6月2日、丸の内のコットンクラブにて、ラリー・ゴールディングスのオルガン・トリオを観てまいりました。私が観たのはこの日の2ndショー。
私、ラリー・ゴールディングスは、メイシオ・パーカーの「MO' ROOTS」で初めてそのオルガンを聴いて以来、ずっとファンだったんです。ですがなかなか生で観る機会がなくて。近年もスティーブ・ガットのバンド・メンバー等で何度か来日してたんですけどね~。ですが今回は自身のオルガン・トリオでの来日ですから、やはりこれは見逃せないなと。
メンバーは、ラリー・ゴールディングス(org)、ピーター・バーンスタイン (g)、ビル・スチュアート (ds) というトリオ編成。90年代初頭から折あるごとに一緒にやってきた鉄壁のトリオです。色々な持ち味を持っている方達ですから、案外ムーディな感じだったら嫌だな~なんて思ったりもしていたのですが、「Don't Ever Call Me Again」、「Dragonfly 」、「Acrbat」等、アップ・テンポな曲を中心にグルーヴィーな展開。とは言えあくまでもジャズであり、大人のスウィング感。でもこれが堪らなく格好良い!
そのスウィング感の源はステージ中央奥に構えた、ドラムスのビル・スチュアート。この方は、メイシオ・パーカー、フレッド・ウェスリーなどJB卒業生のリズムを支えた後、ジョン・スコフィールドを始め、パット・メセニー、マイケル・ブレッカーなど蒼々たるジャス・ジャイアンツ達と共演を重ねてきた名手。絶妙にハネながら転がるようにスウィングするそのリズムに思わず体が揺れてしまいます。さらにステージ右側、ハモンド・オルガンに鎮座したラリー・ゴールディングスが、オルガン・ジャズらしいファンキーなグルーヴを注入。やっぱりハモンド・オルガン×回転式のレスリースピーカーの音色のふくよかさというのは、こういう編成で聴くと堪らないものがありますね。もちろん各曲で魅せるグルーヴしながら低音から高音まで縦横無尽なオルガンソロも最高に格好良かったです!
そしてリード楽器としてラリー以上に存在感を発揮したのは、ステージ向かって左側に、洒落た感じに座ったギタリストのピーター・バーンスタイン。この方は、ジム・ホールの愛弟子だそうで、自身のリーダー作はもちろん、ルー・ドナルドソン、ロニー・スミス、ジョシュア・レッドマン、ソニー・ロリンズ等々、名だたるアーティストのバックを務めて来た名プレイヤー。独特の音使いとタイム感による、えも言えぬジャズ感に痺れましたね。やっぱりこういう繊細なフィーリングって言うのは生で聴いてみないと分からないものですね。そしてギターソロの後をラリーのオルガンが受け継いだり、ビルのドラムが割って入ったり、さらにピーターのギターが呼応したりというのを、いたってジェントル且つモダンな感覚でキメていく。そんな生きの合ったプレイも最高!
例えば、「Acrbat 」でラリーのオルガン・ソロがぐんぐん盛り上がっていき、それが最高潮に達した瞬間、ビルのスネアがとんでもない切れ味でフィルインして来た刹那、一瞬のブレイクにピーターのギターが切れ込んでくる。その鮮やかなこと!思わず観客からも拍手がわき起こる。こういう瞬間にはこのトリオのファンキーさを感じさせられずには居られませんでしたね。
しかし、この日のハイライトは案外、唯一のスロー・ナンバー「I Surrender, Dear」だったかもしれません。有名なスタンダードですが、私、ルイ・アームストロングが歌うこの曲大好きなんですよ!果たしてこのトリオはこの曲をどう演奏するのか? いやはや、とにかくピーター・バーンスタインのギターがロマンチックで素敵でしたね~。もうホントにうっとりと聴き惚れてしまいました。旋律の崩し方がスウィートなんですよ。そしてそのギターの後ろにうっすらと靄をかけるようなラリーのオルガンがまた堪らないものがありましたね。もちろんその後のオルガン・ソロも良かった!
いや~、ホント良いライヴでした! 全体を通じて主旋律を紡ぎ、イマジネーション豊かなソロで魅了してくれたピーター・バーンスタイン、多彩なリズムで縦横無尽にスウィングさせたビル・スチュアート、足技込みの低音も含めオルガン・ジャズらしいグルーヴとスピード感たっぷりのソロを極上の音色で聴かせてくれたラリー・ゴールディングス、3人の卓越した技量と、その極上の絡み合いをたっぷり堪能させて頂きました。
この日のセットリストは以下のような感じ。
01. ? ? ?
02. Don't Ever Call Me Again
03. I Surrender, Dear
04. Dragonfly
05. Acrbat
-------------------------------
06. Night Mist Blues
すいません、いきなり1曲目の曲名がよく分かりませんでした…。アップテンポな曲でしたけど…。そしてアンコールはアーマッド・ジャマルの「Night Mist Blues」。ピーターとラリーのブルージーなプレイがまた最高でしたね。そのアンコールを含めて、およそ1時間15分程のステージでした。
終演後はお楽しみのサイン会。私もトリオのライヴ盤を購入し、3人からサインを頂きました。ラリーとビルは物静かな感じでしたが、ピーターはとてもフレンドリーな方で、サイン会の間も終始とても楽しそうでした。英語がしゃべれない私とも、会話が通じないなりに色々とコミュニケーションをとってくれました。
よろしければこちらもどうぞ!!
