まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

てつがくカフェ@かーちゃんふるさと農園わいわい

2014-09-14 16:44:50 | 哲学・倫理学ファック
agato を失ってひと月。

前回は 「哲学書 de てつがくカフェ」 だったということもあって、

福島大学の 「街なかブランチ舟場」 において正方形に並んだテーブルで四角四面な感じで開催しましたが、

これからもずっとあそこでやるというわけにもいかず会場探しに悩んでいたところ、

フォーラム福島の阿部さんと繋いでくれた方が今度は、

「かーちゃんふるさと農園わいわい」 の2階にオープンスペースがあるよと紹介してくださいました。

さっそく訪ねていってみたところ、駅前通りをまっすぐ歩き、

中合やサイトウ洋食店や郵便局を越え塚田農場のすぐ先にあり、

たいへん便利なところに位置しています。

このビルの2階に上がるためには 「かーちゃんふるさと農園わいわい」 の店舗の中に入っていき、

店の奥にあるカフェも突っ切って奥のエレベーターか階段を使わなければなりません。

2階はぶち抜きのけっこう広い空間で、自由にテーブルや椅子を並べてゆったり話し合える感じです。

ホワイトボードはないのですが、その代わりに最新のIT機器が常備されています。

交渉の結果、さっそく今月から使わせていただけることになりました。

てつカフェ中の飲み物もサイトウ洋食店や agato と同様、300円で提供していただけます。

新しい空間での新しいてつカフェをぜひご体験ください。

明日は敬老の日。

それにちなんで今回は 「老い」 をテーマに設定してみました。

老いるのはよいことなのか悪いことなのか。

仏教の世界では四苦のひとつに数え入れられる 「老い」 の問題について、

福島市民の叡智を結集して哲学的・倫理学的に迫っていきたいと思います。

初めての方も常連の方も、今度の土曜日は 「かーちゃんふるさと農園わいわい」 にお集まりください。


【【テーマ】「老いることは悪いことか?―〈老い〉を問う―」
【日 時】 9月20日(土)16:00~18:00
【場 所】 かーちゃんふるさと農園わいわい 

      2Fオープンスペース
住 所:福島市栄町10-3 キッチンガーデンビル2階
 TEL:024-573-2634
 ※産直カフェの店内をつっきり、一番奥のエレベーターor階段で2階に上がってください     
【参加費】 飲み物代300円
【事前申し込み】 不要 (直接会場にお越しください)
【問い合わせ先】 fukushimacafe@mail.goo.ne.jp

白河の文明開化

2014-09-12 07:10:02 | 人間文化論
先週お伝えするのを忘れてました。

1年ぶりに白河に行って私は感動に打ち震えてしまいましたっ!

こちらですっ!



おおおっ、素晴らしいっ!

なんと洋式便器じゃないですかっ!

よかった、よかった。

おめでとうっ白河!



あれっ?

何のことか私の感動が伝わっていませんか?

まあたしかにこの写真だけじゃどこのトイレかわからないでしょうね。

これは、なんと!

白河駅の男子トイレなんですぅぅぅぅぅ!

苦節127年 (白河駅開業は1887年=明治20年)、

とうとう白河駅にも文明開化の波が到達しましたっ!

私が年に一回、白河に通うようになったのは2007年のことでした。

当時は白河駅ばかりか白河一帯に洋式便器が存在していませんでした。

駅前のコンビニも見た感じ新しそうなのにトイレは和式。

白河厚生総合病院も駅から歩いていけるところに古い病棟が建っていて、

すべてが古い造りで、トイレも基本、和式便器でした。

洋式便器がまったくなかったわけじゃないんですが、

それは患者さん用で、戸口がアコーディオンカーテンになっていて、

いつでも看護師さんが入って来られるような仕組みになっていました。

とてもじゃないけど落ち着いて用を足せる環境ではありません。

白河駅はたしか一度改修工事があって、トイレが一新されたんですが、

それでも頑なに和式便器のままでした。

なぜ白河市民は (あるいは白河のゼネコンの意向にすぎないのかもしれませんが)

