そして、用事も無いのにそんな方達がたむろす修理屋が造られる。販売店に通うのは、買ったという優劣と常連面の欲望です。根本的に違うのは、消費とモノを大切に使い続ける姿勢である。多機能・新機種を追い掛けると、どうしてもモノを大切に使い続ける姿勢は薄らいできます。モノの神髄を味わうには、10年越で使い続けなければ実感を得ません。だからこそ、流行や時勢に流されない見極めと目効きが大事になる。見極め切ったモノは、一生どころか次の世代、その次の世代にまで受け継がれ「使用遺産」にと成長もし、想いも多く重なります。
人様の通う病院でも共通の苦痛が故に人との縁が広まる。あるお客さん、かなり年輩だが10年前に手術した時知り合いお客さんになってくれています。不思議な縁ですが、その時の共通の悩みが結ばせた。だから、機械類の修理・入院では、持ち込む品種は同じだから趣味性は同じ。調子の悪い我道具を労る気持ちが相手の道具も労る。縁だっ!修理屋に来た事自体が買い換えるという消費に頼らずモノを大切に使い続けるという共通の姿勢を見い出すからどちらかと言えば良い姿勢の縁である。その縁を導いた修理屋さんには何故か通いたくなるんだな。