2016-06-01 ラリー・ゴールディングスの仕事
私、ラリー・ゴールディングスは、メイシオ・パーカーの「MO' ROOTS」で初めてそのオルガンを聴いて以来、ずっとファンだったんです。ですがなかなか生で観る機会がなくて。近年もスティーブ・ガットのバンド・メンバー等で何度か来日してたんですけどね~。ですが今回は自身のオルガン・トリオでの来日ですから、やはりこれは見逃せないなと。
メンバーは、ラリー・ゴールディングス(org)、ピーター・バーンスタイン (g)、ビル・スチュアート (ds) というトリオ編成。90年代初頭から折あるごとに一緒にやってきた鉄壁のトリオです。色々な持ち味を持っている方達ですから、案外ムーディな感じだったら嫌だな~なんて思ったりもしていたのですが、「Don't Ever Call Me Again」、「Dragonfly 」、「Acrbat」等、アップ・テンポな曲を中心にグルーヴィーな展開。とは言えあくまでもジャズであり、大人のスウィング感。でもこれが堪らなく格好良い!
そのスウィング感の源はステージ中央奥に構えた、ドラムスのビル・スチュアート。この方は、メイシオ・パーカー、フレッド・ウェスリーなどJB卒業生のリズムを支えた後、ジョン・スコフィールドを始め、パット・メセニー、マイケル・ブレッカーなど蒼々たるジャス・ジャイアンツ達と共演を重ねてきた名手。絶妙にハネながら転がるようにスウィングするそのリズムに思わず体が揺れてしまいます。さらにステージ右側、ハモンド・オルガンに鎮座したラリー・ゴールディングスが、オルガン・ジャズらしいファンキーなグルーヴを注入。やっぱりハモンド・オルガン×回転式のレスリースピーカーの音色のふくよかさというのは、こういう編成で聴くと堪らないものがありますね。もちろん各曲で魅せるグルーヴしながら低音から高音まで縦横無尽なオルガンソロも最高に格好良かったです!
そしてリード楽器としてラリー以上に存在感を発揮したのは、ステージ向かって左側に、洒落た感じに座ったギタリストのピーター・バーンスタイン。この方は、ジム・ホールの愛弟子だそうで、自身のリーダー作はもちろん、ルー・ドナルドソン、ロニー・スミス、ジョシュア・レッドマン、ソニー・ロリンズ等々、名だたるアーティストのバックを務めて来た名プレイヤー。独特の音使いとタイム感による、えも言えぬジャズ感に痺れましたね。やっぱりこういう繊細なフィーリングって言うのは生で聴いてみないと分からないものですね。そしてギターソロの後をラリーのオルガンが受け継いだり、ビルのドラムが割って入ったり、さらにピーターのギターが呼応したりというのを、いたってジェントル且つモダンな感覚でキメていく。そんな生きの合ったプレイも最高!
例えば、「Acrbat 」でラリーのオルガン・ソロがぐんぐん盛り上がっていき、それが最高潮に達した瞬間、ビルのスネアがとんでもない切れ味でフィルインして来た刹那、一瞬のブレイクにピーターのギターが切れ込んでくる。その鮮やかなこと!思わず観客からも拍手がわき起こる。こういう瞬間にはこのトリオのファンキーさを感じさせられずには居られませんでしたね。
しかし、この日のハイライトは案外、唯一のスロー・ナンバー「I Surrender, Dear」だったかもしれません。有名なスタンダードですが、私、ルイ・アームストロングが歌うこの曲大好きなんですよ!果たしてこのトリオはこの曲をどう演奏するのか? いやはや、とにかくピーター・バーンスタインのギターがロマンチックで素敵でしたね~。もうホントにうっとりと聴き惚れてしまいました。旋律の崩し方がスウィートなんですよ。そしてそのギターの後ろにうっすらと靄をかけるようなラリーのオルガンがまた堪らないものがありましたね。もちろんその後のオルガン・ソロも良かった!
いや~、ホント良いライヴでした! 全体を通じて主旋律を紡ぎ、イマジネーション豊かなソロで魅了してくれたピーター・バーンスタイン、多彩なリズムで縦横無尽にスウィングさせたビル・スチュアート、足技込みの低音も含めオルガン・ジャズらしいグルーヴとスピード感たっぷりのソロを極上の音色で聴かせてくれたラリー・ゴールディングス、3人の卓越した技量と、その極上の絡み合いをたっぷり堪能させて頂きました。
この日のセットリストは以下のような感じ。
01. ? ? ?
02. Don't Ever Call Me Again
03. I Surrender, Dear
04. Dragonfly
05. Acrbat
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06. Night Mist Blues
すいません、いきなり1曲目の曲名がよく分かりませんでした…。アップテンポな曲でしたけど…。そしてアンコールはアーマッド・ジャマルの「Night Mist Blues」。ピーターとラリーのブルージーなプレイがまた最高でしたね。そのアンコールを含めて、およそ1時間15分程のステージでした。
終演後はお楽しみのサイン会。私もトリオのライヴ盤を購入し、3人からサインを頂きました。ラリーとビルは物静かな感じでしたが、ピーターはとてもフレンドリーな方で、サイン会の間も終始とても楽しそうでした。英語がしゃべれない私とも、会話が通じないなりに色々とコミュニケーションをとってくれました。
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2016-06-01 ラリー・ゴールディングスの仕事
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