ここまで和式便器に固執し続けるのか理解できませんでした。

私は幼少のみぎりから洋式便器で用を足してきました。

福島大学に着任したとき学内に洋式便器がなくて本当に困りましたが、

着任早々から声をあげ続け、比較的早期に洋式便器の設置を勝ち取りました。

今や全トイレに温水便座付き洋式便器が配されるまでになっています。

それに比べて白河では、白河厚生総合病院が現在の位置に移転新築されたときに、

トイレがすべて温水便座付き洋式便器になってくれたのはよかったですが、

それ以外はあいかわらず和式便器の天下でした。

もはやほとんど諦めかけていたときに、先ほどの便器を発見したのです。

思わず駅員さんにいつから洋式便器になったんですかと聞いてしまいました。

駅長さんらしき方が次のように答えてくれました。

「ずっと前からじゃないでしょうか。

よく知らないんですが、私が6月に着任したときには今の形でした。」

ふっふっ、君はいい時に赴任してきたね、

去年までは洋式じゃなかったんだよ、などと言ったりはしませんでしたが、

127年間ずっと和式便器だった歴史もこうして埋れていってしまうのかもしれません。

とにかく白河にもやっと欧米化の波が到達したことを喜びたいと思います。

ただし残念ながら今回は洋式便器になっただけで、

温水便座付き洋式便器にはなっていなかったので、

欧米化を超えてさらに日本的テクノロジーによる改善の手が白河にも及ぶことを、

白河市民とともに祈り続けたいと思います。

Q.倫理学のどういうところが楽しいですか?

2014-09-11 18:21:32 | 哲学・倫理学ファック
郡山の看護学校では 「Q.倫理学の魅力は何ですか?」 という質問が出されましたが、
白河の看護学校では倫理学に対する直接的な質問はあまり出されなかったような気がします。
(1日に2校も回るとどっちでどんな質問を出されたんだったか記憶が曖昧ですが…)
なので、白河の学生さんたちのためにインデックスに入れておこうと思ったんですが、
探してみたところ、「Q.倫理学の魅力は何ですか?」 については書いていなかったようです。
例年、この質問は代表質問で必ず聞かれますので、ブログで補足する必要がなかったんでしょう。
似たような質問に対していろいろとお答えしたことはあります。

  「Q.倫理学を学んで役に立つことって何ですか?」
  「Q.倫理学を学んでよかったことは何ですか?」
  「Q.哲学を学んでよかったことは何ですか?」
  「Q.哲学を学んでよかったことは何ですか? (その2)」

しかし読んでみても倫理学の楽しいところや魅力について論じていないような気がします。
かろうじて3番目のやつが魅力に近いかなあという気もしますが…。
というわけで毎年お答えしていたことであり、郡山では今年もすでにお答えしたのですが、
記録という意味もありますし、今回この場でお答えしておくことにしましょう。
「Q.倫理学を学ぶと価値観は変わりますか?」 という質問もいただいていたのですが、
たぶん今日の答えはこの質問に対する答えにもなるだろうと思います。

倫理学が何かということはすでに代表質問でお答えしましたね。
人々のあいだに生まれるきまりやルール (=倫理) を疑い問い直す営みが倫理学です。
ここにこそ倫理学の楽しいところ、魅力があります。
倫理というのは習慣であったり法であったり、いろいろな形態がありますが、
ある集団内で守るべききまりであったりルールであったりするわけです。
フツー何らかの集団に所属している人々はその集団のきまりを守るのが当然と思っています。
自分が当然のように守っているわけですから、
他の人々に対しても当然守れよと思っており、それに従わない人を許せないと思っています。
私たちの身の回りには無数の常識や当たり前がありますが、
そのなかでも倫理というのは人々が生きていくための根幹を成すものです。
倫理があるからこそ私たちは心安らかに、
自分とは異質な他の人々と一緒に生きていくことができるのです。
常識のなかの常識、最高レベルの当たり前が倫理なのです。
倫理学というのはその倫理を疑っていい学問なのです。
これってものすごく魅力的じゃありませんか?

