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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

性依存症

2015-12-28 16:44:41 | 依存症
先日ダンナが遅番だったので、一人でご飯を食べながら
アメリカドラマの「クリミナルマインド」を観ていました。
「クリミナルマインド」は、犯人の心理を分析しながら
凶悪事件を解決していく、プロファイラー系の犯罪ドラマ。

その中で、捜査を監督する女性上司に
部下が「あんた、酒の匂いがするぜ。捜査をぶち壊す気か」
と怒るシーンがあり、ラストシーンでは
プロファイラーチームのボスが彼女に
「(アルコール依存症であることは公にはしないので)
すぐに入院して治療を受けてください」と申し渡します。

少し前に放送されていた「スコーピオン」というドラマでは
ハーバード大を出た天才心理学者がギャンブル依存症という
ものすごい設定があって「えっ、これって心理学でギャンブル依存症は
治せないっていう皮肉なのかな」と愕然としましたが。
彼は仕事でカジノなんかに行くと、賭けたいという衝動を抑えられないので
心拍数を察知して警報を出すアプリをスマホにダウンロードして
ストップをかけていました。(そんなアプリあるのか?)

アメリカのドラマで、依存症は、こんな風に
日常会話にいくらでも出てきます。
犯罪者だけでなく、捜査をする刑事や捜査官が依存症という
ケースも多くて「えっ、この人も!」とびっくりすることもあります。

これはドラマの話ですが、ラグビーの日本代表が南アフリカ戦に勝利した
直後に、全日本のヘッドコーチをされていた
エディー・ジョーンズさんが出演された「プロフェッショナル」が
NHKで再放送されていました。

その時にエディーさんが
「以前に指導した選手で、どうしても集中力が続かない選手がいて
個人的に事情を聞いてみたら、父親がギャンブル依存症で借金もあった。
それで父親には治療施設を紹介し、ラグビーに集中できるようにした」
と話されたのが、試合の結果より、五郎丸ポーズより何より
ものすごく印象に残りました。

社会で生活していく上で守らなければならないルールを守れない。
違法薬物の使用や飲酒運転などの
明らかな違法行為はもちろんですが
仕事中に飲酒をするとか、パチンコに行くとかの行動があれば
「これは依存症だ」と周囲の人が即判断できる
それが「依存症」という病気が、社会に広く理解されているということです。
さらに欧米では、そういう依存症者の受け皿になる
相談機関、治療施設が、ある程度整備されているのです。

だからエディーさんのように第三者が相談を受けた場合でも
どう対応すればいいかが分かっていて、治療につなげる手段もある
これが「依存症に対応できるシステムができている」ということだと思います。
日本の現状がどれほど遅れているかがよく分かります。

飲酒運転で事故を起こしている人間に対して「依存症の可能性があるので
受診をするように勧める」なんていうピンポケ対応の
お役所のニュースなんか聞くと「だめだ。こりゃ」と絶望的な気分になります。

そんな現状で話を広げると何が何やらわからなくなりそうなので
今まであまり触れませんでしたが
ギャンブル依存症を考える会の田中紀子さんが
人気コメディアンの逮捕を受けて、性依存症の問題に言及されています。

性依存症は、性行為そのものに依存する場合もありますが
のぞきや痴漢、窃盗、盗撮など、性にまつわる行動がコントロールできなくなる依存症です。
薬物、アルコール、ギャンブルはもちろん
ネットやゲーム、性、買い物や浪費、男女や親子などの人間関係と
ある物質なり、行為なりに異常に執着し、やり続けて止めることができない
それは依存症の大きな特質です。

私がこれまであまり話を広げなかったのは
「何でもかんでも依存症にする」と反発する方がおられるのでは
ないかと考えたからです。
けれど、かなり昔のブログで書いたことがあるのですが
私は、人間は依存するものだと思っています。

仕事でも、ペットでも、宗教でも
趣味といわれるものもたいてい一種の依存です。
けれどそれが、法律を破ったり、周囲に甚大な迷惑をかけたり
正常な社会生活ができなくなったら病気の領域になり、依存症になります。
だから、ありとあらゆる依存症が存在するのは当然のことです。

