怖い絵展 に行ってきた！

その闇を知ったとき、
名画は違う顔を見せる。

大大大人気ぃいいい！
なもんで
11月16日から毎日延長！
9時から20時まで！
それでも毎日毎日、
絶対に「待ち時間」が！！
どえれぇえ人気なのだぁああ！！ 

怖い絵展

急げや急げぇええ！！
金曜日以外の平日狙いだぁあ。
18時ちょっと前に到着ぅうう。
グエェエエ！！
人、人、人人人だらけぇええ。

待ち時間30分！！
チケット売り場は並んでないけど。 

グオォォオオ！！
道にはみ出すんじゃなくって、
美術館の脇に、
ドンドン追いやられるぅう。
列が作れないもんだから、
とにかくグチャグチャやぁあ。
ちょっとでも前に行きたい。
ってのが心理だよね。
だから、少し動く度に
近所の人と抜きつ抜かれつ。
密かなデットヒートが繰り広げられ…。
ギョエ！
ベビーカーを押した女性が
並ぼうとしているぅう。
このごった返した群れにぃいい。
いや、ね、暗いのよぉお。
並ぶ場所が…ぁあ。
『運慶展』の東京国立博物館みたいに、
ダダっ広くて規律正しく並べると
周りも大丈夫なんだろうけど…。 

しかし、まぁ、
若いカップルの多いこと！
「これ、観たかったんだぁ。
つきあってくれてありがとう」
なんていう甘い言葉もぉぉお。 
いやん♪デートじゃん♪

ふと見上げると、
並ぶ我らに美術館から予告展の告知が！

2018年10月、あなたは日本にいますか？
フェルメール展
当館にて
2018.10.5～

後でチラシを読んだら、
時間制のチケットを販売！
それイイ！！
だったらこんなに並ばなくて
すむってことでしょぉお。
夜だし、寒いし、
通りすがりの人に
この混雑っぷりをパチリ！
と写されるしぃ。 

入ったらロッカーに
荷物を入れらるのかなぁ。
ボ～っと考えながら、
入口が近づいてきたぁああ。
グエェエ！
その脇にロッカーがぁああ。
美術館の外にあるんかいっ！
今、列からはみ出すことなんて
出来ないよね…。
入場してから
ロッカーの為に出てくる。
なんてこと出来ないよね…。
諦めたぁあああ。 

待つこと約20分！
入場じゃぁあああ。 

音声ガイドなんて借りないっ。
そこにも人が並んでるしぃい。
吉田羊のナレーションだから
聞きたかったんだけど…。
人混みの中を、
ゆっくり聞きながら
絵の前に立ち続ける。
なんて技を、
私は身につけてはおらんわい。 

作品一覧の紙は
何処にあるのじゃぁあ。
あっ、係員が一生懸命
「ここです！」って叫んでるよぉお。
下さいなぁ。 

パッパラッパ パッパラッパ
パッパパッパパッパパー！
（脳内に響き渡る進軍ラッパの音）
いざ、突撃ぃいいいい！！！ 

ウオォォオオ！！
人の壁で絵が見えないぃいいい。
もうええわ。
チラ見じゃぁあああ。


飽食のセイレーン 
ギュスターヴ＝アドルフ・モッサ　

これ！見たかったのよぉ♪ 

美術館に来る前に、
少し予備知識を仕入れておかねば。
なぁんて思ってさぁ

「怖い絵」と「怖い絵展」の
すべてがわかる！完全保存版！ 
『怖い絵のひみつ。』

この展示の基になってる
中野京子「怖い絵」シリーズ
刊行10年なんだって！！
知らんかったぁあああ。
創刊された頃に買ってみて…
途中で挫折したんだよぉお。
このままじゃぁ、
美術館に行っても
チンプンカンプンだぁああ。
オロオロしてた時に、
本屋で出逢ったのが、この本。
ヒヒヒ 

ルドンの絵もあるんだねぇえ！
しかも、岐阜県美術館所蔵！
外国から借りてるものばかりじゃないんだ！ 

オイディプスの死
ミズガルズの大蛇を殴ろうとするトール


夢魔

怖いなぁあああ。
アレレ、
惹かれるものがあるなぁあ。
って思った三作品、ぜ～んぶ
ヘンリー・フューズリ　
初めて聞く名前だけど…。 


老人と死　
ジョセフ・ライト


そして妖精たちは服を持って逃げた 
チャールズ・シムズ

アラ…。
作品名ばっかりで、
その背後にある物語を
ここに書いてないじゃないかぁあ。
それこそが『怖い絵展』の眼目！　 

絵の裏に隠された恐怖を体験する！ 

絵ってどう見ていいのか判らない。
絵画は興味ゼロ。
そんな人々の心をくすぐったわけさぁあ。
だから、
こんなに人が来てるんだよねぇえ。
でね、思ったんだけど
美術館初体験。
って人が多いんじゃないのかなぁ。
ここより前に行ってはいけない。
っていうテープね。
無視されちゃってるしね。
音声ガイドが全部の絵を
解説してくれてない。
ってガッカリしてるしね。
なんだか、
アミューズメントパークに来てるみたいな、
ワクワク感ってのが、
館内に漂ってる気がしてぇえ。
ええやん！！ 

