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常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

窓から見える山

2014年01月25日 | 登山


朝8時の気温7℃。一月にしては思わぬ陽気だ。ただし、曇り、時おり小雨がぱらつく。今日は、上山の三吉山と葉山に登る。この山はベランダから毎朝眺める山だ。今月はいづれも窓から見える山ばかりに登っている。寒気が強かった割には雪は少なく、三吉山の頂上まではつぼ足、その先の稜線からカンジキを履く。頂上にある神社へ参拝するためか、雪が踏み固められている。所々が氷っているので、滑って転ばぬように注意しながら登る。頂上からは国道13号の西に上山の市街地と温泉が小箱中身を撒き散らしたように見える。その先は、里の山々が犇くように並んでいる。山の雪はとけて、なにか春がすぐそこにきているような雰囲気である。



頂上の三吉神社は天保4年松平城主時代の創建である。梵鐘や古い建築の休憩所がいかにも時代を感じさせる趣だ。神社の由来を見ると、この神社を立てる前年は飢饉、大風のため疫病が流行し領民は苦しみ抜いた。伝えられる天保の飢饉である。領民の代表が秋田の太平山にある三吉神社に祈願したところ、疫病の流行が治まったため、この神社をこの地に勧請いたものであるという。

上山市金瓶に棲んでいた歌人の斉藤茂吉も朝夕この山を眺めていた。茂吉の父は長男が日露戦争に従軍したため、その武運長久を祈るために、この神社に日参するのを欠かさなかったという。金瓶のからこの山頂までは少なく見積もっても徒歩では2時間を越える。並大抵の祈願ではない。その意志の強さは驚くほかない。

をさなくて見しごと峯のとがりをる三吉山は見れども飽かず 茂吉



茂吉が飽かずに眺め、その父がお百度参りをした三吉山は今朝朝日を受けてきれいに見えた。

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