2月に大雪を降らした低気圧は南岸低気圧と呼ばれた。ひと昔前は台湾坊主と呼ばれた。「台湾坊主がお辞儀をして通る」。低気圧が腰をかがめて、列島に遠慮がちに通ると予報された雪や雨が降らずに青空になる。低気圧もこんな愛称で呼ばれていたが、最近は大雨や大雪の大きな被害をだすので、南岸低気圧、さらに爆弾低気圧と呼ばれるようになっている。
2月から3月はこの台湾坊主が最も発生しやすい季節だ。この低気圧の発達によっては、太平洋岸に大雪が降る可能性がある。普段あまり雪の降らない地方だけに、雪の被害は甚大である。野菜を栽培しているビニールハウスが倒壊して野菜が不足し、追い討ちをかけるように物流に生命線である道路が寸断されて店頭から野菜が消え、価格が高騰している。
降る雪や明治は遠くなりにけり 中村草田男
この句は明治のころはよく雪が降ったが、近年はあまり降らなくなった実感を詠んだものだが今月の大雪を見ると、このような感じは吹き飛んでしまうようだ。平成26年2月の大雪は、長く人々の記憶に残るであろう。
日記・雑談 ブログランキングへ