ある特定のものや行為に過度に依存し
実生活で色々な不具合が起きているにもかかわらず
自分では止めることができない、脳がコントロールする機能を失っていれば
そこからが依存症という病気です。
そのボーダーラインを超えないためには
他の病気と同じで、早期発見と早期の治療が必要です。
依存症は決して特別な異常な病気でもなんでもありません。
今の社会では、一億総依存症といってもいいくらい
ポピュラーな病気だと思います。

政治はもちろんのこと、医療機関の認知も、医療体制の整備も
依存症についての情報の共有も
何もかもが全然追いついていません。
以前に大物ミュージシャンの薬物事件のおりに
ダルクという薬物依存症の回復施設についてや
「今後は医療機関で治療を受ける」ということが
とても特別なことのように報道されていましたが
実はそれが正しい方法で、当たり前のことになるべきなわけです。

そういう状態で、青少年のスマホ依存が広がっていますから
今わたしたちができることは
ひとりひとりが依存症についての色々な知識を集め、共有して
できれば病気の領域に入る前の段階で
コントロールを取り戻せるような方法を知ることや
もしも進行しているのならば
進行や悪化をどうすれば止められるのかを理解することだと思います。

本当なら、そこに医療の専門家や、相談機関や自助グループの経験者
セラピスト、カウンセラーといった、依存症という病気の知識を持つ人たちに
介入してもらって、客観的に冷静に説明してもらえば
依存症者本人も、少なくとも自分が病気なのだと受け入れることが
もっとできやすくなる気がしますが
どうすればそれができるのか、どこならそれができるのかといった情報も含めて
すべてが不足しているので、そこはどうしようもありません。
というわけで、取りあえずは自分たちで、できることから何とかするしかない。
それが日本の現状です。



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精神保健福祉センターの取り組み(SMARPP)について

2015-12-20 06:53:36 | 依存症
前のブログにも書きましたが
先日送っていただいたジャパンマック福岡の会報には
今回私は参加できなかったのですが
11月29日に行なわれた開設二周年記念セミナーの概要が載っていました。

セミナーでは施設長さんの挨拶と、回復されている方の体験談
それに支援機関の方のお話があったようです。
お一人は、福岡市精神保健福祉センターの所長河野さんです。
その内容を一部要約しつつ転載します。

「福岡市精神保健福祉センターは、市民の精神保健機構のリーダーとして
活動しています。近年、力を入れているのが依存症対策(特に
薬物依存症)です。全国的な傾向ですが、薬物乱用防止のレベルは
上がってきましたが、依存症対策はまだまだの状態です。治療機関
医師、病院クリニックが少なすぎます」

薬物の使用は、お酒やギャンブルと違って、明らかに違法行為であり
緊急性や危険度も高いので、当面これが最優先の課題だと分かります。
けれど、前にも書いた通り、その薬物でさえ
欧米ではかなり以前から、処罰よりも治療をという流れになっていたのに
日本は、半世紀以上対応が遅れていて
それが、依存症全体についての一般の人の理解の遅れや
この治療機関の決定的な不足という現状になっています。

もちろんお酒やギャンブル、薬物といった既存の依存症も
ものすごく深刻な問題なのですが、それに加えて、若年層に急速に広まっている
スマホ、ネット、ゲーム依存の問題は
国が、上の人たちが動くのを待っていたら、たぶんあと百年くらいかかります。
その頃には、PCとかスマホといった実体のあるツールなんかとっくになくなって
ホログラム(3D映像)かなんかでゲームやってるかもしれません。

というわけで、私のこのブログも、最近は
現在子どもさんのスマホ依存に悩んでいる親御さんの中で
依存症というものを理解したいという意識を持たれている方に
まずは少しでも助けになればという内容に変わってきていることを
お断りしたいと思います。

河野所長のお話の続きです。

「薬物依存症は病院治療では完結しない病気です。病院からの退院後
地域での治療が重要になります。福岡市精神保健福祉センターでは
マトリックスモデルを使っています。ベースはSMARPP(スマープ)になります。
家族支援にはCRAFT(クラフト)を採用しています」

SMARPPもCRAFTも、現在の、依存症治療の最新の方法と思われますので
どういうものなのか、ウィキペディアからですが引用します。

SMARPP(スマープ)とは、アメリカのマトリックス研究所のマトリックスモデルという
依存症の治療プログラムを参考にして、神奈川県の精神医療センター
せりがや病院で開発された、外来の治療プログラム。
2006年からは、現在依存症治療の第一人者である松本俊彦先生が中心となって
各地の精神保健福祉センターなどでの運用が始まっている。

