常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

光禅寺

2023年04月11日 | 論語
久しぶりに光禅寺を訪ねた。家の近くの桜は終わりに近づいたが、この寺の枝垂桜と参道の老木がわずかに花を残していた。義母が元気であったころは、この寺の庭を散策することが好きであった。年を経て、庭の花木もだんだんn少なくなっている。池の水はなく、これから花期を迎える牡丹の花芽が伸びつつあった。庫裡のあたりに植えられているオキナグサが、はやくも花を咲かせていた。

外へ出たとき寄り道の定番はブックオフである。100円~200円の棚を中心に、興味のある分野の本を見つけるのが楽しい。思わず新書の棚で手をのばしたのは、高橋源一郎『一億三千万人のための論語教室』。最近ブックオフで買った孔子関連の本は、加藤徹『本当は危ない論語』、井上靖『孔子』とあわせて3冊目だ。高橋はこの本を書くために20年の時間を費やしたと語っているが、80歳を越えた今日まで、論語関連に興味が尽きないのは、その本質をいまだに理解できないためである。

「学んで時に之を習う、亦た悦ばしからずや」誰もが教科書で最初で目にする論語の最初の言葉だ。声にだして、この句を暗記する勉強法をとってきた日本人は、その意味を性格の認識しないまま読み進めてきた。孔子の家は学校のような造りになっていた。時間を決めて、弟子が集まり温習会を開く。みんなで集まって一緒に勉強しているときは楽しいね。この言葉が話された場所、背景が分かるように書かれている。温習会から、友人が遠くから訪ねて久闊を除す楽しみ、そして友達との付き合い方へと話が広がる。高橋が試みた論語の読み方は、一気に現代の舞台に登場した感がある。
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