前のブログで書いたようにブログを
リニューアルしました。これまでは折々に思った
ことを、何の脈絡もなく書き綴っていましたが、これからはギャ
ンブル依存症に悩むたくさんの家族の方たちのために少しでも役
にたつようにより現実的な情報を提供できるようにしていきたいと
思っています。
但し私がこのブログに書いていることは、あくまでも本やネットで
得た情報が中心になっているので、100%正しいということでは
ありません。もしも誤りがあればご指摘いただければありがたいですし
疑問に感じられることがあれば、ご自分で調べていただいて、納得
のできる答を探していただければと思います。
<ギャンブル依存症とは何か>
今まで書いたことと重複する部分もありますが、まず医学的に
ギャンブル依存症という病気は何かというと、現在のところは
ギャンブルが原因で、脳内の神経伝達物質(例:ドーパミンなど)
の分泌に異常をきたす病気だと考えられていますが、そのメカ
ニズムはまだ完全に解明されてはいません。
また、例えば高血圧のように血圧がいくつ以上であれば病気だ
というような、何かで数値化できる目安も分かっていません。
また一度脳の中にそうした変化が起こると、もとに戻ることは
ないので完治(完全に治癒する)こともありません。
さらにギャンブル依存症の人を何もせずに放置しておくと、
病態は進行してやがて社会生活上の様々な深刻な問題
(借金、生活苦、犯罪など)を引き起こすようになって
いきます。更にギャンブル依存症は、継続的にギャンブ
ルをやったから病気になるというものではなく、たった
一回の大勝ちした経験が糸口になって発病することもあります。
ここで要約したことは主に帚木蓬生先生の著書「ギャンブル依存
とたたかう」を参考にしています。ギャンブル依存症という病気を
理解する上で大切なことがいくつかあります。
まず第一にそれが病気であるという客観的な目安
になるものがほとんどないということです。だから本人も家族も
病気なのかどうなのかがよく分かりません。それを判断するために
医療機関やGAに幾つかの質問事項があります。家族の人は
それを基準にして、病気かどうかを判断することができますが
本人が自分をギャンブル依存症だと認めるのは、とても大変です。
なぜなら依存症は「否認」をする病気であるという特徴があります。
否認というのは多くの場合「嘘」です。ですから例えば診断の基準
になる質問に対してもなかなか本当のことを言いません。病気だと
診断されて、ギャンブルができなくなったら大変だという思いも
あるでしょうし、自分は普通に仕事もして、人間関係も普通にやれて
いるのだから、病気なんかであるわけがないと思う人もいるでしょう。
けれどギャンブル依存症かもしれないという話になったのには、例えば
仕事と言っていたのに、パチンコに行っていたという初歩的なものから
始まって、ひと月の小遣いを数日で使い果たして度々前借りをする
内緒でカードでお金を借りていた、親や同僚、友人などからお金を借りた。
税金や光熱費など払わなければいけないお金をパチンコで使ってしまった
などという、身近な人間を心配させたり、悲しませたり、怒らせたりする
行為がいろいろあったからだと思います。ひと月の小遣いが3万円で
毎月ちゃんとその範囲でパチンコをやっている。こういう人は、その
時点では依存症ではないと思います。言い換えれば決められた範囲で
自分の行動をコントロールできる人だけが、依存症ではないのです。
次に大切なことはギャンブル依存症は治らないということを納得し
受け入れるということです。ギャンブル依存者にしろ家族にしろ
病気であるからにはいずれは治るはずだという期待、希望を持ちます。
ギャンブル依存症は、上に書いたように脳の中の伝達物質に変化が
起こって、ギャンブルがやりたいという衝動を、コントロールする
ことができなくなったという、コントロール障害です。脳の変化は
元には戻らないので、コントロールがきかなくなったものを、コント
ロールできる状態にもどすことはできないということです。
例えて言えば、ブレーキがなくなって、しかも二度とブレーキを
取り付けることができない車のようなものだと思います。
そして、この治らないという現実を認めることは、病気を認めるよりも
もっと難しいことです。現在数は少ないですが、ギャンブル依存症の
治療ができて、回復をめざすことのできる機関がいくつかあります。
専門の治療を受けることができるのは、その地域でギャンブル依存症に
取り組んでいる医療機関や、全国で開催されているGA(ギャンブラ
ーズアノニマス)、依存症の回復機関ジャパンマックや全国の
マック、ギャンブル依存症治療のNPO法人横浜のワンデーポートなどです。
けれど治療に取り組む、回復をめざすためには、まず本人が自分がギャンブル
依存症であることを認めること、そしてギャンブル依存症が完治することは
ないということを受け入れること、その上で病気の進行を止め、回復に向か
うことができるのは本人だけであること、この三つのことを正しく理解する
