成長戦略の一つが観光振興というのは情けない話ではありますが、その関連で、中国人向けのビザが緩和され、中国人の購買力の凄まじさを、ニュースで目の当たりにして衝撃を受けた方も多かったのではないでしょうか。何しろ使う金の桁が違う。特に日本の家電製品や化粧品がお土産として人気があるようで、ブランド品の安売りでも、中国人パワーが炸裂しています。曰く、日本にはニセモノがない、と。中国人も、自らのコピー文化を自己認識していること、日本製の品質の良さ、裏返せば中国製の劣悪な品質を自己認識しているというのは、意外な発見でした。
日本品質の高さは内外で認められる一方、私たちの身の回りで、総じて品質が低下していると感じるのもまた事実で、それだけ日本品質が減ってきていることの表れなのだと思います。日本のメーカーのものであっても中国製などが増えていることも一因でしょうし、100円ショップに象徴されるように、あるいはまた靴のABC Martや洋服の青山やユニクロなどもそうですが、何でもかんでも高品質を求めるのではなく、生活のある部分はそれなりの品質で割り切るといった具合に選別する消費行動を反映して、選択肢が増えていると言った方が正確なのかも知れません。日本のデフレ経済は、そのような“それなり品質”で満足する私たちの消費性向に先導されている面もあるでしょう。
例えば私も、入社以来、四半世紀にわたってLegalの靴を愛用して来ましたが、最近、何が何でもLegal派を断念しました。かつてLegalにEast Coast Collectionという平均単価3万円前後の高級ビジネス・シューズのシリーズものがあり、その軽くて柔らかい履き心地を愛し、革底が磨り減っても何度でも貼り替えて、何年も履き続けたものでした。最近はそのシリーズを見かけないこともあり、またLegalの低価格帯は、車社会に慣れた海外帰りの私には重くて履き辛いと思うようになり、いろいろ試行錯誤の末、Legalの靴の三分の一の値段で軽くてそれなりの履き心地を保証する6千円のABC Martの靴を、三度(実際にはそれ以下ですが)履き潰してチャラにする方を選ぶようになりました。
そうは言っても、日本製の品質の良さは、どこかでいつまでも保ち続けて欲しいと思うわがままな私です。
日本品質の高さは内外で認められる一方、私たちの身の回りで、総じて品質が低下していると感じるのもまた事実で、それだけ日本品質が減ってきていることの表れなのだと思います。日本のメーカーのものであっても中国製などが増えていることも一因でしょうし、100円ショップに象徴されるように、あるいはまた靴のABC Martや洋服の青山やユニクロなどもそうですが、何でもかんでも高品質を求めるのではなく、生活のある部分はそれなりの品質で割り切るといった具合に選別する消費行動を反映して、選択肢が増えていると言った方が正確なのかも知れません。日本のデフレ経済は、そのような“それなり品質”で満足する私たちの消費性向に先導されている面もあるでしょう。
例えば私も、入社以来、四半世紀にわたってLegalの靴を愛用して来ましたが、最近、何が何でもLegal派を断念しました。かつてLegalにEast Coast Collectionという平均単価3万円前後の高級ビジネス・シューズのシリーズものがあり、その軽くて柔らかい履き心地を愛し、革底が磨り減っても何度でも貼り替えて、何年も履き続けたものでした。最近はそのシリーズを見かけないこともあり、またLegalの低価格帯は、車社会に慣れた海外帰りの私には重くて履き辛いと思うようになり、いろいろ試行錯誤の末、Legalの靴の三分の一の値段で軽くてそれなりの履き心地を保証する6千円のABC Martの靴を、三度(実際にはそれ以下ですが)履き潰してチャラにする方を選ぶようになりました。
そうは言っても、日本製の品質の良さは、どこかでいつまでも保ち続けて欲しいと思うわがままな私です。