二月 昼の部 「極付・幡随長兵衛(ばんずいちょうべえ)」
序幕 村山座舞台の場
舞台の奥にまた舞台。
劇中劇の芝居をチェックチェック~!
何故なら市川團蔵だから~!!
さ、劇は進むヨ。
坂田公平(團蔵)が、念仏にいちゃもんつけて、
高僧をいじめてますヨ~。
こっからど~なんの?(知ってるくせにぃ)
花道で酔っ払いがギャ~ギャ~。
舞台上の俳優もストップ!
オッ大薩摩(長唄)&三味線さん達も演技してるっっ!
騒がしい方を見たり、横の人と囁きあってる。
フフン、こんな時の舞台番さ!
「狂言半ばにこゝに出られちゃア舞台の障りになりますから、了簡してくだせえ」
その言葉に
「おらァ天の直参白柄の頭、水野様の中間様だぞ」
花道で、なんだぁかんだぁの喧嘩沙汰っっ。
え~っと、3階B席から花道は全~く見えまっせん!
見えるのは、劇中劇の俳優だけサ。
だからぁ團蔵にぃズ~ム・インっっ!!
ウホッホ。ただの野次馬と化しているよ~。
酔っ払いはつまみ出されたゼ!
ザワついているお客さんに
「おすわんなさい、おすわんなさい」と舞台番(ここ、イイね~)
團蔵もホッとして「勘弁してくれよ~」
「どっから演ります?」
「兜のところからね」
ガッハッハ~ッハ~ッッ!!
これが見たかったのヨ~。これが~。まいどHAPPY~♪
お芝居再開。
ところが~、今度は違う野郎が出てきやがった。
あッあッ、舞台番に馬乗りになっちったよ~。
って全然見えてないのに。ホッホッホッ。
どこからともなく声がする
「火付盗賊改方、長谷川平蔵である!」(違う違う~)
”弱きを助け強きを挫く”正義の味方!幡随院長兵衛!
客席から登場ーッ!!
縞の羽織着流し一本ざし!
当たり役、初代吉右衛門の名に恥じぬ。二代目吉右衛門!!
って全然見えてないのに。ホッホッホッ。
長兵 「アヽもうし、そこで御見物なさいましては、
役者も仕にくく、第一ほかの見物が迷惑を致しますから、
舞台の間違いはお後の事になさいまして、
元の所で神妙に御見物を願います」
ギャァァァァァァ!!!カッチョイィィィィィィィィ!!
スルスルスル…
いつの間にか下手の御簾が上がってる。
水野十郎左衛門(菊五郎)、長兵衛とご対~面(パンチDEデートか)
犬猿の仲の初顔合わせ。
視線ぶつかって、バチバチバチチッッッ!
ヤバイ事起こっちゃうのか!?
バタバタバタッッ!馳せ参じたのは子分3人!
子分 「親分出入りを、」
三人 「譲って下せえ」
長兵 「これさ、ふだん言うのはこヽの事だ」
水野 「また蛆虫めが、はね出しおった」
三人 「もう勘弁が、」
長兵 「コレ道具方、幕を引いてくれ」
二幕目 花川戸長兵衛内の場
長兵衛の女房・お時…出た~!玉三郎!
出尻清兵衛…出た~!歌昇!
おぶさっているのは長兵衛の息子・長松。
家の中でも子分ども、キリリッと決めてます!
(由次郎・桂三・薪車・種太郎・菊市郎・菊史郎・錦弥)
でも、清兵衛と”誰がぬけてるか”って喧嘩してるヨ。オチャメだヨ。
長松が清兵衛に味方して
清兵 「お蔭でみんなの顔をなぐり、わっちの顔が立ちました」
お時 「立つも立たぬもあるものか」
清兵 「それじゃあ坐っておりましょう」
婀娜な姿の玉三郎!!こーいうの好きだぁぁぁぁ。
愛嬌ある歌昇と子分達と、アットホームしている所へ
水野家から酒宴の招待状が!
ムムムっっ!!子分ども、殺気立ちまくり~!
長兵衛は行くって言い出したっっ!!
√ 捨てる其の身は苦にもせず、跡の難儀を思いやり、
暫く詞の中の間より、涙片手に女房が死出の晴着に一腰を、
添えてなく々携えて出で、
浄瑠璃効いてますっっ!!
お時 「一世の晴れゆえ新しいのを揃えて持ってまいりましたが、
羽織は染めて仕立てたばかり、何ぞ目出たいことがあったら
その時着初めと思ったも、今日の晴着になるというのは
悲しいことでござんすなあ。」
泣いちゃうお時に、長兵衛は覚悟をキッパリ!
お時 「今日をば晴れに襦袢まで、すっぱり着替えて行かしゃんせ」
ク~ッッ。それでこそ町奴の女房~!肝が大きいっ!
長兵衛のお着替手伝ってます。
「あ、糸くずが…」そっと取ってあげてます。
情が深くて良い夫婦だねぇ。
嗚呼、芳潤な香り~♪♪ ハ~♪クラクラ~♪
吉右衛門&玉三郎のツーショットはBIG!!
この作品では15年ぶりの競演!(ウッソみたい~)
カッチョイイゾ~御2人さ~ん!!
弟分・唐犬の助言も聞かず、出掛けようとする長兵衛に、
長松 「これおとっさん、早く内へ帰っておくれよ」
長兵 「おゝ」
子分もジ~ン…。客席もジ~ン…。
死ぬなよ~長兵衛~!!!
三幕目 水野邸酒宴の場
長兵衛は、肥前・唐津出身の武士。
だから、武家屋敷に行っても気後れしないヨン。
水野 「我等は水野十郎左衛門、以後懇親いたしてくりゃれ」
長兵 「お見知り置かれ下さりましょう」
水野 「永く親友同様に水魚の交わりいたしたく」
そんな事言いながら、
長兵衛に酒を勧めて、どうするつもりか…。
武芸の腕前を披露することになった長兵衛。
さあ、一勝負!
あらら、2番勝負までやっちゃった~。
ささ、今一杯。おっといけない、衣服にこぼした~。
脱いで脱いで~乾かしまするぞ。
その間に、「お風呂へお入りなされませ」何やら怪しい~。
同湯殿殺しの場
長兵衛着流し姿で腰元達に案内されて、
「さあさこちらへ、総檜創りでジェットバスになってます」(ウソ、ウソ~)
家来が入ってきて湯加減をみる。
長兵 「お風呂を穢すでござりましょう」
√ 廊下より、襷鉢巻いかめしく股立取りし侍が、
ばらばらと立ち出て、
ゴングが鳴ったぜ!くっそ~長兵衛は丸腰だっっ!!
この格闘、歌舞伎では珍しく
鳴り物・つけ打ち共に無し!無音の中”柔”が美しい~。
♪勝つと思うな 思えば負けよ♪(by美空ひばり)
家来をバッタバッタとなぎ倒す!
ついに水野が槍を片手にやってきた!
長兵 「相手に取って不足がねえから、綺麗に命を上げまする。
殺されるのを合点で来るのはこれまで町奴で、
男を売った長兵衛が命惜しむといわれては、
末代までの名折ゆえ、熨斗を附けて進ぜるから、
度胸の据わったこの胸をすっぱりと突かっせえ」
ああ、この台詞好きだぁぁぁぁ。
場内、大大大拍手~!!!播磨屋~!!!
「殺すは惜しき…」と水野に言わせて、
長兵衛は、死んで行くのでありました…。
幕
30年以上前に観た人が「本水を使ってた」と言っとりました~!!
観たい~観たい~そんなの観たい~。
今はスモークで湯が立つばかり…。
二月大歌舞伎の金メダルは『幡随院長兵衛』
任侠世界を満喫~!!
この手の役演らせたら天下一品っっ!吉右衛門!!
鬼平もTVで見たし、ダブルでHAPPY~♪
画像は、もうお判りでしょうか?團蔵で~す(^^ゞ
ルポレポはこちら
2/2~26 歌舞伎座
昼の部 「春調娘七草」 「一谷嫩軍記-陣門・組討-」 「浮塒鴎」
「極付幡随長兵衛」
夜の部 「梶原平三誉石切」 「京鹿子二人道成寺」 「人情噺小判一両」
こちらもどうぞ → 「鬼平犯科帳」
もっと演劇の世界へ!
そうよ~”男くさ~い”のよ~。
5月は演舞場で男くささを満喫!!
夜の部の最後は「…」だけど(^^ゞ
midori様、まいど!
OH~演舞場へレッツゴ~!
5月は歌舞伎座の”團菊祭”も団十郎の復帰で、大賑わいでしょー。
わたしゃ、国立で”前進座”ナマ観劇デビューっす!\(^O^)/
(*^^*)
>5月の演舞場
やっぱり“夜の部”狙いでしょうか?
福助さんの“白拍子花子”も、亀ちゃんの“お七”も観れちゃうんなんて!!
(*><*)
24日は、チケ取りに臨みます!
p(^^)q
OH!歌舞伎ワールドへようこそ!!
1月松竹座!悪に変身する玉三郎ってイイですよね~。
あれはお宝ですね。ストーリー展開もスゴカッタし~。
2月はTV(鬼平)でも舞台でも、吉右衛門に会えてHAPPY~♪でした。
玉三郎とのツーショットは美味し過ぎましたヨ。ホッホッホッ。
5月の新橋演舞場も外せなくなりました~。
男くさ~い播磨屋に会いに行きましょう~\(^O^)/\(^O^)/\(^O^)/
トラバも思い切ってしちゃいました!
素直な感想なんですが、本当に“素直だね!”な内容で。(滝汗)
でも、作品はとっても面白かったんです♪
そこが伝わっていればなぁと…。
ご覧いただければ嬉しいです。
(><)
団七は興味津々なんですが、石川五右衛門は、以前歌舞伎座で観たからパス…かな。って感じだったんです。
がっっっ、2月の吉右衛門にクラクラ~!!
とんでもない!行かねばなりませぬっっ!
ぴかちゅう様、お手数お掛けしました。ありがとうございました!
いやあ、本当に吉右衛門の魅力開眼でした。えっ、この作品での玉三郎との共演は15年ぶりですって!それはいいタイミングで観ることができたことに幸せを感じておきましょう。
石川五右衛門の葛籠抜けの宙乗りは猿之助さんで一度みたけれど、5月演舞場の吉右衛門も絶対観なくちゃ。だったら3階席の正面ならかなりうれしいな。
こちらを読んだらあの立派なちょーべーさんを思い出しもう一度~、な気分です。でもこれだけ周りの役者も揃った舞台は今後あるかわからないので見れてシアワセです。
次は演舞場!団七が楽しみですワー。
や~やはり、播磨屋さんはなんといっても
5月の新橋演舞場が楽しみでして...。
演舞場と団菊祭!
1度くらい長兵衛の出を目の前で観たい!と思いつつ…。
今回こそ吉右衛門&玉三郎カップルの濃厚さを、下に降りて堪能すればヨカッタ~。
悔やみます~。
NOPPY様、まいど!
私も鬼平で我慢する!(笑)
時代劇専門chでは第9シリーズに入りま~す。
「葛篭背負ったがおかしいか~!」の五月演舞場へレッツゴ~!
こちらのルポレポを読ませて頂いて、
もう一回幡随長兵衛観たくなりました。嗚呼。
仕方ないので鬼平をもう一回観ます...
五月の演舞場、吉右衛門さん宙乗りってチラシに載ってましたねー。うひゃひゃ
&遅くなりましたが、ご贔屓ブログ一覧に加えて頂き有難うございます。恐縮です☆
吉右衛門はもちろん、玉三郎も良かったですねぇぇぇ。ほれぼれしました。いつまでも心に残る舞台になることでしょう。
湯殿では、お湯がさめるの早かったですね(笑)。