
昨夜は、美味しく白ワインを味わいながらの夕食後・・・、
雲行きがあやしくなり、不穏な空気が漂った。
そう、夫とわたし。
夫婦のミゾ。
ピシピシ、パキパキ、キーーンと、亀裂が生じた。
その後、夫は、酔って眠り込み、わたしは、なみだ・・・・・ほろり。
娘Rは、なにごともなかったかのように、
アールグレイの紅茶をアクセントに使って、シフォンケーキを焼いた。
シャカシャカシャカ・・・材料を混ぜる音が、響き渡る。
これは、しあわせの家庭像・・・なのか?
こんな図? こんな絵?
どこの家庭もこんなもの?
理想の家庭って、あるのだろうか。
上の娘Mから、「わたしが知ってる離婚してない夫婦で、うちの両親がいちばん仲が悪い」
と、前に帰省したときに言われた。
夫が寝入っているあいだに、大音量でつけっ放されたテレビのチャンネルをこそっと変えた。
NHK教育では、「ゴッホ」、「N響モーツァルト協奏曲」のあと、
折しも、「トルストイの家出」というのをやっていて、
「文豪はなぜ家族を捨てたのか」「知られざる夫婦の修羅」など、朗読を軸に展開されていた。
貴族階級で広大な領土を保有するトルストイが、
キリスト教精神に則り、人間は平等であるという考えのもとで、
貧しい農民がいる傍らで、贅沢な貴族生活は許されないと考えるようになった。
熱烈な恋愛の後、結婚し(妻18歳)、12人も子どもを産み育てた妻と、
そのあたりの価値観の違いから、確執が生まれる。
「愛はある」そうだが、価値観の違いは、どうしようもない。
そんな概念的なストイックな理想を掲げられても、生活に密着している妻たちには、理解できないだろう。
子どもたちには、遺産を残さないつもりで、
一旦は(もっとも信頼している、何番目かの娘に)相続手続きしていたものの、後にロシア政府に没収された。
家出して1週間後に82歳で生涯を終えたトルストイは、時代のうねりの、ど真ん中に生きた。
まあ、そんな文豪かつ貴族とはまったく、関係ない下々の庶民のわたしたち。
わたしの涙・・・はらはらとこぼれつつ、アタマのなかで、
シミュレーションをあれこれしてみた。
A案→強硬案
B案→おめおめ妥協案
C案→提案型・折衷案
D案→だらだら先送り・引き延ばし案
E案→ドラマ風仕立て案
F案→狂気錯乱案
あまりまとまらないので、とりあえずは、シフォンケーキを賞味し、うん、おいしい、ふんわり、なんて思いながら
寝ながら考えようと、布団に入ると、ああ、なんて早いの、もう朝だった。
結局、なんにも考えてないじゃない。
まぶしい朝に、昨夜のシフォンケーキをまた、ぱくり。
人間って、食べて、寝て、食べて。
これが生活なのか。
トルストイとはえらく違うが、まあ、こんなもんだ。
ノーベル文学賞の川端康成と大江健三郎は文学部のアホ学生も知らないけどトルストイはまず知っている(読まなくても(笑)
悪妻ソフィアはかなりこの映画でクローズアップされちゃいましたね
子供を13人産み育て上げた偉大なる"母なるロシアの大地"悪妻ソフィアなのに
※メカケにも子供がいるけどNHKは教育的配慮から無視したなあ。こちらのお子さんと子孫が気になるぞ
今現在、レオトルストイの子孫は世界中に280人。
この子孫らが一同に集まって何を語るのか。それも気になるところですよ
ソクラテスの悪妻クサンチッペと良い勝負かも
NHKを見たらヒステリーが高じて夫婦仲が冷えきりとあった。子供を1ダース以上こさえても「夫婦」は他人のままであったわけだ
しかし。美女ソフィア18歳に醜男トルストイ34歳の結婚
トルストイに下積みはないから…
売れっ子作家(金持ち)の醜男に惚れたのでなく金があり将来裕福な生活が望めると計算高い悪妻ソフィアの気もする。
まあ世界に名が残る偉人さんはちょっと世間体からハズレた人生ではないでしょうか
後世に残る大作を書く人は、やはり凡人ではないのでしょうね。
280人の子孫たちは、世界中に住んでいるようですが、
非嫡出子の方々を入れると、もっと増えるわけですね。
社会構造や価値観やが大きく変わる時代に生きた貴族達は、
がらがらと崩れ落ちゆく宿命を背負い、
ある意味、気の毒ですが、うまく生き抜いた人もいるのでしょう。
そんな計算は、緻密で深読み、などではないし。
リーマンショックや、社会構造が変わることまで計算は出来ないでしょうし。
現代なら、金銭面はさておきながら、
イクメンなど、ライフスタイルの一致を優先するかも知れません。
結婚なんて、そもそも・・・・・
理想を追求していたら、1週間も持ちません。
自分を理解し共鳴し、賛同し、共に歩んでくれる、
素晴らしい奥様像は、ご主人方にとっての幻影なのでは?
夫、妻、それぞれ、お互いに言えますけれど。