ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

スーパーボウルのビヨンセ

2013-02-06 20:08:36 | R&B、HIPHOP
BEYONCE / 4

いや~、スーパーボウルのビヨンセ、凄かったですね~。開演を告げる激しい火柱から、ビヨンセのシルエットが浮かび上がった瞬間、もう既に興奮。そのシルエットがせり上がり、挨拶代わりに「Love on Top」の一節を歌う、いや吠えるに近い、そんな迫力。ほとんどアカペラながらその声の突き抜けるような勢いとハジケまくる弾力が半端無い。そして初めてビヨンセにスポットが上がり「スーパー・ドーム、1、2、3、4」の掛け声で「Crazy in Love」に突入。もう完璧なオープニング。格好良すぎですよ!

「Crazy in Love」を歌いながら服を脱ぎ捨てていくビヨンセ。ルービン・シンガーによるカスタムメイドというセクシーな黒い衣装。迫力満点のボディ・ラインが躍動する。バックはもちろん女性だけで編成されたあのバック・バンド。フットボールの試合が一転してビヨンセのゴージャスな世界に塗り替えられる。20数人の女性ダンサーを引き連れての「End of Time」、分身の術のような映像に目を奪われた「Baby Boy」、どれもこれも格好良過ぎる。相変わらずキレまくりな歌唱力はもちろんですが、肉感的なダンスがまた堪らない! 舞台そのものが巨大ヴィジョンになっているようなステージ・セットも格好良い!!

そして歓喜の瞬間はこの直後。「Bootylicious」のイントロにのってケリー・ローランドとミッシェル・ウィリアムズが次々に舞台の下から飛び出すように登場。デスティニーズ・チャイルドのスペシャルな再結成。3人が鉄壁のコーラスを聴かせてくれる。続いて「Independent Women (Part 1)」、さらにビヨンセの大ヒット曲「Single Ladies (Put a Ring On It)」も3人で。最後はビヨンセが「Halo」を熱唱。後ろでは花火がボンボン上がってる。

締めて圧巻の約14分程。たったの14分ですよ。あっと言うまでした。ですがこれほど濃密な14分もそうそう無いでしょう。矢継ぎ早に繰り出される楽曲全てがハイライト。もうビヨンセ!ビヨンセ!ビヨンセーーーー!!!って感じですよ! 既に私はビヨンセに惚れまくってますが、あらためて惚れ直しました。ビヨンセ最強です!!

で、このビヨンセのショーの後、試合後半が始まった訳ですが、程なくしてまさかの停電となり、30分以上の試合中断となったそうです。これはビヨンセが派手にやり過ぎたからじゃないのか?みたいな憶測が飛んだりして。もちろんそんな理由じゃないでしょうけどね。ですがこれもビヨンセのライヴが如何に凄かったか?というエピソードと言えるかもしれませんね。


セットリスト↓ そう言えば、披露されるのでは?と噂になっていたデスチャの新曲「Nuclear」はやりませんでしたね~。

01. Love on Top
02. Crazy in Love
03. End of Time
05. Baby Boy
05. Bootylicious
06. Independent Women (Part 1)
07. Single Ladies (Put a Ring On It)
08. Halo



ビヨンセと言えば、先月はオバマ大統領二期目の就任式で歌った米国歌が口パクだったと騒ぎになっていましたが、今回のハーフタイム・ショーがそんな風評も軽々と吹き飛ばしてしまいましたね。なんでも3ヶ月に渡ってリハーサルを重ねていたとか。ビヨンセの気合いも半端無かったようですね。MTV JAPANのニュースによれば、ビヨンセはオバマ大統領の国歌斉唱を事前録音にした理由について、オーケストラと一緒にリハーサルする時間が作れなかったと語っているそうで、しかもそれはスーパーボウルのための練習をしていたからだとか。ビヨンセのこのショーに賭ける思いや、米国におけるスーパーボウルの注目度の巨大さが伺われますね。もちろんオバマ大統領の就任式についてもあの時の条件下で最善の選択だったことでしょうし、「自分のパフォーマンスをとても誇りに思っています」と語っているそうです。→MTV JAPAN http://www.mtvjapan.com/news/music/22143


ちなみに、今回のスーパーボウルはルイジアナ州ニューオーリンズのメルセデス・ベンツ・スーパードームで開催されたのですが、このドーム、05年のハリケーン・カトリーナ被災の時に避難所となったドームなんですね。なんか感慨深いものがありました。ビヨンセのショーが始まる直前、会場にはミーターズの「Cissy Strut」がかかってました。流石はニューオーリオンズ!

そして今回、国歌斉唱したのはアリシア・キーズ。ちょっとビヨンセの圧倒的なステージの前では霞んでしまいがちですが、これも素晴らしかった! ピアノ弾き語りでの独唱。アリシア・キーズらしいしっとりとしたピュアな力強さを感じさせる、美しくも感動的な国歌斉唱。出場選手達が涙を流しながら聴いているのも印象的でした。そしてこの国歌斉唱の前、愛国歌「America the Beautiful」を歌ったのがジェニファ・ハドソン。コーラスに並んだ子供達は、昨年、銃乱射事件の惨劇に見舞われたコネティカット州サンディフック小学校の生徒達だそうで、このパフォーマンスも感動的でした。



それにしても、ハーフタイムがビヨンセ、国歌斉唱がアリシア・キーズ、愛国歌にジェニファ・ハドソンなんて、私にとってはもうこれ以上にない、スーパーボウルでした。


あ、肝心な試合の方は、ボルチモア・レイブンズとサンフランシスコ・フォーティナイナーズが対戦し、34対31でレイヴンズが勝ったそうです。すいません、試合にはほとんど興味なくて…。でもジャコビー・ジョーンズ という選手のタッチ・ダウンは凄かった!!