ことが大前提になるように思います。
リニューアルしました。これまでは折々に思った
ことを、何の脈絡もなく書き綴っていましたが、これからはギャ
ンブル依存症に悩むたくさんの家族の方たちのために少しでも役
にたつようにより現実的な情報を提供できるようにしていきたいと
思っています。
但し私がこのブログに書いていることは、あくまでも本やネットで
得た情報が中心になっているので、100%正しいということでは
ありません。もしも誤りがあればご指摘いただければありがたいですし
疑問に感じられることがあれば、ご自分で調べていただいて、納得
のできる答を探していただければと思います。
<ギャンブル依存症とは何か>
今まで書いたことと重複する部分もありますが、まず医学的に
ギャンブル依存症という病気は何かというと、現在のところは
ギャンブルが原因で、脳内の神経伝達物質(例:ドーパミンなど)
の分泌に異常をきたす病気だと考えられていますが、そのメカ
ニズムはまだ完全に解明されてはいません。
また、例えば高血圧のように血圧がいくつ以上であれば病気だ
というような、何かで数値化できる目安も分かっていません。
また一度脳の中にそうした変化が起こると、もとに戻ることは
ないので完治(完全に治癒する)こともありません。
さらにギャンブル依存症の人を何もせずに放置しておくと、
病態は進行してやがて社会生活上の様々な深刻な問題
(借金、生活苦、犯罪など)を引き起こすようになって
いきます。更にギャンブル依存症は、継続的にギャンブ
ルをやったから病気になるというものではなく、たった
一回の大勝ちした経験が糸口になって発病することもあります。
ここで要約したことは主に帚木蓬生先生の著書「ギャンブル依存
とたたかう」を参考にしています。ギャンブル依存症という病気を
理解する上で大切なことがいくつかあります。
まず第一にそれが病気であるという客観的な目安
になるものがほとんどないということです。だから本人も家族も
病気なのかどうなのかがよく分かりません。それを判断するために
医療機関やGAに幾つかの質問事項があります。家族の人は
それを基準にして、病気かどうかを判断することができますが
本人が自分をギャンブル依存症だと認めるのは、とても大変です。
なぜなら依存症は「否認」をする病気であるという特徴があります。
否認というのは多くの場合「嘘」です。ですから例えば診断の基準
になる質問に対してもなかなか本当のことを言いません。病気だと
診断されて、ギャンブルができなくなったら大変だという思いも
あるでしょうし、自分は普通に仕事もして、人間関係も普通にやれて
いるのだから、病気なんかであるわけがないと思う人もいるでしょう。
けれどギャンブル依存症かもしれないという話になったのには、例えば
仕事と言っていたのに、パチンコに行っていたという初歩的なものから
始まって、ひと月の小遣いを数日で使い果たして度々前借りをする
内緒でカードでお金を借りていた、親や同僚、友人などからお金を借りた。
税金や光熱費など払わなければいけないお金をパチンコで使ってしまった
などという、身近な人間を心配させたり、悲しませたり、怒らせたりする
行為がいろいろあったからだと思います。ひと月の小遣いが3万円で
毎月ちゃんとその範囲でパチンコをやっている。こういう人は、その
時点では依存症ではないと思います。言い換えれば決められた範囲で
自分の行動をコントロールできる人だけが、依存症ではないのです。
次に大切なことはギャンブル依存症は治らないということを納得し
受け入れるということです。ギャンブル依存者にしろ家族にしろ
病気であるからにはいずれは治るはずだという期待、希望を持ちます。
ギャンブル依存症は、上に書いたように脳の中の伝達物質に変化が
起こって、ギャンブルがやりたいという衝動を、コントロールする
ことができなくなったという、コントロール障害です。脳の変化は
元には戻らないので、コントロールがきかなくなったものを、コント
ロールできる状態にもどすことはできないということです。
例えて言えば、ブレーキがなくなって、しかも二度とブレーキを
取り付けることができない車のようなものだと思います。
そして、この治らないという現実を認めることは、病気を認めるよりも
もっと難しいことです。現在数は少ないですが、ギャンブル依存症の
治療ができて、回復をめざすことのできる機関がいくつかあります。
専門の治療を受けることができるのは、その地域でギャンブル依存症に
取り組んでいる医療機関や、全国で開催されているGA(ギャンブラ
ーズアノニマス)、依存症の回復機関ジャパンマックや全国の
マック、ギャンブル依存症治療のNPO法人横浜のワンデーポートなどです。
けれど治療に取り組む、回復をめざすためには、まず本人が自分がギャンブル
依存症であることを認めること、そしてギャンブル依存症が完治することは
ないということを受け入れること、その上で病気の進行を止め、回復に向か
うことができるのは本人だけであること、この三つのことを正しく理解する
ことが大前提になるように思います。