きちんと考えていくと、倫理のなかにもいろいろなレベルの倫理があることがわかります。
私たちはいろいろな集団に属しており、それぞれの集団がさまざまな倫理を有しています。
それらのなかには習慣のような形で何となく守られている倫理もあれば、
法律のようにきっちり成文化され罰則規定まである倫理もあります。
そう考えると、私たちの身の回りには守りきれないくらいたくさんの倫理が溢れています。
なかにはなんでこんなこと守らなければいけないんだと思うようなものもあるでしょう。
倫理学はそうしたものをすべて一度疑ってみる学問なのです。
どうです、とても楽しそうじゃありませんか?

もちろん倫理を疑うからといって結論として倫理をすべて否定し去るわけではありません。
疑ってみたけれどよく考えた結果やっぱり必要だねとその存在理由に納得する場合もあるでしょう。
でも、それはそれで前進ですね。
わけもわからず守っていたときよりも、なぜ守らなければいけないのか理由がわかって守るのでは、
倫理を守る守り方にも違いが出てくるでしょう。
場合によったら、わけわからず守らされていた倫理が間違っていたことが判明して、
その倫理が廃止されるなんていうこともあるかもしれません。
歴史のなかではそういうことが数々起こりました。
それはすべて倫理学のおかげなのです。
こうやって私たちの生活の基盤である倫理が歴史のなかでしだいに改善されていく。
それもまた倫理学の魅力だと言えるでしょう。
というわけでは今回は次のようにお答えしておきましょう。

A.倫理学は私たちの生活の基盤であり最も強固な常識である倫理を疑い問い直す学問です。
  当たり前なこと、常識をいくらでも疑っていいというところに倫理学の面白さ、魅力があります。
  倫理学を学んでいけばこれまでの価値観が根底から覆るでしょう。

橘高校 「大学訪問模擬授業」 感想

2014-09-10 18:42:21 | 人間文化論
今日は橘高校の1年生が大学訪問で福大を訪れてくれたので、
そのうちの123名相手に模擬授業を行いました。
今回はこちらでテーマを設定してよかったので、
「人はなぜ学び、なぜ働くのか?」 の話をすることにしました。
橘高校というと一昨年まで 「学問分野別講義」 というくくりで呼んでもらっていました。
そのくくりに合わせて 「人間とは何か?」 という演題で話をしていましたが、
今年は先方が福島大学にやってきて、4学類の各教員が模擬授業をするなか、
人間発達文化学類の先生の話を聞きたいと集まってくれた人たち相手だったので、
人間の発達や文化について話したほうがいいだろうと判断し、
お得意の 「人はなぜ学び、なぜ働くのか?」 のテーマを選択いたしました。
ちなみに受講者数は、人間発達文化学類125人、行政政策学類36人、
経済経営学類34人、共生システム理工学類82人と、
私のところがケタ違いのトップでしたが、別に高校生は講演者が誰かを知らされているわけではなく、
学類名だけで選んでの結果ですので、これは私の手柄ではなく、
本学類のネームバリューによるものです。

今回は短めの50分という設定でしたが、あらかじめ確かめておいたところ、
模擬授業終了後は特に何の予定も入っていないとのことでしたので、
ちょっと時間オーバーしてしまいました。
しかもその後で、いつものように感想用紙を記入してもらいました。
早く帰りたかっただろうにどうもありがとうございました。
満足度は4.56でした。
演題はちがうものの2011年は4.762012年は4.66、そして今年が4.56と、
みごとに毎回0.1ポイントずつ評価が下がっていってしまっています。
たしかに今日は若干二日酔い気味だったためか、どうも話の切れが悪く、
全然笑いを取ることができませんでした。
先週の看護学校では爆笑の渦だったのに比べて、今回はお通夜のような講演会になってしまいました。
体調管理 (酒量管理?) も講師としての大事な務めですね。
皆さんからの感想を抜粋してみましょう。


●身近な話を織り交ぜていただいていたのでわかりやすく、おもしろかったです。すごく興味があるので、進学できたらいいなと思いました。

●あっという間に過ぎたくらい集中して聞いていた時間でした。今日は二日酔いの中、ありがとうございました。

●勉強と学問は違うものなんだとあらためて思って、今はがんばって学問までいけるようにがんばろうと思った。おもしろかった!!

