友々素敵

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貯蓄税と遺産税を設けよう

2012年02月16日 19時01分10秒 | Weblog

 休眠預金が年間で800億円から900億円あるという。銀行などに預けたまま、10年以上お金の出し入れが無い口座を休眠預金というらしいが、ヘェー、預けっぱなしの人がいるのだと驚いた。ひとりでいくつかの通帳を持っていると、どこにいくら預けたのか分からなくなるらしい。特別に生活に困っているわけではないから、そんな休眠預金が生まれてしまうのだろう。政府はこの休眠預金を借用して、東北の復旧支援に活用したいみたいだ。

 

 預けっぱなしなのだから、借用してもらっても結構なのだろうが、世の中には案外お金に余裕のある人はいるものだ。日本の国債はその大半を日本人が所有しているから安泰だと言う人がいる。どうしてなのか、私にはよく分からない。国がつぶれそうになった時、国債の所有者に目をつむってもらえると思っているのだろうか。国債を買っている人は、全員が裕福ではないかも知れないが、証券がただの紙切れになっても生活できないわけではないのだろう。

 

 年収が2億円ある超お金持ちなら、90%所得税をかけられても2千万円残るが、年収400万円の平均的サラリーマンなら30%税率で280万円となり、生活は苦しい。さらに、年収250万円しかない人なら10%税率でも225万円とさらに厳しくなる。みんなで支え合う今日の社会では、お金持ちには高い税率をかけ、低い人には税金の控除もしている。消費税を上げれば確実に税収は増えるけれど、当然ながら低所得者の負担は大きくなる。

 

 所得が低い若者層の消費活動が弱くなり、景気はますます落ち込むので、消費税増税には反対だと言うエコノミストは多い。資産をどのくらい持っているかという調査結果が新聞に載っていたが、年代が増すほど資産も多くなっていた。20代の人より70代や80代の人の方が預金もしているだろうし、土地や家屋あるいはお宝も持っているだろうことは想像できる。資産を多く持っている人たちを資産の少ない人たちが支えるという矛盾が生まれている。

 

 そこで、貯蓄税を設けたらどうかと言う人がいる。「累進税率にし、平均税率を1%と仮定すると、税収は8兆5千億円くらいになる」(白川浩道さん)。預貯金の多い高齢者からは批判が出るだろうけれど、「貯めたお金で世の中がよくなる」(白川さん)と考えたい。また、相続税ではなく遺産税に変えた方がよいと言う人もいる。「相続税の課税件数は亡くなる人の4%ほどで、課税最低限が高過ぎるなどの理由で、税収は1兆4千億円にしかならない」(大武健一郎さん)。「遺産税には課税最低限を設け、平均10%の税率にするとしても、税収は5兆円くらいを見込めます」(大武さん)。

 

 高齢者はいろいろな面で社会を支えてきたが、同時に社会に助けられてきた。その高齢者が多くの資産を持っているのだから、これを社会に還元させるべきだと私も思う。お金持ちとそうでない人との格差が広がりすぎたのだから、無理のない範囲でシャッフルする必要があるだろう。年金改革はすぐによい方策は生まれないだろうけれど、貯蓄税や遺産税の新設ならみんなが納得できるだろう。高齢者に手厚い政策から、若者たちに希望が持てる政策へ、切り替えて欲しいと思う。

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