風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

面白きこともなき世を面白く・・・!?

2011-06-14 23:59:54 | 日々の生活
 昨年は暑い夏でしたが、それでも停電のことなど一切気にすることなくエアコンを使うことが出来たという意味では、不快と呼ぶのは適切ではありませんでした。しかし今年は不快な夏になりそうです。街は節電モードで、電車の中も、百貨店やスーパーも、なまぬるい。私のオフィスに至っては、夕方4時にエアコンが止まり、周囲には一人一台のパソコンが熱風を吐き出しているせいもあって、終業時間を過ぎる頃には30度を越えます。残業するなと言わんばかり。そう、その通り、スーパー・クールビズもいいですが、仕事のやり方を変えて、残業をしないようにしなければ・・・と思います。
 かつて環境問題が出始めた、かれこれ10年ちょっと前、アメリカのホテルでは、猫も杓子も環境に優しいホテルを目指すのだと言って、洗濯を減らす呼びかけをしていたものでした。洗濯して欲しければバスタブに置いておけ、さもないと洗濯しないぞ、とか、連絡がない限り、週に一回か三日に一回しかベッド・メイキングしないぞ、といった具合いです。当時は二週間とか三週間の滞在型の出張が多く、確かに毎日洗濯する必要はないし、毎日ベッド・メイクする必要もないと、エコに協力したものですが、ホテル側がエコの顔を見せながら、その実、コスト意識が見え隠れするのが、面白くありませんでした。
 震災後のこのご時世も、同じような面白なさを感じます。そんなにひねくれなくても、と思いますし、おとなしく、面白きこともなき世を面白く棲みなすものは心なりけり・・・と、高杉晋作のように悟ることが出来ればよいのですが・・・私はそこまで人格者ではなく、被害者意識を感じ、うらみつらみが募ります。
 ドイツやスイスに続いてイタリアでも脱原発決議がなされ、そのくせフランスの原発でつくられた電力を買わないとやっていられないのですが、フランスの1.8倍とか、日本の1.3倍とかの電気料金を負担してでも、安全・安心を求めることを覚悟した、ということのもつ意味は重いと思います。成長一辺倒、効率一辺倒を離れて、本当の豊かさを求めるのが当たり前の世の中になるのか・・・もう少し見極めが必要です。
コメント
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