●勉強は 「無理してがんばる」 という意味だから、学ぶことをがんばりたいと思います。人間発達文化学類はただ教育のことだけかと思っていました。だけど、その奥の文化や本能と関わりがあることを知れて、新しい知識が増えて良かったです。まだまだ人間の不思議な部分があり、気になりました。先生も friendly な人で50分間授業を受けられて嬉しかったです

●森からサルがでる話から、より複雑なより高度な仕事に就いて社会に貢献するという話、さまざまな仮説など、とてもこれから必要となることを学ぶことができた。大学の授業は学問を学ぶ=答えのない問題を学ぶのである。すごく楽しみです。今日、とても人間発達文化学類に興味がもてました。

●人間は本能の壊れた動物で本能の代わりに文化を学んで生きていくということが分かった。今までは当たり前だと思っていたことも当たり前ではなく文化で、その文化を伝えていくことが教育なんだと思った。「人間発達文化学類」 も人間が発達するためには文化が必要だからそういう名前になったんだということが分かった。

●人間が本能の壊れた動物で、その代わりに文化があるという話がなるほどと思った。文化によって生きている部分があるなら、今の習慣なども遠い未来変わるかもしれないと思った。良い文化を伝承していく一員に私もなれたらと思う。自分が恵まれていることを当たり前と思わず、義務を果たしたい。

●「言語=理性」 が印象的だった。確かに、言葉を使うときに私たちは考えているんだなと納得できた。そう考えると、日々授業で学ぶ英単語や国語の言葉は、コミュニケーションの手段と捉えるだけでなく、私たちの脳に良い刺激を与えるものとも考えられると思った。

●人間早産説の仮説に共感できた。人が生まれてから長い時間をかけて色々なことを学んでいくのが不思議に思った。知らないうちに言葉や生活習慣を学んだから。教育はなくならない!!!! 勉強に耐えますww。二日酔い気味なのに 「ありがとう」。

●人間早産仮説は 「なるほど」 と思えた。人間が人間を育てる → 勉強して知識を得ないと育てる側になったときちゃんと育てることができなくなる → 勉強しなくてはならない。まさおさまの自己紹介良かったです!笑 ブログ見ますね。今日、まさおさまの模擬授業とても有り難かったです。最近家族に 「ありがとう」 とか言っていなかったことに気づいた。今日はありがとうございました!!!

●今日の話を聞いて自分がなぜ勉強しなくてはならないのかの理由を知ることができ、勉強を頑張りたいと思いました。そして、ぜひ大学に進学したいと思いました。

●勉強をさせてもらえるのは、周りの人のおかげだとわかった。感謝しようと思った。

●前に中学校でこの講演をうけたことがありました (福島三中出身です)。中学生のときはまだ話の内容が難しく感じ、よく理解できませんでした。しかし、高校生となった今、この授業をうけると、中学生のときに比べ、理解できる部分が増えていると思います。ありがとうございました!!

●福島三中出身です。以前三中で講演をしていただきました。ずっと勉強がキライで、中学生の頃にお話を聞いたときも納得できませんでしたが、今回聞いて、自分の考えを改めることができたと思います。

●授業を聞いて、これまで発達してきた文化がすばらしいものなんだということが分かりました。自分が今、恵まれた環境にいることを忘れずに、勉強を頑張っていきたいと思いました。

●まさおさま  わああああ うああああ うっひゃあああ。とても分かりやすく、聞きやすかったです。なぜ勉強するのかということを、時代をさかのぼってさかのぼってサルのときから仮説をたてて考えることがおもしろく感じました。文化を大切にしろ大切にしろというけれど、どうして大切にしなければいけないのかということも理解できた。人間発達文化学類はやっぱり私の興味をもっていることを教えてくれる学類だと思いました。ありがとうございました!!!!」

●他人が何かをしてくれることは、めったにないことで、有り難い。だから ”ありがとう” を言う。今まで、こんな事を考えたこともなかったので、色々なものの見方が変わりました。そして、たくさんありがとうを言いたいです。

●有り難いことだからありがとうって言うんだなと思った。体調悪いなかありがとうございました! 入れるように勉強がんばります!

