ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

ラーメンな女たち

2017-03-08 23:41:41 | ジャズ
Akiko Yano x Hiromi / ラーメンな女たち - LIVE IN TOKYO -

今日は、矢野顕子×上原ひろみ「ラーメンな女たち」の発売日でした!

と言う訳で私も早速ゲット!もちろんDVD付きの初回限定盤。特典で、お箸が付いてきました~。

収録は2016年9月15日、渋谷のBunkamuraオーチャードホール。このレコーディング・ライヴは私も観に行ったので、こうしてCDとなったものを手に取り、愛聴出来るというのは、なかなか感慨深いものがあります。ミロコマチコさんのイラストによるジャケットも素敵ですね。

もう、ライヴの細かい記憶とか、完全に失われているので、とても新鮮な気持ちで聴くことが出来ました。

とにかくピアノの音が良い! 2人の粒立ちの良いピアノの音色が、まるで脳内を駆け巡るよう。上原さんによるアレンジに、矢野さんの感性が命を吹き込む。さらに上原さんが刺激を加え、矢野さんが応える。ライヴならではの熱気がその音から伝わってきます。2人のコラボレーションならではの歓喜と狂気。実際にライヴを観た時も興奮と感動の連続でしたけど、音だけで聴く2人の世界はまた相当に深いですね! やっぱりこの2人、凄いです!

白眉は「おちゃらかプリンツ おちゃらかほい - Footprints」、「飛ばしていくよ」、「ホームタウン・ブギウギ 東京ブギウギ - New York New York」あたりかな? もちろん「ラーメンたべたい」も最高!!矢野さんのフリーキー且つエモーショナルな歌も良いですね。


4月からツアーが始まります。特大の旋風を巻き起こすことでしょう。




↓良かったらこちらもぜひ! レコーディングライヴを観た時のレポです。

矢野顕子× 上原ひろみ @Bunkamura オーチャードホール

桑原あい @渋谷タワーレコード

2017-02-25 23:33:31 | ジャズ
今日、2月25日、タワーレコード渋谷店にて、ジャズ・ピアニストの桑原あいさんのインストアライブを見て参りました。これまでも自身のトリオ・プロジェクトなど、意欲的な活動を続けてきた彼女。今月リリースされたばかりの最新作「Somehow, Someday, Somewhere」は、スティーヴ・ガッド(dr)、ウィル・リー(b)を招いたニューヨーク録音。いよいよ本格的に世界へ羽ばたく予感がうかがえる一枚ですね。

そんな桑原あいさんのインストアライブ、流石に大勢のお客さんが集まりまりました。大きなグランドピアノの前へ座る桑原さんが奏でる曲はミシェル・ペトルチアーニの「Home」。その小柄な体躯と細い腕から繰り広げられる情緒豊かな音色に、フロア中が聞き惚れている雰囲気。続く彼女のオリジナル作「Somehow It's Been A Rough Day」は、弦をミュートするなどトリッキーな技も見せつつ、アップテンポなノリの良さと、エレガントな流れを併せ持った素敵な演奏。

彼女のピアノが素晴らしいのは言わずもがなですが、意外とMCにも引き込まれました。ミシェル・ペトルチアーニへの思い、スティーヴ・ガッドとの出会い、曲が書けなかった時期の苦しみ、その時に背中を押してくれたクインシー・ジョーンズのことなど、謙虚に、そして熱く語ってくれました。なんか、桑原さんのソウルが伝わってくるようで、感動しました。最後は、そのクインシーとの経緯から生まれたという「The Back」。とても味わい深いスローナンバーに、うっとりでした。

4月には、新宿PIT INにて5日間連続ライヴ「Ai Kuwabara Shinjuku Pit Inn 5days "5 Souls"」が有るそうです。


さて、桑原あいさんのインストアライブは7階で行われたのですが、6階では女性シンガーソングライター、池間由布子さんのインストアライブが時間差で始まりまして、暖かく、ちょっぴり儚げな歌声に、思わず惹かれてしまいました。古き良きフォークの佇まいが素敵でした。「せんべい」という曲、良かったな~。

と言う訳で、今日は桑原あいさん、池間由布子さんの、インストアライブ2本立てでした!

