「不思議生物」粘菌と「最強生物」クマムシという最強のタッグで、年末のひとときを楽しく過ごしましょう。
開催日時 2017年12月22日(金)15:00~17:00
会場 (一財)バイオインダストリー協会
定員 60名
主催 (一財)バイオインダストリー協会
協力・共催 (公社)日本農芸化学会、(公社)日本生物工学会(予定)
備考 17:00~17:30 ミニ交流会を行います・・・何か美味しいもの出る?!
「現象数理学で読み解く生物行動学~楽しい粘菌生活」
中垣 俊之 氏(北海道大学電子科学研究所 電子科学研究所 所長)
単細胞で脳も神経もなく、大きさも性別も、生物学上の分類さえ融通無碍な生物でありながら、人間でも難しい迷路を解き、現代の発達した交通網をも独自に作り上げてしまう粘菌。その賢さはどこからやってくるのか。「人びとを笑わせ、そして考えさせる研究」に贈られるイグ・ノーベル賞を2度も受賞した演者が、粘菌の生態と秘密、そして生物の秩序づくりのしくみを、現象数理学で「エレガント」に明らかにする。
「動物の極限環境耐性から生命の本質を探る~クマムシの探求」
國枝 武和 氏(東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻)
クマムシ類は体長がおおむね1mm未満の微小な動物で、極地・高山・深海から市街地まで地球上の至る所で見出される。陸生クマムシの多くは乾燥耐性を持ち、周囲が乾燥すると脱水して縮まり、乾眠と呼ばれる無代謝状態になる。乾燥したクマムシは、超低温・超真空・超高圧・放射線に高い耐性を持ち、宇宙空間への10日間の曝露にも耐えたことが報告された。
クマムシの乾眠のメカニズムから、動物の細胞や組織を乾燥保存できる仕組みが明らかになれば、ヒトの医療や産業など応用面にも大きな影響を及ぼすことが期待される。近年、クマムシの分子レベルでの解析が急速に進んでおり、最新の研究成果を紹介する。