海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「日本政府、経済を支える」と題する『フランクフルター・アルゲマイネ』紙の記事。

2008年08月30日 | 日本の政治と経済
 日本政府は、約1兆8千億円の支出で衰えつつある経済を支えようとしている。但し、国家の債務は増えない模様。この緊急援助計画について、金曜日に、福田康夫内閣は、意見が一致した。さらに、政府は連立政党である公明党の圧力で、来年3月末まで所得税の引き下げを保証することを決定した。日本国民が2009年春に感じる税負担軽減の額は、まだ決まっていない。
 政府の総額11兆5千億円の経済緊急援助計画は、1兆8千億の追加支出によりも、明らかに高額である。この差は、政府が中小企業に対する貸し出しに対する国家保証によって期待している信用量を政府が支払うということで、説明される。1兆8千億円の支出は、新たに赤字国債を発行しないでまかなわれる。国家予算外で管理されている特別会計によってまかなわれると福田の報道官は、本紙に対して述べた。自民党内では、多くの政治家がより大きな赤字国債の発行に賛成であった。
 秋に国会で追加予算案とともに決議される予定の緊急援助計画では、多数の小さな対策が寄せ集められている。中小企業に対する貸し出しに対する政府保証と並んで、ガソリン価格の高騰に苦しむ運輸業・バス・タクシー会社のための補助金が見込まれている。三年間、政府は百万人のパートタイム労働者が、正規の労働を見つけるのを援助する予定だ。さらに、太陽エネルギー利用に対する財政援助もある予定である。内閣は、輸入小麦の価格の値上げ幅を小さくすると約束している。その上、高速道路の利用料金も下げられる予定である。
 金融界では、この計画は、少なくとも2009年9月に予定されている衆議院議員選挙に際して、政府の人気を改善する試みだと評価されている。「この計画の動機は政治的である」と投資銀行のモルガン・スタンレーの主任研究員であるロバート・フェルドマンは、述べた。「この計画は、大きな損害を与えはしないだろう。だが、経済を助けることにはならないだろう」と彼は本紙記者に述べた。フェルドマンは、促進指針があまりに弱すぎるので、より大きな信用保証が中企業に対する貸し出し増加に導くかどうか疑っている。日本では、銀行は、過去数ヶ月間、貸し出しを渋り、支払い不能の件数が増加していた。
(以下省略)
[訳者の感想]経済政策についてはほとんど知識がありませんが、どのような評価がされているかを知りたくて訳しました。筆者はパトリック・ヴェルターという特派員です。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「北朝鮮、腹の減らない麺を... | トップ | 「すべてを白日に曝ざねばな... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日本の政治と経済」カテゴリの最新記事