アル・ジャロウ R.I.P.

2017-02-15 13:14:25 | ジャズ
Al Jarreau 1976 -Take Five



2017年2月12日、ジャズ・ヴォーカリストのアル・ジャロウが亡くなられました。享年76歳。数日前に疲労のためツアー活動からの引退を表明したばかりでしたが、まさか亡くなられるとは思わなかったので、とても残念です。

上の動画は76年とのことですので、デビュー間もない頃ですね。まるで口からリズムが溢れ出るような語り口は、まさにヴォイス・パーカッションの元祖。それも含めて歌を楽器のように操る歌唱は、ヴォーカルの概念すら変えてしまいそうな衝撃だったことでしょう。またテクニックだけではなく、ポップスとしても成功を収める歌心の持ち主でした。後続への影響も計り知れない、不世出のヴォーカリスト。

アル・ジャロウさん、安らかに。

@DISK UNION

2017-01-12 21:57:24 | ジャズ
お茶の水のDISK UNION JazzTOKYOの2階へ上がる改段が、昨年12月から何だか格好いい感じになっています。ちょっとしたマイルス・デイヴィス写真展のような。

これは昨年12月に出版された、ジャズ・フォトグラファー、内山繁さんによるマイルス・デイヴィス晩年の写真集「NO PICTURE!」に連動したものだそう。

写真から溢れ出すようなマイルスの存在感、半端ありません!


ちなみに、この写真集のタイトル「NO PICTURE!」は、内山さんがマイルスを撮り始めた頃にマイルス自身からかけられた言葉だそう。つまり、「撮るな!」と怒られてしまったという…。内山さんは震え上がったとか。

マイルス、怖い…。


もちろん、その後2人は強固な信頼関係で結ばれたそうですけど。

そりゃあ、こんな格好良い写真を見せられたら、マイルスも気に入りますよね~。



マイルスの写真は、1月末まで飾られてるようです。


また内山繁さんは、今年4月、世田谷美術館にて「ジャズの肖像/ジャズの造形」展を開催予定だそうです。

矢野顕子× 上原ひろみ @Bunkamura オーチャードホール

2016-09-21 23:44:59 | ジャズ
9月15日、渋谷Bunkamura オーチャードホールにて、『矢野顕子× 上原ひろみ Recording Live in Tokyo~ラーメンな女たち~』を観てまいりました!前回から5年振りとなるお二人によるレコーディングライヴ。レコーディングと言うぐらいですから、そうなんです、この日の模様は来年、CDリリースされるんです!!

と言う訳で、以下のレポートは完全にそのCDのネタバレになりますのでご注意ください。新鮮な気持ちでCDを聴きたい皆様方は読まないことをお勧めいたします。




さて、開演時間が近づくと、矢野さん、上原さん、御本人による場内アナウンスが流れる。レコーディングライヴなので携帯電話や時計の音などの注意事項を、お二人が面白おかしく話してくれるのですが、茶目っ気たっぷりに楽し気な矢野さんに対し、ほぼ棒読みでテンションの低い上原さん。この次点で既に二人の対比にワクワクさせられる。それにしても上原さんはよっぽど話すのが苦手なんですね〜。(曲間のMCでこのアナウンスの話になり、上原さんはスタッフさんから「棒読み」と言われたとかで、若干凹んでいました。)

そしていよいよステージに現れるお二人。拍手喝采に包まれながら矢野さんが向かって左、上原さんが右に、向かい合うように並べられた二つのピアノの前へと座る。一瞬の緊張が走り、さあ始まるぞ!と固唾を飲んでいるところで、上原さんが突然照れながら矢野さんの元へと駆け寄り、何やら耳打ち、ずっこけるようにピアノに頭を埋める矢野さん。いきなりのアクシデントにどうしたの?と思いながらも場内は拍手喝采。ステージ袖に姿を消す上原さん…。どうやら何か忘れ物をしたそう。しかもおそらく上原さんの希望で、もう一度お二人の登場からやり直すというドタバタ。良いじゃないですか〜。レコーディングライヴらしくて!

