作家だからね

「作家だからね」を関西弁で言うと、
「作家やけん」となるだろうか。

この「作家」は(さっけ・さくけ・さっか)という読みがある。仏教語辞典によると「詩文をよくする者。唐の時代の言葉」だそうだ。(そけ)と読むと「卓越した力量のある禅僧」という意味になるらしい(私は禅僧ではないのでよくわかりませんが……)

 さて、「作家やけん…」と同じ読み、つまり「さっかやけん」という仏教語がある。「薩迦耶見」である。
「薩迦耶」+「見」の合成語だ。
 [サッカッーヤーの見方]という意味で……と言ったところで、この「サッカーヤー」というサンスクリット語が分からないと、意味不明だ。

 で仏教語辞典にお世話になる。
曰く、
[薩迦耶見]
「私たちは物質としての肉体と、感覚器官や(脳への)伝達器官、認識作用、判断という5つの要素が、仮に集まったものなのに、それが一つの実体であるかのように考えて、さらにそのうちに真実があると執着(しゅうぢゃく)する見解」
 なのだそうだ。

--般若心経では、「五蘊皆空」という言葉で「誤った見解だわい」とされている内容である。

 まあ、こんな言葉があるのだなと覚えておくのも悪くない。
「あの人文章うまいな」
「ああ、その筈や。作家やけん」
--などという会話をした時に(誰が、いつするんじゃ?)思い出してみてください。



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