海の男の艦隊料理がてんこ盛りぃぃ!
絶品! 海軍グルメ物語
すぐに作れる40のレシピ付
著者 :平間 洋一・高森 直史・齋藤義朗
新人物往来社文庫
定価:750 円(税込)
初版発行:2010-12
海軍さんのカレーは美味しかった
長崎県佐世保市出身の父の口癖。
幼少の頃、食したらしいんだよね。
あ、戦艦でじゃなくって、
たぶんどっかのお店で…。
だから、”横須賀”の
海軍さんのレトルトカレーってのを
父に食べさせてみたら…ぁ。
「違~~う!!!」
らしいんだな、どうも…。
佐世保のは、
具がもっともっと入ってたとか。
で!ある日
この本を見つけたっちゅうわけよ。
レジへダッシュ!だよ。
海軍経理学校
って初めて聞いた名前だけど、
ここで色んなことを教えていたのだとか。
再現されたレシピと料理の画像付き。
食べ方も載ってるの。
これ、海軍さんが実践してたんだよね。
海軍カレー、シチュー、肉じゃが
フーカデン・ビーフ(って何?)
鯨カツレツ、魚のけんちん蒸し
アイスクリーム、ライスプリンetc
ウギャッァアアア!
なんてバラエティに富んだ料理!
しかも、外国輸入のまんまじゃなくって
ちゃ~んと日本人向けになってたり、
限られた食材の中で知恵を絞ってぇ。
アッパレじゃ!
戦艦大和のオムライス
わぁぁああ!
そんなもんが存在したのか。
いや、それだけじゃぁないよ。
色んな戦艦、ひとつひとつに
自慢の料理がぁあ。
航空母艦「赤城」 一等駆逐艦「磯波」
二等巡洋艦「由良」etc
しかもね、しかも
戦艦の写真も載ってるのぉ。
白黒なのぉぉお。
基準排水量、竣工、建造、速力、乗員数、兵装
…そうして、どこの海で、
どうやって撃沈されたのかも…
アッパレじゃ!アッパレじゃ!
何千という人々が
海上で長い期間過ごすのに、
「食」というものの存在は、
かなり重かったはず…。
調理場の環境だって、
恵まれてたわけじゃなかろうに。
めちゃくちゃ知恵を絞ってまっせぇ。
この本は、海軍に詳しい3人の方が
書いているのだけれど、
その中の1人が、あの!
年末にだけOAされるあの!番組の
時代考証を担当されてたんですかね。
こんなエピソードまで。
『坂の上の雲』で
もっくん(秋山真之)と、
鶴太郎(小村寿太郎)が軍艦で、
カレーを食べるシーンがあったけど、
そこで食べてた”ラッキョウ”が…
当時本当にあったのかどうか!
う~ん奥が深いのぉ。
広瀬武夫が飲んだロシアンティ。
ア~ンド、ロシアンクッキー。
この撮影は色々大変だったって!
涙無しでは読めしぇん。
だってめっさ苦労したのに画面には…。
給糧艦ってのがあった!
糧食を艦隊に供給する機能を備えた船!
でもって、
給糧艦「間宮」が作る”羊羹”が
こりゃまっちゃ絶品だったとか!
”最中”も有名だったとか!
戦時中、甘い物を運んで来てくれる夢の船。
”艦隊将兵から最も愛された”
そんな間宮も昭和19年…
マニラ沖で魚雷攻撃を受け…
海軍式の洋食食卓作法も、
おもろ~い。
しっかし、あくまでも”紳士”なんだなぁ。
海軍さんって。
日本国から”軍隊”というものが
無くなって早…(何年や!)
21世紀は『海軍グルメ』で町おこし!
各地で盛り上がってるらしいでぇ。
”食”からみつめる海軍。
こういう視点ってあったのねぇ。
目からウロコがボトっと落ちたぁ。
絶品!海軍グルメ物語 (新人物往来社文庫) | |
クリエーター情報なし | |
新人物往来社 |