仕切り直しの登場を無事に終え、1曲目は「東京は夜の7時」。こちらは矢野さんの曲で、上原さん曰く、自分が生まれた年にリリースされた曲だそう。それを聞いた矢野さんは憤慨気味なジャスチャーで笑いをとっていましたが、その演奏は、そんな時間の経過や、二人の年の差を感じさせない、瑞々しく息のあった、流石は百戦錬磨のお二人!といった素晴らしさ。でもこれはほんの挨拶程度。ここから二人のコラボはどんどん深くなっていく。

「せっせっせーのよいよいよい!」のリズムで始まり、フリーキーに跳ねるピアノの絡みの上を「おちゃらか、おちゃらか」と歌う矢野さん。その独特の和フィーリングとアヴァンギャルドな崩し具合は、矢野さんの独壇場な格好良さ!しかもこの曲、上原ひろみスタッフというツイッターによりますと、「おちゃらかプリンツ」という曲名だそう。おそらくメドレー的にウェイン・ショーターの「Footprints」に繋げていたんでしょうけど、正直、凡人の私にはよく分かりませんでしたね…。相当崩していたと思われるので、この辺りは、CDリリースが楽しみです!!

続いて「Ain't No Sunshine」。来ましたねー!ビル・ウィザーズですよ! 前回もビルの「Lean on Me」をやってましたが、またしてもですね。これは上原さんの趣味でしょうか?しかも途中で「真っ赤な太陽」が挟まれるという。めくるめく表情を変えていく上原さんのピアノに、スキャットを交えたソウルフルな矢野さんの歌が良かった!!

矢野さん曰く、今回の演奏曲は、2曲目の「おちゃらかプリンツ」を除いて全て上原さんによる編曲だそう。お二人は数日間猛練習したそうですが、上原さんの妥協を許さないスパルタ振りが目に浮かんで来たり。実際に矢野さんのMCからは、「二人のピアニストとしてのタイプが恐ろしく違う」とのことで、その苦労が滲み出ていて可笑しかったですね。次の曲もなかなか始めようとしない矢野さんでしたが、「いつかはやらなきゃいけないんだから!」と自分に言いか聞かせるように始めた「飛ばしていくよ」。これも矢野さんの曲で、しかも打ち込みを主体にした曲なんですけど、それを人力に変えるという鬼アレンジ。まさに上原さんの変態振り炸裂ですよ!いや〜、これは凄かった! 終わるや否や爆発したような拍手歓声。どうだ!とばかりのやりきった表情を見せるお二人も印象的でした。

そして矢野さんがリクエストして、後から後悔したという「ドリーマー」。これは上原さんのトリオ・プロジェクトの曲。冒頭のサイモン・フィリップスのパートを、矢野さんがピアノの蓋を叩いてプチ再現したのにも驚きましたが、なにより、アレンジは上原さんがやってるにしても、矢野さんが入ることでこうも曲想が変わるものかと。やはり矢野さんの歌ですよね〜。元々はインスト曲ですから、そこに矢野さんの声がのる。まるで自分の曲のような世界観、個性豊かな表現力、流石でした!

ここで初めて矢野さんがピアノを離れ、中央前方のマイクの前に立つ。上原さんの作詞作曲による「こいのうた」。これが世界初公開とのことでしたが、もう、ほとんど矢野さんのために作ったのでは?と思うようなスローナンバー。矢野さんの暖かく優しい和フィーリングにうっとりでしたね~。そして上原さんのピアノソロがまた素晴らしかった!ミュートしながら流れるように紡がれるメロディー、美しかった!

本編ラストは「東京ブギウギ」と「New York, New York」のメドレー。「東京ブギウギ」はもちろん笠置シヅ子のあの曲、「New York, New York」は同名映画のテーマ曲で劇中でライザ・ミネリが歌い、後にフランク・シナトラでもヒットした名曲。それぞれ現在の上原さんと矢野さんの本拠地、東京とニューヨークを歌ったこの2曲を繋いだメドレー。その名も「ホームタウン・ブギウギ」。最後らしい華やかさと、上原さんのブギウギがたっぷり聴けて楽しかった!

割れんばかりの拍手喝采に送られてステージを後にするお二人。拍手はいつしかアンコールを求める手拍子に変わる。特大の手拍子が館内に響き渡る。しかしなかなか戻ってこない。結構長い間、手拍子してましたけど。ま、レコーディング・ライヴですからね、どの曲を録り直そうか?とか打ち合わせしてるのかな?なんて想像したり。そしてようやくお二人がステージに戻ってくる。一際大きな拍手喝采。そして矢野さんが「やってないんですよ」と言った、あの曲。そう「ラーメンたべたい」です。しかも今回はタイトルが「ラーメン本気でたべたい」となっているそうです。新アレンジは上原さんらしく、ロッキン&プレグレッシヴなイントロが強力なパワフル且つスピード感たっぷり!! 矢野さんのヴォーカルも相変わらずのキレっぷり。まさに本気。格好良いー!!

で、これで終わらないのがレコーディングライヴです。いわゆる録り直し。これもお二人のレコーディングライヴの楽しみだったり。ここからは1曲終わるごとに上原さんが矢野さんの元へ歩み寄り、何やら打ち合わせしつつ、次の曲へ、みたいな感じ。「東京は夜の7時」、「ドリーマー」、「飛ばしていくよ」 と続く。「ドリーマー」での上原さんのピアノソロ、情緒豊かで素晴らしかった〜! そして初回よりさらに濃密だった「飛ばしていくよ」が終わると、割れんばかりの拍手がまた手拍子に変わる。上原さんはそれに合わせてぴょんぴょん飛び跳ね始め、それを受けてさらに手拍子が大きくなるという盛り上がりよう。矢野さんが「ラーメンたべて帰ろうか!」みたいなことを言って最後の「ラーメンたべたい」。最後と言うこともあり、グイグイと調子を上げていくかのようなお二人。上原さんもこの日最もアグレッシヴなソロを聴かせてくれて大興奮。

矢野顕子と上原ひろみ、類い稀なる二つの個性が、ぶつかり合い交じり合うスリル。そしてそこから生まれる歓喜。およそ140分に渡るミラクルでした!!




↓この日のセットリストは先のツイッターによりますと、こんな感じだったそうです。

1. 東京は夜の7時
2. おちゃらかプリンツ
3. 真っ赤なサンシャイン
4. 飛ばしていくよ
5. ドリーマー
6. こいのうた
7. ホームタウン・ブギウギ
En. ラーメンたべたい
+ 4曲の再演

*再演の4曲は、順番に「東京は夜の7時」、「ドリーマー」、「飛ばしていくよ」 、「ラーメンたべたい」でした。




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上原ひろみとレキシ ~レキシが助けにやってきた~ @SWEET LOVE SHOWER 2016
上原ひろみ×熊谷和徳 @SUMMER SONIC 2016

LARRY GOLDINGS, PETER BERNSTEIN & BILL STEWART @COTTON CLUB

2016-06-05 23:14:59 | ジャズ
6月2日、丸の内のコットンクラブにて、ラリー・ゴールディングスのオルガン・トリオを観てまいりました。私が観たのはこの日の2ndショー。

