かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

春を愁える?

2013-03-20 06:59:18 | アズワンコミュニテイ暮らし

 春の陽気をきょうカラダが察知した。

 股引きが暑苦しい。長袖の肌着を半袖に 股引もハーフに

着替えた。

 

 昨日、三重大病院に診察を受けに出かけた。

 11月18日、心臓発作で倒れてから約4ヶ月。

 除細動器も左鎖骨の下に植え込んだ。(”植え込む”ってだって・・)

 担当医は「まあ、いいんじゃないですか」と講評。

 「あの、睡眠時無呼吸症候群の検査、どうなりました?」とぼく。

 「ああ、そうそう。えーと、」とパソコンに向かう。

 検査結果は、パソコンにちゃんと入っている。

 「10秒以上の無呼吸状態が1時間に14.5回。20回以上でなければ、

治療はしなくてもいいですね。心不全が改善されると、もっとよくなるで

しょう」

 「除細動器、左骨にあたりで違和感があるんですが・・・」

 「まあ、そのうちなれるでしょう」

 「そうかなあ?」

 これは、こころのなかでつぶやいただけ。マッチ箱が入っている

感触。慣れない。

 

 冬籠もりしていたクマがのそのそ地上に這い上がってきた。

 なにか体内の血が巡りはじめている。

 はたけ公園に行こうという気持ちがむっくと起きてくる。

 午後3時すぎ、歩いて畑へ。

 秋まきのネギ、10センチ以上に伸びている。苗の周りの草引きをする。

 ニラも春の芽を出しはじめている。冬は、どこに消えたのかと見えて

いたのに。

 春菊がいまごろ、葉を伸ばしはじめた。

 そら豆は、ホトケノザの花畑のなかで、いちおう頭一つ飛び出している。

 ここも、草引きが要る。


 中井さんたちが2月はじめごろ、椎茸の植菌をした。

 いま、保温しながら養生している。

 菌がどうなっているか、見てみた。

 木口に白い菌が広がりはじめているホダ木もある。

 菌の春をカラダで感受している。

 

 以前、寺田寅彦の「春六題」という随筆読んだ。

 春になると、「わあ、うれしい」というより、そわそわと落ち着かない

気分になるが「どうして?」とおもうときがあり、「ああ、これこれ」と

妙に共感してしまった。

 

ーー冬の間はからだじゅうの乏しい血液がからだの内部のほうへ

   集合しているような気がする。それで手足の指などは自分の

   からだの一部とは思われないように冷え凍えてこちこちしている

   代わりに頭の中などはいいかげんにあたたかいものがよい程度に

   充実しているような気がしている。

    ところが桜の花が咲く時分になるとこの血液がからだの外郭と

   末梢のほうへ出払ってしまって、急に頭の中が萎縮してしまうような

   気がする。・・・そうしてなんとなく空虚と倦怠を感じると同時に妙な

   精神の不安が頭をもたげてくる。

    なにかしなくてはならない要件を打ち捨ててでもあるかのような

   心持ちが始終つきまっとっている。

 

 随筆では、悪事を犯していて、その報いを受けるような心持ちにも

なってしまうとまで書いてある。

 たしかに言われたら、そんな心持ち、なきにしもあらず。

 

 春宵の気配。

 滋賀から同年輩のご夫婦が、中井宅に来訪された。

 顔だした、食事の席で、お部屋でたくさんお話し。

 聞いてみると、ご主人1947年3月生まれ。

 「ぼくも、同じ年の3月生まれです」

 「何日」

 「2日」

 「あっ、わたし15日」

 「1947年の干支はイノシシですよね」

 「じつは、女房は一周り若いイノシシなんです」

 「へえー」


 たわいないといえば、そうに違いない。

 でも、こんなやりとりで身近な心持ちになるというのも、ヒトの

不思議というものではないかなあ。

あっちいき、こっちいきしながら、春宵は深夜に向かう。

 「じゃあ、またあした」

 

 このご夫婦は、あしたからサイエンズスクールの「マイライフ

セミナー」コースに6日間合宿で参加する。

 帰り途、ほどよく涼しい。こころがポカポカして、弾んでいた。

 

 

 

    

    

 

 

 


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