
わたしはこれまで、自分の理想と現実の乖離に対して、目標変更と妥協で、うやむやに切り抜けてきた。
理想を下げて、実現可能な目標に設定し直す。
第一希望から、第二希望、第三希望へと移り、あるいは、がらっと分野の変更をしたりした。
価値観は(たぶん)同じでありながら、尺度、方法、表現を変更、修正した。
なんだい、あんなの、たいしたことないじゃない。
その分、別の他のことが出来ないではないか。
と、自分に都合よく解釈を変える。
いつまでも叶えられない理想にしがみついて、不毛な時を過ごして、達成できないまま挫折感だけを味わうのは嫌だった。
性格が捻じ曲がり、卑屈にひねくれてしまうのは避けたい。
例えば、表裏一体のものであれば、裏側の逆の方向から見たりして、諸説あることを逆手に取り、卑怯で姑息な手段で、自分は負けているわけではない、と、自分に言い聞かせ、納得させた。
全ての面で完璧、優れている人はいない。
いるとすれば、大谷翔平ぐらいか??
でも身体を壊したり寿命を縮めたりしたら、それは望んだことか?
命と引き換えに、目標を達する人もいる。
超難易度の高い山で命を落とす人は、勇気があるとみなされるのか?
残された家族は?
ちなみに、
挫折を味わったことがない人はいるのだろうか。
いるとすると、脳みそが、ちょっとふやけているだけで、挫折だと気付かない、自覚がないのかも知れない。
それはそれで、一方からだけしか見えないというのは、明るく天真爛漫で結構なことだが。
ピーク、絶頂、頂上の先は、下山が待っている。
それが嫌なら、絶頂期を自分で見極め、その瞬間に引退すると良い。
だが、バブルが弾けた時のように、それが絶頂だったというのは、弾けて初めてわかる。
が、だいたいは予兆がある。
予兆を敏感に嗅ぎ取る、察知する。
あと少し頂上まであるのに、その分を見越して(残っているのに)、可能性やエネルギーを使い切らずに下山する。
後ろ髪を引かれる思いが残る。
ではあるが、勝ち逃げだ。
燃焼して幕を引く人もいる。
スッキリやり切った感があるそうだ。
(出し惜しみ気質のわたしは、おそらく経験出来ないだろう)
頂上に行ける能力はたっぷりあり、邁進中に、道途中で不慮の事態で断念せざるを得ないことがある。
悔しいことだろう。
それもまたそういう運命。
気を取り直して、また、再スタートすることもあるし、すっぱり止めることもある。
自分は何がしたいのか、何が出来るのか、何をすべきなのか。
選択肢がありすぎると迷う。
自分が選んだ道に確信が持てない。
幸せになりそこねる。
「何がしたい」と、「何が出来る」では、なりたい自分になれる場合と、なれない場合がある。
仕事を選ぶ場合、かなり重要である。
したいことと、出来ることのギャップがあると、能力に問題があり、その仕事が出来ない。
優しい言い方をすると「向いていない」。
(周りの状況で、能力はあるのに出来ない場合もある)
好きか、嫌いか、というのも重要だ。
いくら出来ても、嫌いな仕事で人生を過ごすのは悲しい。
だが、生活のために割り切る、という方法もある。
「好きこそものの上手なれ」
「ヘタの横好き」
真逆の例え。
諸説あるということだ。
しかし、「好き」は結構だが、「嫌い」は厄介だ。
お金を稼ぐのは、大変だ。
収入や拘束時間にとらわれなければ、選択肢はある。
楽して稼ごうという発想は、甘いと思う。
宝くじでも、なかなか当たらない。
買わなければ当たらないからと、買い続ける人もいる。
まとまったお金があれば、嫌な仕事をしなくてもいい。
のではあるが、、、
「幸せ」や「喜び」は、得ることを目的、目標にするのではなく、全く別の何かをしていて、その過程で偶然、得ることがある。
幸せを得よう、得ようと、がむしゃらになっている時は、幸せは案外、遠くにある。
ああ今日も仕事か、あの嫌な人の顔をまた見なければいけない、あーあ、、、
と鬱陶しさ満載でいたら、意図しない、あるふとした瞬間に、何かが開けるキッカケに触れることがある。
そのキッカケに出逢うのは、長い長い歳月がかかる場合もあるし、意外に、すぐだったりもする。
誰もわからない。予想できない。
一つの方向からだけを攻めるのではなく、上手くいかない時は、手を止めて、別の方向を見るか、あるいは、ちょっと引き下がって、もう一度、戻ってやってみる。
方法は一つだけではない。
回り道をすることもある。
一生、ぐるぐる回っていたとしても、退屈はしない。
諦めかけた時に幸運はやってくる。
諦めてしまうと、生きる輝きを失う。
原動力がなくなる。
なので、少し休憩してから、また初めからやり直すのも悪くない。
具体性に欠ける中身で、面白くもなんともない話になってしまった。
そんな思いはとっくに卒業した人にとっては、つまらない、どうでもよい内容になった。
※補足です。
日仏文化比較論、楽しみにしています。