JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

ピアノの自我 SOLO / FRED HERSCH

2015-09-09 22:38:13 | 聞いてますCDおすすめ


フレッド・ハーシュのソロ・ピアノのライヴ4作目だそうでこれまででは「Let Yourself Go: Fred Hersch at Jordan Hall」が感銘深いものだけれど、生死の境を乗り越えた今作はその分感銘が増していると思う。

1曲目、出だしのハーモニー、音色、フレーズ、ピアノ自体に自我があるのではと思ってしまいます。ハーシュはその鳴りたいピアノを幇助して音楽が出来上がっていく様に感じるのです。
2曲目“Caravan”に対してというかエリントンに対しての敬愛が感じられる演奏、曲との真摯な対峙を感じます。
3曲目はシューマンに捧げられた美しいバラード、ピアノを弾き続けてきた人が、ピアノを弾くということを一人考えながら綴ったような名曲になっていると思います。
4曲目“Whirl”2010年にこれをタイトルにしたアルバムがでた時のことが思い出されますが、今度のソロMはまさに渦のように始まって、テクニックが完全になったというような感じです。
5曲目カーンの“The Song Is You”のメロディがでてくると、曲を慈しむかの様で、美しい曲をピアノのソロで聴くというのは、こういう事なのだと感じます。
6曲目、モンク弾きのハーシュが弾きだすと、自然にモンクの手になるんだと思ってうれしくなります。
7曲目、そして最後は大好きな“Both Sides Now”、ハーシュもとても思い入れの強い曲だそうですが、ハーシュからのプレゼントの様に感じるのは、私だけではないでしょう。
こちらから、このアルバムを作ってくれたことに感謝したいと感じます。

ピアノ・ファンにはお薦めですが、スルーされる方はハーシュの元気な顔を観てあげてください。






SOLO / FRED HERSCH

Fred Hersch piano

1.Olha Maria / O Grande Amor
2.Caravan
3.Pastorale
4.Whirl
5.The Song Is You
6.In Walked Bud
7.Both Sides Now



コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする