状況は1~4号機の燃料プールの
除熱機能は作動しておらず更に計器の不調で
プール水温は計測できていない。

もとより私たちがこういうデータをみても
「何かまだ安心な状態ではないんだな」くらいの
感想しか持ち得ないが
それでも何となく解決してるように誤解していて
いきなりドカンとくるよりは幾らかはましな気がする。

そんな中「ネット規制法案」なるものが閣議決定されたと
報じられた。

「菅政権は長く問題点が議論されてきたコンピュータ監視法案を
閣議決定した。これは捜査当局が裁判所の捜査令状なしでイン
ターネットのプロバイダに特定利用者の通信記録保全を要請で
きるようにするものだ」

マスコミはあんまり当てにはならないから
今正確な情報を得られるのはむしろネットだ。
もちろんネットの匿名性を利用してのデマやいたずらも多いし
ツイッターやフェイスブックなど新しいツールも増えて
政治の世界にいる人たちがもう全然ついていけないのは分かるが
闇雲に「危険だ。規制をかけろ 」みたいなことになれば
それこそ戦時中と同じ言論統制、独裁主義の闇に他ならない。

国民が真相を何一つ知らされないまま
破滅の道連れにされたというほんの60年ほど前に
行われた愚行をまたぞろ繰り返さないことを
切に祈りたい。


福島原発 レベル7という報道

2011-04-12 08:01:37 | 社会・生活
今朝の毎日JPのニュースから

「福島第1原発:政府、レベル7検討…最も深刻

内閣府の原子力安全委員会は11日、福島第1原発事故について、
発生当初から数時間、1時間当たり最大1万テラベクレル(ベク
レルは放射能の強さ。1テラベクレルは1兆ベクレル)の放射性
物質を放出していたとの見解を示した。現在は1時間当たり1テ
ラベクレルほどまで落ちているとみている。

 数万テラベクレルは原発事故の深刻度を示す国際原子力事象
評価尺度(INES)の最も深刻なレベル7にあたる。今回の
事故は数時間の放出でレベル7に相当するため、現在レベル5
としている政府は、引き上げの検討に入った。過去に発生した
レベル7の事故には86年のチェルノブイリ原発事故がある。」

これを読んで「ちょっと待ってよ」という気持ちと「ああ、
やっぱり」という思いが交錯している。今までの報道とは
ケタ違いのめまいのするような数値。これはつまりメルトダウン
はかなり早い段階で起こっていたということ?
普通の人間が見ても地震津波以降の原発事故の報道は
何だかつじつまの合わないことばかりだった。

それにしても野菜や魚介類の暫定規制値なるものが
 放射性ヨウ素131(I-131):成人2000ベクレル/kg
 放射性セシウム137(Cs-137):成人500ベクレル/kg
とか言ってたのに今でも1時間当たり1兆ベクレルって……
2ちゃんねるの書き込みじゃないけどもしかして
「日本オワタ」なの?

「発生当初から」ってどの時点を言うんだろう。
試しにTVをつけてみたけどこの件については
どこの局も報道してないようだ。
次から次に放射能漏れの事実をパターンを変えて小出しにして
ごまかしてきたけどアメリカやフランスも一部介入して
事故の全体像もやっと解明されてきて
もういよいよ隠しきれなくなったってことか。
この件については憶測で書くわけにはいかないので
もう少し信頼のおけるソースを捜してからまた投稿します。







SPEEDI(スピーディ)について

2011-04-03 12:46:29 | 原発事故
東日本地震によって起こった福島原発事故について
3月16日(水)以降水曜ごとに
「池上彰の学べるニュース」で原発に関する用語や単位
原発や放射能拡散の現状についてかなりわかりやすい解説があった。

ただここでも今のメディアの方向性として
「必要以上に心配しなくてよい」的なまとめ方になるのは
国の意向を受けている以上仕方のないことなのだろう。
番組を見ていて一つ気になる項目があったので調べてみた。

「SPEEDI」(スピーディ)
文部科学省のサイトの原子力安全課原子力防災ネットワークの
ページに詳しい説明があった。

「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI:スピーディ※)
は、原子力発電所などから大量の放射性物質が放出されたり、そのおそれ
があるという緊急事態に、周辺環境における放射性物質の大気中濃度およ
び被ばく線量など環境への影響を、放出源情報、気象条件および地形デー
タを基に迅速に予測するシステムです。

 このSPEEDIは、関係府省と関係道府県、オフサイトセンターおよび日本
気象協会とが、原子力安全技術センターに設置された中央情報処理計算機
を中心にネットワークで結ばれていて、関係道府県からの気象観測点デー
タとモニタリングポストからの放射線データ、および日本気象協会からの
GPVデータ、アメダスデータを常時収集し、緊急時に備えています。

 万一、原子力発電所などで事故が発生した場合、収集したデータおよび
通報された放出源情報を基に、風速場、放射性物質の大気中濃度および被
ばく線量などの予測計算を行います。これらの結果は、ネットワークを介
して文部科学省、経済産業省、原子力安全委員会、関係道府県およびオフ
サイトセンターに迅速に提供され、防災対策を講じるための重要な情報と
して活用されます」

つまりこのシステムは各地のモニタリングポストの放射線データや気象情報
を収集し、それらの情報をもとに放射性物質の大気中濃度や被爆線量などの
予測計算ができるすぐれものということだ。前に放射生物質の拡散には
風向きが大きく影響すると書いたが、これに加えて雨の影響もある。

原発からかなり離れた場所でも高濃度の放射性物質が検出されたのはつまり
原発での放射性物質の放出時の風や、その後の数日の降雨の状況
によって、原発からかなり離れた一つの場所に高い濃度の放射性物質
がたまったということであるらしい。だから理論的には先のSPEEDIという
システムが説明通りに稼動し、計算された予測データが公開されれば
ピンポイントで被爆を防ぐということができるはずなのだが。

各地のモニタリングポストの放射線値は文科省のHPで公開されているが
SPEEDIの計測データはどこかで公開されているのだろうか。
それとも予測だから公開はできないということなのか。

前出の原子力情報室ではドイツ気象庁による
この数日間の福島第一原発からの放射能拡散の予測が
動画で掲載されている。


http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1056