長谷川よしきのブログ

格差社会を無くし、誰もが幸せを実感できる社会を目指して!
平和が一番! ともに力を合わせましょう!

善意と裏切り・・・その背景

2010年01月15日 | ブログ

 悪化する雇用、人間らしい生活ができなくなってきている社会。物理的面だけでなく、精神的面においても荒廃してきており、深刻なまでになっています。

 顔見知りの人も何人かが失業し、その家族の生活はいったいどのようになっているのか、たいへん気になっています。家屋は立派な家であって、実際の経済状況は夫婦共働きで維持しているものの、一方が失業すると、学生のいる家庭や、家のローンが残っている場合など、たちまち資金繰りが行き詰まってしまいます。かといって、新しい職業には中々就くことができない状況。

 先日、といっても12月中旬の出来事ですが、仕事を失い、住むところもなく、遠方へ帰る交通費もない、数日食べていないなど、たいへんな若者が助けを求めてきました。喘息もあり、病院へ連れて行き診察していただくも保険証もないため、結局私が保証人になって病院に支払いを待っていただきました。また、交通費を社会福祉協議会でお借りしましたが、これまた私が保証人とならざるを得ず、貸していただきおまけに、大きなおにぎり3個も作っていただきました。前日は泊るところもなく、家族に理由を話し、日ごろは食べることもめったにない「お刺身」を一緒に食べたり、風呂・洗濯・乾燥をさせ、暖かくして泊っていただきました。

 その後、彼からの連絡は一切なく、彼が教えてくれた東北の共産党町議に協力をしていただき調査をするも、町には該当者がいないとのことでした。

 暮れもおし詰まって、日本共産党の兵庫県委員会から「寸借詐欺に注意」の連絡が入り、その文章を読むと、まさに彼がその人物であることがわかりました。ただ、私がその文章を読んだのがつい2日ほど前でした。関係者の方には多大の迷惑をかけてしまいました。これまで、芦屋・播磨・川西・宝塚・西宮など県下のあちらこちらで、共産党の議員を使って詐欺事件を繰り返していたようです。

 どういう原因で、彼がそのようなことになってしまったのか、いずれにしても、現象面だけでみれば、彼の哀れな状況に周りが同情して支援をしたが、その周りの善意を良いことに、あちらこちらで、詐欺を繰り返していたこととなるのです。このことで、私自身は全く腹が立つようなことはありません。むしろ、そのような彼自身が哀れでなりません。いつまでもこのような詐欺を続けていけないでしょう。

 やはり、問題はそのような行動をとってしまった彼自身の弱さにあることは、否めないにしても、過度の競争社会、一人ひとりの違いとその努力が認められない社会の貧しさが大きく起因してはいないでしょうか?一人ひとりが尊重され、一人は皆のために、皆は一人のために、お互いに支えあえる社会をぜひとも創っていきたいものです。