どういう内容かというと、依存物質の使用の防止には、認知行動療法を
回復を支持する場合には、動機づけ面接の原則を取り
8週間全21回の短期間で、依存症の知識と具体的な対処スキルの習得
に重点が置かれているということです。
ただこういう治療が、ネットやスマホの依存でも行なわれている機関は
今のところほとんどないというのが現状だと思いますが、それらの依存
に関する相談は、各精神保健福祉センターや、全国のジャパンマックなどの
民間の相談機関でも、受け付けてくださるはずです。

このSMARPP(スマープ)に関しては、セルフヘルプのワークブック
(自分で読んで、依存症への理解や対処の仕方を学ぶ)も出版されています。



「薬物・アルコール依存症からの回復支援ワークブック」

        松本俊彦,小林桜児,今村扶美著

   B5判 160頁 定価(本体2,400円+税) 2011年3月刊 

ネットでも購入することが出来るようなので、年が明けたら
私も入手して目を通してみるつもりです。

かねてからしつこく書いていますが「うちはスマホ問題だから
薬物とかアルコールは関係ないよ」という話ではありません。
依存症は、脳に変化が起きて、依存する対象から離れなくなる
依存対象に対する強い欲求、衝動が起きるなどの、大きな特徴は共通しています。
「薬物」「アルコール」と書かれている部分を
「ギャンブル」とか「スマホ」とかに置き換えて読めば
該当する点はたくさんあります。

そしてこれも度々書いていますが
依存の問題に向き合うことは「急がば回れ」でもあります。
対処法が分かっても、実行に移すのには慎重になってください。
動機づけ面接の話の時に書きましたが
依存症の治療には、患者と治療者との信頼関係が大切だと分かってきています。
親子で言えば、普通に話が出来ている、コミュニケーションが取れている
ことが前提で、それができない場合は
まずはお互いの信頼関係を構築するところから始める必要があるからです。
重症化して、日常の生活が困難になっているような場合は
家族だけで対応することは難しいので
やはり依存症に対応できる専門の医療機関や相談機関に
相談をしてみるべきだと思います。

また依存の問題は本人だけではなく
家族や周辺の人たちの理解や対応が大きく関わってくる話なので
それについては次回CRAFT(クラフト)についての話に書こうと思います。

去年の今ごろは「来年は喪中欠礼がいるんじゃないかしらん。
こっそり用意しとこうかな」などと妄想していましたが
今月の定期健診の先生のお話では「今のホルモン剤の
アロマシンが、急激な悪化を防いでいるという意味では効果あり」
との判断で、まだしばらくはホルモン剤治療でいけそうです。

とりあえず60才の誕生日もクリアしたし
新年も迎えられそうなので、来年も
「今日一日、できることをやる」という感じで
地道に、地味~にやっていきたいと思っています。





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依存症治療のシステムの必要性

2015-12-13 16:32:23 | 依存症

私が最初に、箒木蓬生先生の「ギャンブル依存とたたかう」などで
ギャンブル依存症という病気について勉強を始めた頃は
「ギャンブル依存症は治らない」「治癒ではなく回復をめざす」
「そのためにはGAなどの自助グループに参加することが最善」
というのが定説でした。

なぜGAかというと、アメリカで80年以上前に設立された
アルコール依存症者の自助グループAAの活動が、一定の成果を挙げていて
後から出てきた薬物やギャンブルの依存症に対しても
AAで提唱されている12ステッププログラムの考え方や方法を踏襲する形で
NAやGAといった自助グループが設立され
様々な依存症からの回復に向けての活動を行なっているからです。

正直に書きますが、最初にGAというものに参加して
「ミーティングハンドブック」を読んだ私の頭には
「?」マークがいっぱい点滅していました。

「無力」「自分を超えた大きな力」「(自分の理解している)神」
「祈りと黙想」「ハイヤーパワー」…って、何??

