JAZZ最中

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古い小径での刷新 THIS IS THE DAY / GIOVANNI GUIDI

2015-05-20 21:55:29 | 聞いてますCDおすすめ


知らないピアニストでスルーしていたら、信頼すじの評判がよいので拾ってきました。
ジョヴァンニ・グイディと言う人は1985年生まれのイタリアのピアニスト、それにアメリカ人ベーシストThomas Morganと、ポルトガルのドラマーJoão LoboとのトリオECMからの同メンバーの2作目のアルバムだそうです。

クラシカルで静かなスタート、わたしヘルゲ・リエンの“natsukasi”を思い出しました。と言うことはこのスタートは素晴らしい。
2曲目、どことなく危うさが残るような微妙な感じは意図的でしょう。
ですからそれに続く3曲目、躊躇とか迷いとかは素直なことで純粋な形而上学的な事象です、なんてことは、この曲では言っていないけれど、頭に浮かぶんだからしょうがない。
4曲目は現代音楽的なアプローチ、ただフリーにしているのではなく、リズムとの構成が作り上げられているのでこれも美しい。
5曲目はそこから生まれたような曲。
6曲目、聴いているとこの曲、チック・コリアの“マトリックス”の新しいアレンジじゃないかと思ってしまいました。そうゆう刷新なども隠されています。
7曲目は一変、ヨーロッパの古い森の小径を思わせる曲、タイトルからするとルーツをたどったのかもしれません。
8曲目はちょっと驚きの曲、変なアレンジをせずに静かに落ち着いて。
短いドラムスのインターバルのあと1曲目の別バージョン、一番最後でなくてこの位置なのもおもしろい。
つぎが古いヒット曲で一寸ノスタルジックな夢の中に入ると、最後の曲、これがなんとも夢の中のような美しい感じで終わります。

知らない人で、一寸不思議な感じがあるけれど、良く構成された演奏でした。
結構何度も聴きたくなるアルバムになりました。

THIS IS THE DAY / GIOVANNI GUIDI

Giovanni Guidi (p)
Thomas Morgan (b)
João Lobo (ds)

1. Trilly
2. Carried Away
3. Game Of Silence
4. The Cobweb
5. Baiiia
6. The Debate
7. Where They'd Lived
8. Quizas quizas quizas
9. Migration
10. Trilly var.
11. I'm Trough With Love
12. The Night It Rained Forever

コメント (3)
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