私、ラリー・ゴールディングスは、メイシオ・パーカーの「MO' ROOTS」で初めてそのオルガンを聴いて以来、ずっとファンだったんです。ですがなかなか生で観る機会がなくて。近年もスティーブ・ガットのバンド・メンバー等で何度か来日してたんですけどね~。ですが今回は自身のオルガン・トリオでの来日ですから、やはりこれは見逃せないなと。

メンバーは、ラリー・ゴールディングス(org)、ピーター・バーンスタイン (g)、ビル・スチュアート (ds) というトリオ編成。90年代初頭から折あるごとに一緒にやってきた鉄壁のトリオです。色々な持ち味を持っている方達ですから、案外ムーディな感じだったら嫌だな~なんて思ったりもしていたのですが、「Don't Ever Call Me Again」、「Dragonfly 」、「Acrbat」等、アップ・テンポな曲を中心にグルーヴィーな展開。とは言えあくまでもジャズであり、大人のスウィング感。でもこれが堪らなく格好良い!

そのスウィング感の源はステージ中央奥に構えた、ドラムスのビル・スチュアート。この方は、メイシオ・パーカー、フレッド・ウェスリーなどJB卒業生のリズムを支えた後、ジョン・スコフィールドを始め、パット・メセニー、マイケル・ブレッカーなど蒼々たるジャス・ジャイアンツ達と共演を重ねてきた名手。絶妙にハネながら転がるようにスウィングするそのリズムに思わず体が揺れてしまいます。さらにステージ右側、ハモンド・オルガンに鎮座したラリー・ゴールディングスが、オルガン・ジャズらしいファンキーなグルーヴを注入。やっぱりハモンド・オルガン×回転式のレスリースピーカーの音色のふくよかさというのは、こういう編成で聴くと堪らないものがありますね。もちろん各曲で魅せるグルーヴしながら低音から高音まで縦横無尽なオルガンソロも最高に格好良かったです!

そしてリード楽器としてラリー以上に存在感を発揮したのは、ステージ向かって左側に、洒落た感じに座ったギタリストのピーター・バーンスタイン。この方は、ジム・ホールの愛弟子だそうで、自身のリーダー作はもちろん、ルー・ドナルドソン、ロニー・スミス、ジョシュア・レッドマン、ソニー・ロリンズ等々、名だたるアーティストのバックを務めて来た名プレイヤー。独特の音使いとタイム感による、えも言えぬジャズ感に痺れましたね。やっぱりこういう繊細なフィーリングって言うのは生で聴いてみないと分からないものですね。そしてギターソロの後をラリーのオルガンが受け継いだり、ビルのドラムが割って入ったり、さらにピーターのギターが呼応したりというのを、いたってジェントル且つモダンな感覚でキメていく。そんな生きの合ったプレイも最高!

例えば、「Acrbat 」でラリーのオルガン・ソロがぐんぐん盛り上がっていき、それが最高潮に達した瞬間、ビルのスネアがとんでもない切れ味でフィルインして来た刹那、一瞬のブレイクにピーターのギターが切れ込んでくる。その鮮やかなこと!思わず観客からも拍手がわき起こる。こういう瞬間にはこのトリオのファンキーさを感じさせられずには居られませんでしたね。

しかし、この日のハイライトは案外、唯一のスロー・ナンバー「I Surrender, Dear」だったかもしれません。有名なスタンダードですが、私、ルイ・アームストロングが歌うこの曲大好きなんですよ!果たしてこのトリオはこの曲をどう演奏するのか? いやはや、とにかくピーター・バーンスタインのギターがロマンチックで素敵でしたね~。もうホントにうっとりと聴き惚れてしまいました。旋律の崩し方がスウィートなんですよ。そしてそのギターの後ろにうっすらと靄をかけるようなラリーのオルガンがまた堪らないものがありましたね。もちろんその後のオルガン・ソロも良かった!


