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JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

ブラックボックス  マイクル・コナリー 著 古沢嘉通 訳

2017-05-31 22:21:12 | 



ボッシュ・シリーズは去年の10月にでていたから、ここのとこ快調に出ている。今作はデヴュー20年記念で2012年に出版された本。
読むことが多い暗殺者やスパイものと違ってこちらは刑事事件。
ボッシュのいこじなところがますます、進んでいるような展開で最後は一寸映画的だけれど、そういえばボシュのこのシリーズ、米国でTVドラマ化さてていて4シーズンまで行っているのだった。

何故出版された年を気にするかというと、ボッシュはジャズ・好きでCDの話が必ずでてくる。それが年代とあっているかも面白いところ。今回は特におおくて、そのうちのいくつかを書き出した。

ステレオから「ヘレンの歌」が流れてきたのに気づく。すばらしい曲であり、ジョージ・ケーブルスがそこに込めた愛情を感じられた。ボシュは、ヘレンがケーブルスの妻か恋人だろうとつねづね推測していた。



娘はほほ笑み、ボシュは二番目のプレゼントに向かった。包装をほどくと、六枚入りケースに入ったCDが現れた。最近リリースされたアート・ペッパーのライブ録音コレクションだった。
 「『未発表アート』」ボシュはタイトルを読み上げた。「第1巻から六巻。どうやって見つけたんだ?」
 「インターネットで」マデエリンは言った。「アートの未亡人がリリースさせたの」
 「こんなものが出ていたとは、初耳だ」
 「彼女は自分のレーベルを持っているんだよ―〈未亡人の趣味〉だって」



ちなみに6枚組をさがしたけれどそれはヒットしなかった。これはVOL.1。

そして下巻の初め

 ボシュは誕生日に娘から贈られたアート・ペッパーのライブ録音を順に聴いていった。いまは三枚目がかかっており、三十年まえにイングランドのクロイドンのクラブで録音された息をの呑むくらい美しい「パアトリシア」を聴いていた。
 ~
 「これは娘のことなんだ」ボシュハ言った。
 マデリンが本越しに父親を見た。
 「どういう意味?」
 「この曲さ。『パトシシア』。アートは、娘のためにこの曲を書いたんだ。娘の人生の長い期間、アートは娘から離れていたんだが、娘を愛しており、娘と会えないのを悲しんでいた。それがこの曲から聞こえるとおもわないか?」
 マデリンは少し考えてから、うなずいた。
 「そうだね。サクソフォンが泣いているみたいに聞こえる」
 ~
 「おれがアート・ペッパーみたいにあの曲を演奏できるなら、演奏してみせるんだが。そうすれば、おれがどんな気持ちでいるか、おまえにもわかるだろう」



今回はジャズの話題が多くて、ジャズ好きの同僚と知らないジャズメンを自慢し合う場面

 「マイケル・フォーマンエック」ホロドナクは言った。「『ザ・ラブ・アンド・スペア・チェンジ』」
 ホロドナクは片手で銃を撃つ仕草をボシュに向けた。
 ~
 「サンフランシスコ出身のベーシストだ」~聴く価値がある人間はみんな死んでる訳じゃない。」



Michael Formanek The Rub And Spare Change 2010年リリース

結構一気に読んで、つぎのコナリーはリンカーン弁護士だそうでそちらも楽しみ。

さて手持ちがなくなったから困った。

コメント
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