最近、映画を観に行ってない。コロナ禍になって、ますます家に閉じ籠っていた。映画を観に行かなくなったのは、新聞から映画館の広告が載らなくなったからだ。どこで何が上映されているのか分からないので、出かけることが無くなったのだ。
話題の映画が新聞記事に掲載されると、パソコンで上映されている映画館を調べていたが、そんなにまでしなくてもという思いが先に立って行かなくなっていた。映画館の数は少なくなっているし、私が興味がある文芸物は観客の入りもよくないようだ。
映画館で映画を観る時代では無くなった。我が家の大型テレビで、有料配信の映画が見られるように、長女のダンナがセットして行ってくれたけれど、長女が支払者になっていたので、その期間が切れると観られなくなる。
今度、我が家に来たなら、私の口座から引き落とすようにセットしてもらおう。私は子どもの頃、父親が連れて行ってくれた洋画『ジャンヌダルク』が衝撃的で、映画好きになってしまった。小遣いが溜まると、ひとりで映画館に出かけていた。
高校生の時は、新聞記者か映画監督になりたいと思っていた。私が撮りたい映画は、日常をそのまま再現する超リアルな物語だ。アメリカ映画のようなハッピーエンドではなく、フランスやスェーデンでそんな映画が流行していた。
テレビドラマはどこの局も、笑えるような、幸せ感いっぱいのものが多い。子どもから老人まで、みんなが観るから仕方がないとは思うが、私には物足りない。だからと言って、そんなにテレビを見てもいない。
本ならば自分が関心のあるものを読むことができる。カミさんはテレビを、私は本を、見ていることが多くなった。これも年老いた夫婦の典型である。それで波風が立たなければ、ヨシとすべきだろう。