これらの自助グループが、特定の宗教に所属するものでないことや
もともとAA自体が、欧米ではわりと一般的なキリスト教的思想を
ベースにしたものなのだということはすぐに理解しましたが
それでは、明けても暮れても、隙あらばパチンコに行くことばっかり考えていて
あの電飾ギラギラで、人を催眠状態にするトランス系の大音量と
充満するタバコの煙にまみれ、何かに憑かれたように
目だけギラつかせて、パチンコの台に5時間でも6時間でも座っている
脳の中はただ金のことだけという、生きたゾンビのような人間に
12ステッププログラムが示している、形而上学的な言葉の数々が
たとえ一行でも理解できるとは、とても思えなかったのです。

その時点で、ダンナにGAの話をした時も
ダンナは全く無反応でした。
現在でも、還暦を過ぎた年での、介護というハードワークでは
毎日の仕事をつつがなく終えるだけでもう手いっぱいという感じで
仕事が終わってからとか、数少ない休みの日にGAに参加することなど
まったく思ってもみないようで
私が指示をしても、本人が納得しない限りあまり意味はないので
ギャンブル依存症についての情報は話しつつも、見守るしかありません。

私は「ジャパンマック福岡を支える会」というのに参加させていただいているので
年に何回か、セミナーの案内や会の活動報告を送っていただけます。
先日送られてきた活動報告で、現在ジャパンマック福岡で行なわれている
ミーティングへの通所者が、あと少しで50名になることを知りました。
昨年までは一ケタでしたから、少しづつ増えてはきていますが
福岡のような大都市圏でも参加者がこれくらいという現状なのです。

もちろん未だ依存症というものが、社会に全然認知されていないことが
一番大きな問題です。
病気それ自体もですが、どこに相談すればいいのか分からないという人も
多いのだろうと思います。相談できる機関や施設も絶対的に不足しています。
それに加えて「依存症の回復」=「12ステッププログラム」という道筋が
もうひとつ日本人には理解しにくい、無理があるようにも思えるのです。

こんなことを書くと、プログラムによって回復されている方や
回復を目指して日々努力されている方には激怒されるかもしれません。
私は最初にプログラムを知った時から、6年近くあれやこれや見聞きして
最近ようやくプログラムの本質みたいなものが理解できました。

たとえばギャンブル依存症であれば、ギャンブルをやめたこと
やらないことが回復ではなく、ギャンブルをせずに
しかもよりよく生きることができるようになることが回復なのだということ。

そのためにミーティングを重ね
12ステップをひとつひとつ理解して実行し
最終的には、他のギャンブル依存症で苦しんでいる仲間も
そういう生き方ができるように手助けをすること。

プログラムに書かれている言葉を、頭でただ「理解」するだけではなく
ミーティングに参加をし、仲間と助け合うという「行動」によって
自分も仲間たちもともに回復し続けること
プログラムによって目指す回復とは、そういうことなのだろうと思います。

このあたりのことが、自助グループや、カウンセリングやセラピーといったものが
まったく一般的ではない日本人が
なんの予備知識もなく自助グループに参加した場合
いきなり「言いっぱなしの聞きっぱなし」というスタイルでは
「何だかよく分からない」「これで良くなるとは思えない」という印象になり
持続しない、定着しない一つの原因になっているように思えるのです。

偉そうなこと言って、お前はギャマノンにも参加してないじゃないかと
怒られそうですが、あちこちちょっとづつ顔を出して経験した印象でも
たとえば、ジャパンマックのような回復施設の施設長さんやスタッフさん
GAやギャマノンで、参加者の相談に乗ったり、運営のお世話をされているような方たちは
確実に回復のレールに乗られているのだなということが分かります。
12ステップによる行動をつづけてこられた結果としての回復です、

ジャパンマック福岡の会報によると、依存症からの回復をめざしておられる
通所者の半分くらいは、病院や福祉関係からの紹介によるもののようです。
自助グループやミーティングは
誰かが誰かに指導をしたり、教えたり、命令したりする場ではありません。
普通の人が考える「治療」というイメージとはずいぶん違います。
けれど、最初に医療機関の専門家によって
自助グループの意味や効果をていねいに説明してもらえていれば
戸惑いや拒否反応はいくらか少なくなるのではないでしょうか。

医療機関にも、自助グループを推奨されるところもあれば
「認知行動療法」などで対応されるところもあります。
ただ何回も書いていますが、自助グループにいけば
あるいは医学的な治療を受ければ
すぐに治るとかなんとかなるというものではありません。

近年依存症の種類もどんどん増えつつあり
青少年のスマホ依存、ネット依存の問題も日々深刻になっています。
個別の依存症が、それぞれバラバラに対応する次元はとっくに超えていると思います。
まずは「依存症」という大きなまとまりで
医療関係の人たちや、相談機関、自助グループなどの相互の連携や協力が
絶対必要な段階に来ていると思います。