●「有り難いからありがとう」 という言葉がすてきだと思いました。普段生活している中で考えないことを考えることができました。いろいろと考え直すことができる機会となりました。ありがとうございました。

●倫理は初めてでしたが、いろいろ考えさせられるものでした。話をきいていると納得させられるものもありました。答えがないという点では、道徳みたいですが、何か違いました。答えがないものはこれから生きていく上でさらに増えていくと思うので、それまでに答えのあるものにたくさん触れて練習していきたいと思いました。

●人間には無限の可能性があり、他人のために何かをしてあげることは 「有り難い」 からこそ 「ありがとう」 を言うというところが印象に残った。また、小中高の 「勉強」 は答えのない問い (将来) を解くための練習であり、大学から大人になって自立していく時の 「学問」 によって自分で考えて生きることができるのだということがわかり、今は無理をしてでも勉強は頑張らなくてはならないと改めて感じることができた。

●人間の発達や成長に文化が深く関わっていると知り、今後は文化を理解することにも挑戦してみようと思いました。勉強する理由という難しい問題ですが、考えることはとてもおもしろいと思いました。世界の人々と比較すると自分はとても恵まれている、だからこそ勉強を頑張って、誰かのために何かをできる人間になりたいです。

●とても興味深い内容でした。私が今、このような暮らしができていることは偶然の重なりなんだと思いました。私は先生になりたいと思っているので、今回のようなことを教えられる人になりたいです。ありがとうございました!!!

●世界で100人のうち、大学に行ける人はたったの1人であることに驚いた。勉強ができて、食料にも困らない環境にいるのに、勉強やりたくないと思ったりするのは、とてもぜいたくな考えなのだと知った。

●今は勉強するのがとても辛いですが、大学では答えのない問題を研究したりすることができると知ることができたので、とても楽しみです。ノーブレス・オブリージュもとても印象に残りました。

●「ノーブレス・オブリージュ」 が印象に残りました。私達は恵まれた環境にいられたことに感謝して、100人のうちの1人になって、社会に貢献できるようになりたいと思いました。

●「他人のために何かをすることは幸せなことだ」 とおっしゃっていた言葉がすごく印象に残りました。自分が恵まれた環境に生まれてこれたということ、世界にはたくさんの苦しんでいる人がいるということを忘れず、他人のために何かをできる、他人を助けることができる職につきたいと思いました。

●人はなぜ学ぶのかということについて、今まで軽くしか考えたことがなくて、上に書いたようなこと (なりたい自分になるため、社会の一員として社会の役に立つため、勉強して良い結果がでたときの満足感を得るため) しか考えていなかったけど、学ぶようになったきっかけがすごく大昔にあることや、人間になるまでの間にすごく深い出来事があることを知り、このままではだめだなと思いました。また、今すごく親とか周りの人に頼りすぎていて、自立しないとなと思っていた時に今回のこの模擬授業で 「人間にとってあたりまえのことは何もない」 というお話を聞いて、自立するだけではなくて、毎日働いてくれることや学校で学ばせてくれることにもっと今まで以上に感謝して生きていこうと思いました。


皆さん、最後まで聞いてくれ、感想もいろいろと書いてくれてありがとうございました。
ビックリしたのは三中でこの話を聞いたことがあると書いてくれた人が2人もいたことです。
前よりも理解できたと言っていただけたのでよかったですが、
同じ話を2度も聞かせることになってしまい恐縮しております。
だいぶあちこちで講演していますので、これからはこういうことが増えてくるでしょう。
ちょっと考えなければいけません。
彼らが人間発達文化学類に入学してくれるとまた聞かされることになりますしね。
うーん、困ったもんだ。
さて、福島大学人間発達文化学類に興味をもっていただけたでしょうか?
ぜひとも福大人間発達文化学類に来てください。
みんなっ、福島大学人間発達文化学類で会おうっ

ドキュメンタリー映画 『アクト・オブ・キリング』

2014-09-09 15:48:29 | カント倫理学ってヘンですか?