いや~、ホント良いライヴでした! 全体を通じて主旋律を紡ぎ、イマジネーション豊かなソロで魅了してくれたピーター・バーンスタイン、多彩なリズムで縦横無尽にスウィングさせたビル・スチュアート、足技込みの低音も含めオルガン・ジャズらしいグルーヴとスピード感たっぷりのソロを極上の音色で聴かせてくれたラリー・ゴールディングス、3人の卓越した技量と、その極上の絡み合いをたっぷり堪能させて頂きました。

この日のセットリストは以下のような感じ。


01. ? ? ?
02. Don't Ever Call Me Again
03. I Surrender, Dear
04. Dragonfly
05. Acrbat
-------------------------------
06. Night Mist Blues


すいません、いきなり1曲目の曲名がよく分かりませんでした…。アップテンポな曲でしたけど…。そしてアンコールはアーマッド・ジャマルの「Night Mist Blues」。ピーターとラリーのブルージーなプレイがまた最高でしたね。そのアンコールを含めて、およそ1時間15分程のステージでした。

終演後はお楽しみのサイン会。私もトリオのライヴ盤を購入し、3人からサインを頂きました。ラリーとビルは物静かな感じでしたが、ピーターはとてもフレンドリーな方で、サイン会の間も終始とても楽しそうでした。英語がしゃべれない私とも、会話が通じないなりに色々とコミュニケーションをとってくれました。







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2016-06-01  ラリー・ゴールディングスの仕事

@コットンクラブ

2016-06-02 20:20:08 | ジャズ
2日前にブルーノートでリバース・ブラス・バンドを観たばかりですが、今日は丸の内のコットンクラブにて、ラリー・ゴールディングスのオルガン・トリオ。これも楽しみにしてたんです!ドラムスはビル・スチュアート、ギターにピーター・バーンスタイン。メンバーも最高!楽しみです!

ラリー・ゴールディングスの仕事

2016-06-01 19:00:32 | ジャズ
明日から丸の内のコットンクラブにてラリー・ゴールディングスによるオルガントリオのライヴが始まりますね。私、ラリー・ゴールディングス、大好きなんです。と言っても、彼が参加している作品はすべて集めるとか、そんなマニアではありません。たまたま手にしたアルバムにラリーが参加していたらガッツポーズ!みたいな、そんな感じです。それこそラリーの参加したアルバムなんて山ほどありますからね、集めだしたら大変ですし。とりあえず、私の手元にある中で思いついたものをいくつかリストアップしてみました。



MACEO PARKER / MO' ROOTS
私がラリー・ゴールディングスの鍵盤を初めて聴いたのは、間違いなくこれ。元JB'Sのメイシオ・パーカーが、盟友フレッド・ウェスリー、ピー・ウィー・エリスと組んだ、ジャズ寄りのソロ2作目にして、ファンキー・ジャズ・ソウルの傑作。1991年の作品。ラリーはオルガンで全面参加。アルバム冒頭、いきなりラリーのオルガンから始まる「Hallelujah,I Love Her So」から、そのオルガンの音色にやられます。またこのアルバムにはベーシストが参加していないので、ベースは全てラリーがフットペダルでやってると思われ、例えばピー・ウィー作の名曲「Chicken」でのグルーヴィーなベースラインとか、ホント痺れます。このアルバムはメイシオの代表作となりましたか、ラリーにとっても出世作となったそうです。ちなみにドラムスは、今回、ラリーと共に来日するビル・スチュアート!