依存症のメカニズム自体完全に解明されているわけではないので
現時点で100%効果のある治療法が確立されているわけでもありません。
ですからガンの話でもありがちな
「あれはだめ」「これしか効かない」というような批判や対立ではなく
当事者や家族に、可能な限りの有効と思える情報を提供し
それぞれが、自分たちに最善の方法を選択できるようにしていただきたいです。

自助グループや12ステッププログラムとはどういうものなのか
なぜ依存症からの回復にそれらが有効とされているのか
自助グループやプログラムで対応するのは難しいと思われる
スマホ依存などについては、どういう方法があるのか
そのあたりを本人や家族に、医療機関やカウンセラーさんを介して
もう少し分かりやすく丁寧に説明してもらえるようなシステムが
一日も早くできることを心から願っています。





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珍しくアクティブ

2015-12-03 18:10:18 | 社会・生活
10月の下旬から11月にかけて
珍しく幾つかイベントが入って
PCから遠ざかっていました。

まず10月の後半に、FM主催のライブがあって
娘に誘われて、聴きに行きました。
1996年に公開された映画「スワロウテイル」
「リリイ・シュシュのすべて」や「花とアリス」など
多くの作品がある岩井俊二監督の初期の映画です。

その映画で、CHARAさんがボーカルの
イェンタウンバンドという架空のバンドが登場したのですが
その幻のバンドが今年復活し、福岡でライブがあるというので
これこそ、生きている間に聴けるのは
これが最後のチャンスだろうと、聴きにいくことにしました。
生で聴いたCHARAさんの「あいのうた」や「MY WAY」
素晴らしい音楽に触れた瞬間というのは
「ああ、もうこれで思い残すことはないわ」というくらいの勢いです。
あの、全身の細胞が震えるような感じというのは
やはりCDでは味わえない、ライブならではの感動です。

そして、待ちに待った「ハーモニー」の公開。
こちらも、娘が付き合ってくれました。
家庭も仕事もあって忙しい娘を何回も駆り出すのは気が引けるのですが
なにしろアニメ映画なので
還暦のおばさん(おばあさん?)が一人で観るよりは
アニメ好きの娘に、仕方なく母親が付き合ってるという構図のほうが
まだしも絵になるような気がしたもので。

それから一日置いて
去年一緒に原鶴温泉に行った子育て仲間。
今年は、熊本と宮崎から福岡に来てくれての博多女子会になりました。
よく晴れて、あったかで
ちょうどホークスの優勝パレードの日だったので
博多駅からキャナルシティ、天神と、博多の街は大賑わい。

博多駅の屋上にある「つばめの杜広場」からスタートして
のんびりおしゃべりを楽しみながら
櫛田神社からキャナルシティ界隈を散策しました。

子育てをしていた頃は、出かけても
子どもたちに気を配りながら
(というか、くもの子を散らす状態の子どもらを
怒鳴り、叫び、おっかけるというドタバタ騒ぎ)だったので
本当に長い付き合いなのですが
四人で、こんなに優雅に散策を楽しんだのは、おそらく初めてのことです。

私を除いた三人は、それぞれ親御さんの介護を抱えていて
つくづく人生はいくつになっても楽になるわけではなく大変だなと
心から思います。
ダンナのギャンブル依存症の問題を抱えた
私だけが特別に大変というわけではなく
誰もが、いくつになっても厳しい現実と向き合って
それでも一生懸命に生きています。
若いうちは分からないのですが
この年になると、それがつまりは生きるということなのだろうと思います。

ずいぶん前に、一度ブログに書いたような気がしますが
斉藤史という歌人の

「おいとまをいただきますと戸をしめて
   出ていくやうにゆかぬなり生は」 という歌を

また改めて思い出しました。

こんな具合で、先月は、私にしては
珍しくアクティブな時間を過ごしていました。
でもブログが滞っているのは、それだけではなく
原因は、先日導入した録画のできる新しいテレビ。

「これちょっと観てもいいかな。でもレンタルのはもったいないな」
と保留にしていた映画を、次から次へと録画しまくり
ヒマさえあれば映画を観ているという。

スズシロさんの「ほんとねこ」という漫画で
無印に「人間をだめにするソファー」というのがあることを知りましたが
まさに「人間をだめにするテレビ」の恐ろしさを痛感しています。


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