崩壊!!国民民主、支持率下落に危機感…山尾氏ら擁立に党内分裂!!
SNS「変な流れになってきた」
夏の参院選を前に国民民主党が政党支持率の下落に危機感を強めている。
過去の言動に批判があった議員経験者の擁立を巡り、躍進の原動力となってきたSNSで反発が広がっているほか、地方選での公認候補の落選や議員の不祥事も重なっているためで、党内からは不安の声も出ている。
同党の玉木代表は25日、東京都内での街頭演説で、「(党が)大きくなったら大きくなったで課題、問題もある。それを乗り切っていきたい」と述べ、支持を呼びかけた。
読売新聞社が16~18日に実施した全国世論調査で党の支持率は4月から2ポイント減の11%で、報道各社の今月の世論調査でも前月からの下落が目立つ。
党内では、今月14日に元衆院議員の山尾(本名・菅野)志桜里氏や前参院議員の須藤元気氏ら議員経験者4人を参院選比例選に擁立すると発表したことが影響したと見る向きは多い。
国民民主党の参院選候補に決まった山尾志桜里氏
「山尾ショック」で国民民主の凋落が止まらない 「この党あかん」と候補も辞退 玉木代表が「内閣不信任案」提出をせかす理由
山尾氏は過去に既婚男性との交際疑惑などが報じられ、須藤氏は原発の活用を掲げる党の政策と異なる主張をしていたためで、党の「手取りを増やす」との主張が好意的に受け止められてきたSNSでは一転、
「変な流れになってきた」
「支持をやめる」
などと批判的な投稿が増えている。
玉木氏は「党の合意事項に反する行動はとらない」と約束させる確認書の提出を公認条件にしたと公表して沈静化を図っているものの、反発は収まっていない。
党の足元も揺らいでいる。
堅調な支持率を背景に全国の市議選で公認候補のトップ当選が相次いでいたが、18日の埼玉県和光市議補欠選挙(定数1)で敗れ、「勢いが止まった」(自民党幹部)との指摘も出ている。
「政治とカネ」に厳しい目が向けられる中、神奈川県連は13日、代表を務める政治団体の政治資金収支報告書を未提出だったとして、横浜市議の県連幹事長職を解任したと発表している。
コメを巡る失言をした江藤拓・前農相の対応を巡っては、玉木氏は当初「辞めるような話ではない」と語っていたが、党幹部の意見を踏まえ、更迭を求める方針に転じた。
党内には「世論を読み違えたら、参院選前に失速しかねない」(若手)との懸念が広がっており、玉木氏に丁寧な説明を求める声が強まっている。
「山尾ショック」で国民民主の凋落が止まらない 「この党あかん」と候補も辞退 玉木代表が「内閣不信任案」提出をせかす理由
「山尾ショック」(同党幹部)によって、国民民主の勢いは止まってしまうのか。
6月3日、国民民主の玉木雄一郎代表は記者会見で、国会で焦点になっている「内閣不信任決議案」の提出について、こう主張した。
「政権交代を目指す(立憲民主党の)野田氏として(不信任案を)出すべきではないか」 野党で唯一、単独で内閣不信任案を提出できる議席数を有する立憲民主党の野田佳彦代表は、不信任案を提出すべきかどうか悩んでいると伝えられる。
石破首相が「不信任案の提出があれば、採決を待たずに衆院を解散する」と検討していることが報じられ、不信任案の提出は、そのまま衆院解散・総選挙へとつながる可能性が高いからだ。
立憲民主の中には、 「解散・総選挙は望むところ」(小沢一郎衆院議員) という強気な主戦論と、
「自民党だけでなく、うちの支持率も伸びてはいない。」
「政権交代にはつながらない」
「自民党と大連立を模索すべき」
などといった慎重論があり、意見が分かれている。
玉木氏は、悩む野田氏に対して、立憲民主党から不信任案を出させ、解散・総選挙をせかすような発言をしたわけだ。
■女性の支持率が急激に低下 国民民主は昨秋の衆院選で選挙前の7議席から28議席へと4倍増を果たし、支持率も伸ばしてきた。参院選の前哨戦となる6月22日投開票の東京都議選でも、現有議席はゼロながら、20人の候補者擁立を発表している。
「自民党と公明党の政権与党に加わるのもよし、野党中心の連立政権でいくのもいい。いずれにしてもうちの党がキャスティングボートを握っている」
と国民民主の幹部は強気だ。
だが、その勢いに陰りも見え始めている。
5月末から6月にかけての各メディアの世論調査で、国民民主の支持率は軒並み低下した。
たとえば5月17・18両日に朝日新聞社が行った世論調査では、同党の支持率は8%で、4月調査の12%から4ポイント下落。
とくに女性の支持率が10%から3%へと急激に落ちている。
国民民主幹部は、こう話した。 「山尾志桜里氏を公認したのが大きかった。
山尾ショックだ。こんなにやばい状況になるとは玉木氏も想定外だろう。
