アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

天翔ける風に

2009年09月02日 | ミュージカル・ダンス・舞踏


東京芸術劇場 中ホール 8/22(土) マチネ  
 1階R列センター


この東京公演は
野田秀樹芸術監督就任記念プログラム
って冠が付くんだけど
劇場に行ってっっビビビックリぃいぃい。
どこもかしこも野田秀樹~。
ポスター展示やってるし、
小劇場では『ザ・ダイバー』上演中だし、
でもってデデデンッッッ!と
ポーズとって写った野田のドデカイ垂れ幕がっっ。

 TSミュージカルファンデーション
 天翔ける風に

 原作:野田秀樹「贋作・罪と罰」より
 構成・演出:謝珠栄
 出演:香寿たつき・山崎銀之丞・戸井勝海・今拓哉・阿部裕
      平澤智・剱持たまき ほか 

三条英登場!
タータン(香寿たつき)ったらぁ。
ロングなポニーテールだぁぁ。
女性の色気がぁぁ。
ウウ~ン♪
またひとつ英の魅力がアップ!

 人間が最も恐れていることは、
     新しい一歩を踏み出すことなのよ

三条英は、その家で金貸しの婆さんを殺した。

警察の取り調べをかいくぐり、
同じ塾生で親友の才谷(山崎銀之丞)の目を誤魔化し、
身を削るような毎日を送る英...。
刻々と時は過ぎ、嫌疑を掛ける警官の手が伸びてくる。

愛の無い結婚をして、金銭面で姉を支えようとする
妹・智(剱持たまき
DRACULA』をテレビで観た時に、ビビビっ!
天使の歌声じゃあ、あ~りませんかぁ。

警官も、英の父親も母親も、
倒幕の志士たちも、
誰も彼もバッツグンの歌唱力っっ!!

嗚呼、これがミュージカルなのねぇ。
気持ちイイぃぃぃ♪
クラクラ~~。

そんな中、
ミュージカル初挑戦なのが山崎銀之丞。
歌ってるよぉ!

配役が変わったらムードも変わるもんなのか!
前回までの畠中洋はライト。
銀ちゃんはちょいとウエット。

 私の方が腕が立つ!

ワラワラとよからぬ人々がやってきて…
英に守ってもらう才谷。

あ、いや一応戦うんだよ、銀ちゃん。
ステキよ♪

でもって、
鼻血ブ~なのがタータン!!
カッチョイイぞぉぉお!
女性的な部分と、こういう男勝りなのと
自然に出せるってのは、
宝塚出身だからなんだろうなぁ♪
声のトーンも変幻自在だ~。
ゾクゾク

 血の替わりに金が流れるなら、俺はそれでもいいと思うんだ。
 思想なんてたかだかそれっぱかしのことじゃないか。

才谷は、勤王と佐幕。
そのどとらにも情報を売って稼いでいた。
「彼こそ坂本龍馬ではないか?」と疑う人々。

男性陣の
ダイナミックなダンスにラリラリ~♪
しかも振付は
『演劇と舞踊と音楽の接点を探し続ける』
謝珠栄

衣装が変わってた!
前より私ゃ気に入ったぜよ。
上がジャケットで下が袴。
これが基本パターンなんだけど、
イイ意味で軽い感じになってた♪

ややや!!
舞台装置にも変化が!
まさかそこまで手直しするとはっ。

センターの盆が大活躍。
舞台の上手と下手を結ぶ橋も一新。

こうなるとまたまた新しいイメージ。
どこまでも挑戦するんだなぁ。

いよいよ追いつめられた英は、
才谷に打ち明ける。

 才谷 「牢が開く時を待て。俺がその牢を開けてやる。新しい時代と共に」
 英   「私が...待つの」
 才谷 「お前が牢の中で俺を待つんじゃない。俺が牢の外でお前を待つんだ」
 英   「ありがとう。私ちょっと行ってくるわ」
 才谷 「俺もちょっと行ってくる」
 英   「龍馬、生きてろよ。私の彼方(かなた)で」
 才谷  「彼方」
 英  「彼の方角と書いて彼方と呼ぶのよ。
     だからお前のいるところは、これからはいつも、あたしの彼方よ」

♪立ち上がろう。怒りの季節。長い眠りから覚めろ♪
そうして大政が奉還された。

人間の罪と罰に目覚めて、刑に服している英。
世の中が変わり、恩赦のお陰でもうすぐ出所できる。

「もう直、江戸が明治に変わるそうですね。差し入れの干し柿ありがとう。
愛しています。私の遥か彼方へ。英」
♪翔ける風になりたい♪

英が上手袖で、獄中から才谷に一人語り掛ける時、
舞台中央では龍馬が暗殺される。


“世の中を変える”
信念を持った女性主人公と元華族一家の生き方。
"坂本龍馬"や"ええじゃないか"
世直し運動も盛り込み激動の時代幕末を描く。

まさかロシアと日本がドッキングして、
こんな物語になろ~とは!!
それをミュージカルに仕立て上げるとは!
何度観ても、ブラヴォ~!

VIVA!和製ミュージカル

 事を起こす時、先頭に立つのか。口先だけの傍観者か。
 歴史を刻むか。志しを飲み込むのか。

英のように、龍馬のように
デッカイことは出来ないけれどー

この言葉がズンズン頭に沁みこんで、
心が痛かった…テレビで観た初演。

劇場に駆けつけた再演は、
自分の人生を振り返って、焦燥感…。

あれから6年の月日が…
グエェェエエ!
そんなに時間が過ぎてんのかぃぃ。

今回は英が、
舞台の脇をスローモーションで歩く姿に、
幻想的なもんを感じて、淡い空気が流れた…。

クハ~!
観る度に印象が違うなんて♪
長い時間を掛けて観続けると、
こんな発見があるのか♪

全ての役に愛を感じて、そうして涙…
この感覚はお初!

 誰かが何かをしなくては。誰かこの世を救わなくては

私もこの世を救うために、
何かをやらんとアカン!(んなオーバーな)

ってことで、
あまりミュージカルは眼中になさそうな、
麗さんを誘ってみたら即OK!
いや~ん嬉しい♪

『東京キッドブラザーズ』
これが観劇の原点なんだって!
何を隠そう
謝珠栄が振付していたのさ!

『香寿たつき』
このキーワードだと”宝塚ファン”
足を運んでくれたよぉ♪
涙チョチョ切れ~。

何年か先に、
懐かしくも新しくも感じる
またそんな大川の風に抱かれたい。
…よね!