伊根町字本庄浜にある浦嶋神社「宇良神社」
11月14日訪れました。
「狛犬」
明治42年(1909)8月吉日、伊根港 奥屋事・奥吉右ェ門他6名により寄進されたもの。
狛犬は、その起源は渡来の信仰に基づくもので、邪気を祓う意味があると言われています。
祭神 は「 浦嶋子」(⽇本昔話でいう浦島太郎)
相殿神 月讀命(つくよみのみこと)、祓戸大神(はらえどのおおかみ)
創建 天長2年(825)7月22日
神徳 生命の神様として、人生の導きの神様として、古くから厚い信仰を伝えています。
縁結び、長寿、漁業、航海、農業、牛馬、養蚕の御神徳があります。
「昔々浦嶋は 助けた亀に連れられて 竜宮城へ来て見れば 絵にもかけない美しさ」
文部省唱歌「浦嶋太郎」で、明治29年(1896)に巌⾕⼩波(いわやさざなみ)が⼦ども向けに書いた⽇本昔話に、現在の浦島太郎のお話しに書き替えられ、尋常小学校唱歌第二学年用教科書として、明治44年6月28日に刊行されました。
物語は中国道教の神仙思想の影響を⾊濃く受けており、古代には⻯宮城へ⾏かず神⼥(おとひめ)に誘われ蓬⼭(常世の国)へ⾄るという物語でした。
浦嶋⼦は当地を治めた地⽅豪族の領主であったことから、⺠間伝承ではなく貴族、公卿などの⽀配層を中⼼に伝わっていきました。
室町期の御伽草紙に初めて「⼄姫」「⻯宮城」「⽟⼿箱」の名称とともに⻲の恩返しの要素が加わりました。
領主であった嶋⼦が「両親を養う漁師の⻘年」という⺠衆の⾝近な存在として描かれたことにより、⼤衆に広く受け⼊れられ全国に伝わっていき、「浦島太郎」伝承が全国各地に数多く伝わる要因であると考えられるように。
「手水舎」
「宇良神社石碑」
参道に、石碑「宇良神社」が建立されています。
「皇紀二千六百年建之 子爵 本荘宗秀筆」
第6代丹後国宮津藩主(幕末期の幕府老中)であった本荘宗秀による題字。
「蓬山の庭」
浦嶋神社崇敬会設立10周年を記念して、京都市の竹村造園により施工されたもの。
「拝殿」
割拝殿(吹放し)、桁行3間、梁間2間、入母屋造、銅板葺、平入。
石造の布基礎に角柱を立て、内外に内法長押を廻しています。組物は詰組の出組、さらに組物間に蟇股には内部彫刻が施され、題材は亀、兎、鯛、鳥、波、雲、松、蓮。左右対称に配置。
「中殿」
桁行2間、梁間1間の切妻造。
梁間を拝殿中央間と合わせている。
「拝殿」→「中殿」→「本殿」と繋がっています。
「本殿」
星に対しての信仰があり、本殿は北極星に向け建てられているそう。
神明造、桁行3間、梁間2間の切妻造、茅葺、平入。
本殿西南隅の縁束には、井戸屋形が取り付いています。
「御井さま」
「資料室」
浦嶋明神絵巻掛幅形式(京都府指定有形文化財)、玉手箱(亀甲紋櫛筺二合)、能面、室町幕府初代征夷大将軍・足利尊氏寄贈の酒壺等を展示、浦嶋物語の歴史説明と浦嶋明神縁起の『絵解き』を行っている資料室です。
説明文は公式サイトを参考にしました。