ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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フジロック・ベスト・アクト 第4位!

2010-09-09 19:27:23 | フジロック
MOE. / THE CONCH

超個人的フジロック・ベストアクト、今回はその第4位! モーーーー!!!!!! moe.です。

やっぱりね、3時間セットですから、ベスト5にランクインしないと失礼ですよね! なんて言いながら、私は始めの1時間は観てないんですけどね。本当は全部観るつもりで楽しみにしてたんですよ。ですが土壇場でやっぱりアヴァロンでやってるエムリン・ミシェルも気になるな~、みたいな。スタート時間が共に20時で一緒だったんですよね~。で、迷いに迷った末に、モーは3時間もやることだし、エムリンを1時間みてもまだ2時間も観れるじゃないか! って感じで、まずはエムリンを観て、終わり次第モーに走ったのでした。

最終日、フィールド・オブ・ヘヴンのトリを務めたモー。メンバーは、Rob Derhak(B,Vo)、Chuck Garvey(G,Vo)、Al Schnier(G,Vo)、Vinnie Amico(Dr)、Jim Loughlin(Per)の5人。王道ジャム・バンドですよ。しかも3時間の長丁場。私がヘヴンにたどり着いたのは丁度「Akimbo」を演っている頃。いやその前の曲かもしれませんが、よく覚えてません…。しかしとにかくこの「Akimbo」が格好良かった! 私はね~、フィールド・オブ・ヘヴンが大好きなんですよ。特に夜のヘヴンがね。なのでこの日は最終日ということもあり、モーのライヴをゆるゆると観ながら夜ヘヴンの雰囲気を満喫しようと思っていた訳です。

でまあ、モーを聴きながら夜のヘヴンをブラブラ歩いてたんですよ。喉が渇いたので何かドリンクでも飲もうか?とあるお店でシャレたジュースでも買おうと並んだ訳ですが、ステージでは「Akimbo」がどんどんファンキーになっていく。そのあまりに腰にくるグルーヴにそわそわしながらも列は自分の番に。すると目の前でオーダーを取るお姉さんが気持ち良さそうに踊ってる。横でドリンクを作ってる人も踊ってる。ジュースを頼みながら私も踊り出す。そのジュースが出来るまでのつかの間、なんか幸せな感じでしたね。そして出来上がったジュースを踊りながら渡すお姉さん。それを踊りながら受け取る私。この雰囲気ですよ! そして急いでステージ前方へ。あとはグルーヴの海に身を任せるのみ。

モーは04年にヘヴン最終日のトリを務めた時も2部構成のライヴでしたが、今回も2部構成でした。第1部は「Akimbo」で終了。しばしの休憩が入り、「Billy Goat」から第2部がスタート。この曲もファンキーでしたね~。モーっていうバンドは、フィッシュなんかと同様にグレイトフル・デッドの息吹を継承する正統派なジャム・バンドだとは思うのですが、リズムはやたら跳ねてるんですよね。とくにライヴでは。逆にブルースとかカントリーなどのルーツ色はわりと薄めで、どちらかというとフュージョン的なクロスオーバー振りを感じたり。でも一番の魅力は王道アメリカン・ロックなツイン・ギターだったりするんですけどね。この二人のギタリストはそうとうなやり手ですよ。もちろんヴォーカルもありますけど、それは触媒みたいなもので、主役は何と言っても変幻自在なジャムなのです。

さて、ステージでは多種多様なフレーズを複雑に絡み合わせながら、まるで空間を編み上げるが如くなジャムが続きます。演奏曲目はほとんど切れ目がないものですから、どこで曲が変わったのかもよくわからない。そこがまた気持ち良いんですけどね。さざ波のようにチルアウトしたかと思えば、一気に爽快なギター・リフで高揚感の沸点に持っていく。かと思えば長尺ギター・ソロで陶酔という名の媚薬を徐々に身体に染み込ませてくる。まあ、このトリップ感は堪らないものがありますよ。で、このトリップに酔いしれてると、また一気に興奮の坩堝へ叩き込まれる訳です。もうなすが侭な感じ。

圧巻だったのは本編ラストの「Brent Black」。ミドル・テンポで始まり、プログレッシヴなブレイクから一気に加速して驚異的なギター・ソロへ。またベースがファンキーなんですよ。スピード感たっぷりにハネまくるベース・ライン。否が応にも腰を持っていかれます。そしてドラム・ソロからベース・ソロへ。この辺りはもうジャム・バンドならではの濃密さ。特にベース・ソロは強烈でしたね。もうファンキーを通り越してスペイシー! そしてそのソロ明けの盛り上がりがまたね。ただただ圧巻でした。

そしてアンコールは2曲。とくにアルバム「THE CONCH」から私の大好きな「Wind It Up」を演ってくれたのが嬉しかったですね。このアメーバ的なリフのうねりは生で聴くとまたさらにディープでした。いや~、凄かった! 休憩込みで約3時間。私は2時間しか観れてませんが、それでも大満足です。やっぱりジャム・バンドは良いですよね。これぞジャム・バンドですよ! そしてこれでこそフィールド・オブ・ヘヴンですよ!

ライヴ後、その圧倒的な音像の余韻に浸かりながら、まだ半分トリップから抜けきれてないような気分の中、ミラーボールの光を身体に浴びながらしばしヘヴンをぶらぶら。あ~、これで今年のフジも終わったなという、充足感と寂しさがない交ぜになった気持ち。終わりを向かえたヘヴンのピースフルな空気がただただ心地よい。そしてまた来年もここに帰ってくるぞと誓ったのでした。モー、ありがとう!!


セットリストをこちらで発見しました。→http://moe.org/forum/moe-live/99 これをあらためて書き直すと下のような感じです。

01. Jazz Wank
02. Buster
03. Haze
04. Happy Hour Hero
05. Akimbo
----休憩----------
06. Billy Goat
06. Big World
07. Ricky Marten
08. Skrunk
09. Brent Black
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10. Wind It Up
11. Plane Crash


*写真は07年作「THE CONCH」。この手のジャム・バンドは、ライヴは素晴らしいけどスタジオ作に苦戦するという印象がありますが、この「THE CONCH」は傑作ですよ! アメリカン・ロックなダイナミズムと爽快感に、ジャム・バンドならではのフリーキーな空気が見事に溶け合っています。ギターの音色がまた良いんですよ! より楽曲に個性と広がりが増した08年の「STICKS AND STONES」より、歌物とジャム気質との絶妙のバランスが保たれているこちらの方が私は好きです。



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 10.09.05 フジロック・ベスト・アクト 第5位!