嵐の海
クロード＝ジョセフ・ヴェルネ

ドルバダーン城
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー

オオ！こんな所でターナーに
会えるなんてぇええ！ 

写真撮影コーナー
途中でトイレを探してたら、
こんなものがっ！
ここには、
あんまり人がいなかったんだけどね…。


ユングフラウのマンフレッド 
フォード・マドックス・ブラウン

足跡に気づいた瞬間…
逡巡する想いを受け取ってしまって、
キョワワ！

森へ
ムンク　

オオ！こんな所でムンクに
会えるなんてぇええ！ 

ボルジアの犠牲者　
ジャン＝ポール・ローランス 


何処へ？
フリィップ・ハモジェニーズ・コールドロン 

嗚呼、ほんとに…どこへ…
怖やのぉおおおお。


殺人
ポール・セザンヌ

本で見た時よりゾゾ…ぅぅ。


切り裂きジャックの寝室
ヴォルター・リチャード・シッカート 

ウピョォォオ！！
本を読んで本物を目の前にするのを
楽しみにしてたんだよぉお。
やっぱりゾクっとくるぅうう。 
ちっこい絵なのにぃいい。

「あ！切り裂きジャックだ！
好きなんだよね」
と言うカップルの女性。
こういう感覚がイイよねぇえ。
静かに絵を鑑賞する。
っていうんじゃなくって、
こう、どっかウキウキしてる感じ。 

この展覧会の怖さは、
解説を読んでこそ体験出来る。

なもんで、
解説を読む人だかりがっ。
絵の前まではみだしてきて…。
見えないぃいいい。
いったいどっちがメインなんだか…ぁ。 

マリーアントワネットの肖像 

オオ！本で見た時より
グッときたぁあ。
なんだか美しいぞい。 


レディ・ジェーン・グレイの処刑
ポール・ドラローシュ

出たぁああ！！
デカイィイイ！！
チラシにもデカデカと載ってる。
この展覧会のメインはこの絵！！

解説はね、
読まなくてもいいわぁ。
本で勉強したもんねぇ。
絵をガン見だぁああ。
ジェーンの爪の色が綺麗じゃないのよぉ。
ウワッ！額縁が素敵だぁああ。
ウゥゥム。
イギリス本国の人が見ると、
歴史的なことだし、
大衝撃なんだろうなぁあ。
この絵がいつもある
ロンドン・ナショナル・ギャラリーには、
年間600万の人が！
グゲェェエ！！
なんだか凄いもんを見てるんだなぁあ。 

ああ…疲れたぁああ！！！！
どれくらいの絵があったのか…。
えっと…80点だって。
ギュウギュウ詰めなもんだから、
じっくり”怖さ”を感じながら
ゾゾゾゾォォオ！を体感しながら、
見ることが出来なかったぁあ。
なもんで、思ったほど、
テンションが上がらなかったぁあ。
残念じゃ…ぁ。

上野の森美術館じゃなかったら
また違う感覚になったのかも…。
いやいや、
これが日本の美術館の
宿命なんだろうなぁ…。
ウゥゥ…
海外の美術館みたいに、
だだっ広い所で見たいよぉおお
ウゥゥ…

グッズ売り場も…。
サラっと見て終わり。
何も買わなかったよ…ぉ。

つづく 

怖い絵展
兵庫県立美術館
2017年7月22日～9月18日
上野の森美術館
2017年10月7日(土)～12月17日(日) ※会期中無休 
■主催：産経新聞社、フジテレビジョン、上野の森美術館
■後援：サンケイリビング新聞社
■特別協賛：弁護士法人 東京ミネルヴァ法律事務所
■協賛：NISSHA株式会社
■協力：日本航空、KADOKAWA、NHK出版
■企画協力：アルティス、Art Sanjo、FCI
■特別監修：中野京子（作家、ドイツ文学者）

ゾゾゾ…　怖い絵のひみつ。　（2017.11.8記）
運慶展 に行ってきた！　（2017.11.18記）

～追記～
中野京子が語る 「怖い絵」展開催までの悪戦苦闘　（2017.12.5記）
私ったらその昔、イギリスのナショナルギャラリーで…　（2017.12.25記）