風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

緊急事態の延長

2021-02-04 22:01:52 | 日々の生活
 緊急事態宣言がもう一ヶ月延長されることに決まった。実際、宣言発出後10日ほど経つと顕著に感染者数(陽性反応者数)が減り始めた。しかし、感染の水準は依然、格段に高く(感染者数は前回4月と比べて一桁多い)、医療の逼迫が続いているため、もう暫く様子を見ることになったようだ。
 因みに、宣言発出後の感染者数の減り具合いについて、前回と今回とを比較してみた(添付・上のグラフ、相変わらずヒマなこと)。絶対数で一桁違うし、前回は得体の知れない新型コロナに対する恐怖から緊張感と行動変容は桁違いだっただろうし、それにしては前回は国民の備えは今回ほど高くなかっただろうし、そもそも同じ基準で感染者数が把握されているのかも疑問で、状況が違い過ぎて比較にならない気もするが、たまたま・・・かも知れないが、今のところほぼ同じような割合で抑えられている(宣言発出日をDay 0として、その日の感染者数を基準に、その後の推移を百分率表示)。なお添付・下のグラフは、毎度の、日々の感染者数・重症者数・死亡者数の推移である(前後三日間、計7日間の移動平均)
 いくつか思うところを。
 添付・上のグラフから・・・医療の逼迫は、前回から一桁多い(14倍ほど)水準で宣言が発出されたということは、それなりに備えは進展していたことになる(それでも、欧米諸国より一桁少ないレベルで逼迫が懸念されるようでは、依然、見劣りするのは事実だが)。
 添付・下のグラフから・・・今回は第三波と言われるが、重症者数の推移を見ると、二度の山があって、なんだか複合的である。変異株のせいかどうかは分からない(とは以前のブログでも述べた)。
 この第三波はGo To トラベルのせいだと言われるが、正確には「密」の機会が増えたせいだと言うべきだろう。Go To トラベル(それにしてもこの不正確な英語は何とかならないものか 笑)のせいだと、出掛けるのを推奨するのが悪いと言うならば、日々の通勤電車のせいだとも言わなければならないが、そうではないことからすると、ためにする政権批判でしかないように思う。いずれにしても、諸外国、特に権威主義国家でロックダウンしても抑えきれないのを見ていると、日本で今さら「ゼロ・コロナ」など非現実的で、それなりに経済を回しながら(アクセル)、医療逼迫すると引き締める(ブレーキ)、やはりハンマー&ダンスを繰り返すのが現実的なのだろうと思われる。
 これに関連して、北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターの喜田宏特別招聘教授が呟いた私的意見が、ちょっと気になっている。曰く、「・・・実は、鳥インフルエンザウイルスの場合は、水を介して鳥に感染するのが主だが、感染した鳥を食べたカラスやアザラシが全身感染して死んでいるケースを何回も目撃した。個人的な感触だが、飛沫感染より胃に入ったほうが重症化するような気がする。だから、ウイルスの付いた手で食事をしないよう手洗いは重要だと、知人には伝えている・・・」(1月27日付 東洋経済「感染力高い変異種の病原性『弱いはずがない訳』」)。気がする、とおっしゃるが、この勘は当たっていそうな気がする(笑)。いずれにしても食事中は留意すべきだろう。
 数日前の日経・春秋が、『孤独のグルメ』を例に引きながら、全国各地の飲食店では食事中の会話を控える「黙食」への共感が広がりつつあると語っていた。夜の会食が良くないのであれば昼の会食も良くないのは道理で、それでも夜の会食をターゲットにして、幼稚園児じゃあるまいし人数制限までするのは、夜、だらだら飲むときはだらだら食うので、マスクをいちいち着脱していられないからだろうと理解するが、昼の外食中だって、食べながら喋っているグループがいると、気になって仕方がない。飲食店を救うためにも、そして私たち自身を守るためにも、マスクを外して食べる間は「黙食」とするのを当面のニューノーマルとしたいものだと思う。
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