山尾氏の公認決定前から大炎上
5月14日、国民民主は参院選の全国比例の候補として、同党の元衆院議員だった山尾志桜里氏、維新の元衆院議員の足立康史氏、立憲民主党前参院議員の須藤元気氏らの公認を発表した。
山尾氏は衆院議員時代に既婚男性との「不倫」騒動が報じられた。
山尾氏は当時、不倫関係は否定したが、国民民主が山尾氏の公認を検討している段階から、SNSでは批判の声が大炎上。
公認決定後、その声はさらに強まった。
また、足立氏や須藤氏も、過去に所属した政党の方針にさからって離党した経緯があり、批判の声が出ている。
山尾氏らの公認に反発し、国民民主党からの出馬を取りやめたのが弁護士の川崎貴浩氏だ。
川崎氏は昨年10月の衆院選で国民民主党が躍進後、一般公募で手を挙げ、同党公認で全国比例候補に選ばれた。
しかし、山尾氏らの公認発表の5日後の5月19日に公認を辞退した。
川崎氏はこう憤慨する。
「山尾って、これはないわと思いました。この党あかんと愛想尽きました」
■「プラチナチケット」と歓迎されたが…
川崎氏は4月2日に国民民主から比例区での公認内定が発表されていた。
人気が高い国民民主からの出馬となれば当選の可能性は大で、周囲から「プラチナチケット」と歓迎されていた。
しかし、公認内定後も、同党の対応はおかしかったという。
川崎氏の公認内定が発表された4月に、国民民主が維新の元衆院議員の足立氏を大阪選挙区から擁立予定というニュースが流れた。
「私は東京で弁護士をしておりますが、出身は大阪です。
党からは『大阪で経験がある足立氏とセットで活動すればいい』とアドバイスを受けました。
その準備にも入っていたところ、急に足立氏の大阪選挙区から出馬はなしという報道があった。
そこへ、私の面接を担当してくれた浜野喜史参院議員から『大阪選挙区の候補者を改めて選考しなければならないが、その選考に入る意思はあるか』との連絡があり、『ぜひ』と即答しました」
出馬辞退の理由も聞かれなかった
その間に、国民民主の平岩征樹衆院議員(比例近畿)が偽名や偽った職業を使って不倫していた不祥事が発覚し、平岩議員は離党。
さらに、山尾氏の公認が決まった。
「山尾氏の不倫疑惑の相手の元妻が自殺したという報道がありました。しかし、山尾氏は今までそれに関してまともに説明も釈明もしていません。そういう人物を国民民主党が擁立するということで、不信感が募りました。光り輝く国民民主党と思っていたが、結局は昔の旧民主党と同じじゃないかと」
川崎氏は国民民主党の組織力にも不安を募らせたという。
「国民民主党の公募に応募し、その後面接をしたのですが、最初の打ち合わせの場所は私の弁護士事務所。
そこで大阪の責任者という方から名刺をもらったのですが、携帯電話の番号だけで、どうも大阪にはしかるべき拠点がないことがわかった。
2回目は大阪での面接で、行ったのは赤十字会館内にある国民民主党支持の組合関係の事務所。とても政権を担える党じゃないことが見えてきました」
山尾氏らの擁立が発表された直後、川崎氏は出馬辞退を決め、浜野氏にスマホのSMSで、
〈遺憾ではありますが、御党からの全国比例での出馬を辞退させて頂きたく存じます。なお、追って本日付の書状にて詳細をご連絡させていただきます〉
と送信したところ、
〈了解致しました。党本部宛に送付下さい。浜野〉
というメッセージが返ってきただけで、何も聞かれなかったという。
「弁護士の仕事も新規の案件は断って選挙に専念してきた。
それなのに、辞退の理由も聞かれず、1行ほどのメッセージで終わり。
まあ、そういう党なんでしょうね」
川崎氏はあきれた様子だった。
その後、山尾氏は6月4日に自身のSNSで、出馬に向けた記者会見を開くことを発表した。また、大阪選挙区から女性医師が出馬会見を予定している。
■「政権与党に入るには危機管理が不十分」
「山尾氏の擁立が、国民民主党の大失敗。高止まりしていた支持率が急降下しました。これを参院選までに支持を戻すのは至難の業です。選挙前にこれだけ、スキャンダルが出るのは政権与党に入るには危機管理が不十分で、経験があまりに足りないという見方が自民党では強い。国民民主党の人気はもって東京都議選くらいかな。参院選ではそう大きくは勝てないでしょう」
玉木氏が内閣不信任案の提出をせかすのも、国民民主のボロがこれ以上出る前に、急いで選挙をしたい思いがあるのだろう。
比例区ではなく大阪選挙区から出馬するとなれば、選挙の態勢、ポスター・ビラの発注など、大幅な変更が必要だ。
だがその後、1カ月ほど経過してもなんら音沙汰がなく、ゴールデンウイーク明けに党本部に連絡をしても「待て」というばかりだったという。