MACEO PARKER / LIFE ON PLANET GROOVE
ラリー・ゴールディングスはメイシオ・パーカーのライヴにも参加しJBホーンズと共に超ファンキー・ライヴを繰り広げております。



LARRY GOLDINGS TORIO / LG INTIMACY OF THE BLUES
先のメイシオ・パーカー「MO' ROOTS」と同年作となる、ラリー・ゴールディングスによるトリオ名義の作品。ラリーのオルガンに、ビル・スチュアートのドラムス、ピーター・バーンスタインのギターという、まさに今回来日するトリオによる、溌溂としたオルガン・ジャズが楽しめます。ゲストにデヴィッド・ファットヘッド・ニューマン(sax)も参加。



LARRY GOLDINGS / AWARENESS
こちらはラリーのソロ名義によるピアノ・トリオ作品。バックはポール・モチアン(ds)とラリー・グレナディア(b)。オルガントリオとはまた違った魅力。97年の作品。



TRIO BEYOND / SAUDADES
ジャック・ディジョネット(ds)、ジョン・スコフィールド(g)と組んだ強力トリオによる04年のライヴ録音。ラリーはオルガン、エレピ、そしてサンプラーとクレジットされています。百戦錬磨なドラムとギターの驚異的なインタープレイの応酬のなか、ラリーもしっかり存在感を発揮しています。私が知っている限り、最もハードなラリーのプレイが聴ける?



JOHN SCOFIELD / THAT'S WHAT I SAY
ジョン・スコはラリーがお気に入りのようで、幾度も共演しています。こちらはレイ・チャールズのトリビュート作で、スティーヴ・ジョーダン&ウィリー・ウィークスのリズム隊にラリーのオルガンという組み合わせ。ゲスト・ヴォーカルも賑やかなソウルフルな作品。



ROBBEN FORD / TRUTH
ブルース系フュージョン・ギタリストの爽快ブルース・ロック作。ラリーがオルガンでソウル感を注入。



MADELEINE PEYROUX / CARELESS LOVE
女性シンガーのバックを務めるラリー・ゴールディングスがまた極上なんです。マデリン・ペルー、04年の2nd作。ラリー・クラインのプロデュースの元、ディーン・パークス(g)、ジェイ・ベルローズ(ds)、デヴィッド・ピルチ(b)と共に極上のバンドを結成しております。



NORAH JONES / NOT TOO LATE
こちらはノラ・ジョーンズの3rd作。「Until The End」、「My Dear Country」、「Be My Somebody」の3曲でオルガンを弾いてます。特に「Until The End」における薄っすらと靄がかかったようなオルガンの美しいこと。ノラのピアノとの兼ね合いもため息もの。



RICKIE LEE JONES / DEVIL YOU KNOW
リッキー・リー・ジョーンズの2012年作。ベン・ハーパーのプロデュースによる異色作。ラリーはオルガンとピアノで参加。



MELODY GARDOT / MY ONE AND ONLY THRILL
メロディ・ガルドーの2nd作。ラリーが参加したのは「Who Will Comfort Me」と「Your Heart Is As Black As Night」の2曲のみですが、このブルージーな2曲でのオルガンが最高に良い!その後の3枚目、4枚目にもラリーが呼ばれることになるのも頷けます。



SARA GAZAREK / BLOSSOM & BEE
こちらはラリーがプロデュースも務めた、サラ・ガザレク、2012年のアルバム。とても爽やかで素敵なジャズ・ヴォーカル作。控えめながらサラの歌に寄り添うようなラリーのオルガンはやはり秀逸。またジョシュ・ネルソンの瑞々しいピアノを活かしたラリーのプロデュース手腕も見事。



JOHM MYAYER / CONTINUUM
シンガーに寄り添うラリーの鍵盤、もちろん女性だけではありません。こちらはジョン・メイヤーの06年作。たった「Gravity」の1曲だけ、しかも遠くでオルガンがブヒャーと鳴り続けているだけみたいな感じですが、それが良いんです!何とも言えない塩梅なんです。こういう地味ながら決定的な仕事をする、それもラリーの魅力。



JAMES TAYLOR / BEFORE THIS WORLD
ジェイムス・テイラー、2015年の最新作。ジェイムス・テイラーもラリーがお気に入りのようで、これまで数々の作品に彼を起用してきました。今回もスティーヴ・ガッド(ds)、ジミー・ジョンソン(b)等と共に主役を柔らかくサポートしております。