蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

おばあさん

2022-08-30 | 老い
やっと雨が止んだ。

ゲリラ豪雨に感じるぐらいの強い雨。
FMラジオの向こうでは、大阪市内は雨は降ってないとDJが言う。 
ちょっとした地域差でこんなに雨雲の場所が違うものか。

強い雨は不安。
孫たちの通学や通園にも影響するだろうし。
今は小雨になっているが、またいつ雨足が強くなるかわからない。

不安な時間を過ごしながら、スマホ広告で導かれたコミックを読んだ。
第一話は、無料立ち読み。
わたしは無料以上、進んだことはない。
ケチだからというだけではない。
第一話にエッセンスが詰まっているのだ。
ツカミの部分は、最大のチカラがある。

今回は、おばあさんが美容に目覚める話。
おじいさんや息子たちは、年寄りが化粧などみっともない、といつも批判的。
特に、じいさんが。
誰も見てない年寄りに、何を今更、頭おかしい?
はよ、俺のご飯用意してくれ、、、なんて常日頃のスタンス。

なにもケバケバど派手なメイクをしようというものではない。
うっすら自然な、自分を愛おしむナチュラルメイク。
ちなみに、わたしは、マスクでどれだけ助けられているか。
外からは目しか見えないありがたさ。
しかも、老若男女。皆、平等。

ヘアスタイルの違いは、人それぞれある。
わたしはオデコも出している。
そのせいで、最大に深い大きな皺が露わになっている。
先日、「オデコに皺あるなあ」と言われた。
「はい、姉も兄も同じ場所に同じような状態の皺があって、3人並ぶと、皺がそっくりで面白いですよ」と、負け惜しみに近い、話題展開をした。
歳がどうだとか、美醜がどうだ、という観点から、ころっと違う観点に切り替えた。

だが、家に帰ってきて皺をマジマジ見た。
やっぱり強烈にクッキリ刻まれている。
前髪を垂らして隠してもいいんだが、隠さない。
若がえり美容整形も選択肢としてはあるが、しない。
皺は生きてきた証だ。
文句ある?

「皺があるなあ」と言った本人こそ、皺があった。
「あんたも皺あるやん!」とはわたしは言わなかった。
皺の現実をそのまま口に出されただけだ。
何も考えず感じたままを言う、その人物のキャラクターである。
皺は動かせない事実としては、インパクトがある。

皺あるけど、それがどうした?
なぜ皺を恥じなければいけない?
それがわからない。
道に咲く花が枯れかかっているのを温室に植え替える?
まあ踏んだり抜いて捨てるのではなく、植え替えも悪くないけれど。

枯れるのは自然なこと。
いかに受け入れ肯定するか。
意固地になって抵抗して少しでも若さを維持したいのはわかる。
だが、さらりとやっていただきたい。
何ごとも必死さが前面に出るのは美しくない。
かえって老醜を暴き出す。
必死でやっても、それは水面下でやって、見えるのは自然な理想のかたちでありたい。

枯れて枯れてパサパサになるのを推奨しているのではない。
いつまでも感動するこころを持ち続けたい。
自分をあきらめない、自分を愛する自分でありたい。
今までの自分を好きになりたい。これからも好きなことに囲まれたい。

雨は止んだようだ。
どこかの地域に雨足は移動していることだろう。