書象展の練習始まりました。
今回も、杜牧詩二首です。
茶山下作
春風最窈窕 春風 最も窈窕たり
日晩柳村西 日は晩る 柳村の西
嬌雲光占岫 嬌雲 光りて岫を占め
健水鳴分渓 健水 鳴りて渓を分かつ
燎巌野花遠 巌を燎いて 野花遠く
戞瑟幽鳥啼 瑟を戞って 幽鳥啼く
把酒坐芳草 酒を把りて 芳草に坐せば
亦有佳人攜 亦佳人の携うる有り
江上雨寄崔碣
春半平江雨 春の半ば 平江に雨ふり
圓文破蜀羅 圓文 蜀羅を破る
聲眠篷底客 聲は篷底の客を眠らせ
寒濕釣來蓑 寒さは釣來の蓑を湿す
暗澹遮山遠 暗澹として山を遮ぎりて遠く
空濛着柳多 空濛として柳に着いて多し
此時懐一恨 此の時 一恨を懐く
相望意如何 相望む 意は如何と
五言律詩二首です。
ちょうど既定の紙の大きさだと、80字が適当な文字数で、五言絶句4首、もしくは律詩2首になります。
なので、五言詩ばっかり選んで使ってしまうので、『杜牧詩選』の本に入っている詩を使い切ってしまいました。
作家によって結構使う文字というのが偏っていて、例えば李白なんかは「酒」「帰」多いです。
もなみは「酒」という字が苦手なのであまり李白は書きません。
以前陸遊が好きで、結構書いていましたね。先生のところに陸遊の本があったのでお借りしていたのですが、先生がお亡くなりになり、借りれなくなって、杜牧にしています。
作品には見せる字というのがあって、「啼」「粛」「帰」「柳」「聲」などが入ると、縦線をダーと伸ばして、カッコつけます。
もなみは「啼」「粛」なんかは好きですが、「聲」で伸ばすのは苦手です。
あと、伸ばしはしませんが、「城」とか「我」なんかも見せる字になります。
双曲の原理に沿った字です。苦手ですけど。
見せる字で、好きな字で、しかもいい感じの場所に来る詩を選ぶのが苦労です。
あんまりえぐい内容も嫌だしね。
お習字の原案を練るのもお勉強です。
原案を作って、自分で書いてみて、それを踏まえて先生にお手本を書いていただきます。
お手本をいただけるだけ、幸せなことです。
最初は、筆跡のきっちりつく紙で手っ取り早く墨汁で、お手本のとおりに練習します。
何枚も書くうちにだんだん自分の字になってきて、お手本は置きつつも自分の息遣いでリズムで、いろんな紙を試しながら、一番字にあっていて流れの良い紙を探して書きます。
最終的に、ちょっとにじみが出て、カスレも自由に出せそうな紙で、発色の良い墨をすって、書き上げます。
普通書いていくごとに、よい作品ができてきて、最後の最後に完成度の高いものができあがるのですが、たまに、初めのころ書いたのが最後まで残ることがあって、
何枚書いても、それが残る、それを上回る作品ができないこともあります。
良い紙でなくても、墨汁であっても、完成度の高いものが書けちゃったら、しょうがないこともあるんです。
去年の書象展がそれでした。まあ、そういうこともありますが。
これからしばらく、今年の作品をがんばります。
今回も、杜牧詩二首です。
茶山下作
春風最窈窕 春風 最も窈窕たり
日晩柳村西 日は晩る 柳村の西
嬌雲光占岫 嬌雲 光りて岫を占め
健水鳴分渓 健水 鳴りて渓を分かつ
燎巌野花遠 巌を燎いて 野花遠く
戞瑟幽鳥啼 瑟を戞って 幽鳥啼く
把酒坐芳草 酒を把りて 芳草に坐せば
亦有佳人攜 亦佳人の携うる有り
江上雨寄崔碣
春半平江雨 春の半ば 平江に雨ふり
圓文破蜀羅 圓文 蜀羅を破る
聲眠篷底客 聲は篷底の客を眠らせ
寒濕釣來蓑 寒さは釣來の蓑を湿す
暗澹遮山遠 暗澹として山を遮ぎりて遠く
空濛着柳多 空濛として柳に着いて多し
此時懐一恨 此の時 一恨を懐く
相望意如何 相望む 意は如何と
五言律詩二首です。
ちょうど既定の紙の大きさだと、80字が適当な文字数で、五言絶句4首、もしくは律詩2首になります。
なので、五言詩ばっかり選んで使ってしまうので、『杜牧詩選』の本に入っている詩を使い切ってしまいました。
作家によって結構使う文字というのが偏っていて、例えば李白なんかは「酒」「帰」多いです。
もなみは「酒」という字が苦手なのであまり李白は書きません。
以前陸遊が好きで、結構書いていましたね。先生のところに陸遊の本があったのでお借りしていたのですが、先生がお亡くなりになり、借りれなくなって、杜牧にしています。
作品には見せる字というのがあって、「啼」「粛」「帰」「柳」「聲」などが入ると、縦線をダーと伸ばして、カッコつけます。
もなみは「啼」「粛」なんかは好きですが、「聲」で伸ばすのは苦手です。
あと、伸ばしはしませんが、「城」とか「我」なんかも見せる字になります。
双曲の原理に沿った字です。苦手ですけど。
見せる字で、好きな字で、しかもいい感じの場所に来る詩を選ぶのが苦労です。
あんまりえぐい内容も嫌だしね。
お習字の原案を練るのもお勉強です。
原案を作って、自分で書いてみて、それを踏まえて先生にお手本を書いていただきます。
お手本をいただけるだけ、幸せなことです。
最初は、筆跡のきっちりつく紙で手っ取り早く墨汁で、お手本のとおりに練習します。
何枚も書くうちにだんだん自分の字になってきて、お手本は置きつつも自分の息遣いでリズムで、いろんな紙を試しながら、一番字にあっていて流れの良い紙を探して書きます。
最終的に、ちょっとにじみが出て、カスレも自由に出せそうな紙で、発色の良い墨をすって、書き上げます。
普通書いていくごとに、よい作品ができてきて、最後の最後に完成度の高いものができあがるのですが、たまに、初めのころ書いたのが最後まで残ることがあって、
何枚書いても、それが残る、それを上回る作品ができないこともあります。
良い紙でなくても、墨汁であっても、完成度の高いものが書けちゃったら、しょうがないこともあるんです。
去年の書象展がそれでした。まあ、そういうこともありますが。
これからしばらく、今年の作品をがんばります。