ドキュメンタリー映画に詳しい方から薦められた映画 『アクト・オブ・キリング』 を見てきました。
話を聞いて面白そうと思う一方で、見たくない気持ちも相当ありました。
映画は1965年にインドネシアで起こったクーデターの際、
100万人以上を虐殺したとされる首謀者たちに、
自ら演じてそのときの再現フィルムを制作してもらおうというものです。
基本的に映画にはポジティブな楽しさかヒューマンドラマしか求めていない私としては、
ホラー映画や戦争映画ですらムリなのに、
虐殺事件のドキュメンタリーだなんてちょっと耐えられるかわかりませんでした。
しかし、見てよかったです。
さすがは数々の賞を受賞しているだけのことはあります。
最初のうちはとても辛かったし、ものすごく納得いかない思いが駆け巡りましたが、
最後まで見終わってみて、ホントに見てよかったと思うし、いろいろな意味で学びがありました。

まず何よりも驚いたのが、当時の首謀者、実行者たちというのが、
現在でもインドネシアの政治や社会の中枢で優雅に暮らしているのですね。
で、カメラの前に堂々と素顔を晒して当時の様子を嬉々として語るのです。
この時点でポカーンという感じです。
悪いことをしただとか捕まるかもしれないといった罪悪感は微塵もありません。
そんな心配をしなくてもいい社会がこの世に存在しているということにショックを受けました。
「人権」 とか 「法」 とかが一顧だにされない世界です。
現代日本とは似ても似つかぬ世界ですが、しかしよく考えてみると、
日本が今目指している先にあるのがこういう世界ではないかという気もして、
それも笑えない感じでしたし、空恐ろしい感じが否めませんでした。

ところが撮影が進んで行くにつれていろいろと綻びが生じてきます。
まずは撮影方針で内輪もめが生じます。
当初は史実通りに虐殺を再現しようという方向で撮影していました。
しかし、そうすると自分たちが一方的に残虐な殺戮を繰り返したことが浮き彫りになってしまいます。
当時、新聞社で 「共産党支持者は残虐だから排除すべし」 という情報操作を行っていた者たちは、
こんな映画を作ったら我々の言ったことがウソで残虐だったのは自分たちだったとバレてしまう、
と当時の宣伝に合致するような脚色を施すべきだと提案します。
しかし、今回の映画の一番の首謀者は歴史のありのままの姿を記録することに固執します。
(むしろその姿は今の日本の指導者たちやマスコミに見せてあげたいくらいでした。)
それはもちろん自分たちがしたことに対して罪悪感がまったくないからなのでしょう。
歴史を改竄しようとする者は何か引け目を感じているということですよね。
どっちもどっちですが、歴史の記録ということに関していろいろと考えさせられました。

そして、撮影終盤にさしかかってみんなに少しずつ変化が生じていきます。
映画のはじめの頃の嬉々としてあの事件を振り返る彼らとは別人のようになっていきます。
特にその一番の首謀者が被害者役を演ずる場面が一番の転機で、そこで大きな変化が訪れます。
私はここでカントの定言命法のことを思い出していました。
「同時に普遍的法則として妥当しうる格率にしたがって行為せよ」。
自分がしたいことをただするだけでなく、相手が自分に同じことをしたとしても許せるか?
誰もがみなあなたと同じことをしたとしても問題なくみんなが共存できるか?
そのような普遍化可能な行為のみが許されるのであって、
自分の行為が普遍化可能であるかどうかをまず問うてみよ。
カントの定言命法はそのように命ずるのですが、
その第1段階が相手の立場に立って考えるということです。
長い間そんなことをまったくしてこなかった彼らが、
誰に糾弾されたわけでも誰に告発されたわけでもないのに、
自分たちがやってきたことを演じ、その相手役も演じるうちに、
いつの間にか自然と相手の立場に立って考え始めていました。
映画のなかに描かれているのはまだその端緒にすぎず、
彼らの反省も後悔もまだ浅薄なものにすぎませんが、
しかし、彼らはこれまでとはまったく異なる次元に立っています。
私はこれを自己中心主義 (=利己主義) から脱した 「道徳的観点」 と呼んでいます。
ロールプレイングによって道徳的観点を獲得する可能性を示したという意味で、
この映画は私にとってひじょうに教育学的な意味をもつものでした。

とまあ前半は筋金入りの悪が今もなお実在していることを見せつけられて辛かったですが、
最後は (ほんのわずかですが) 善への希望が仄見えて救われました。
フォーラム福島で金曜日まで上映中です。
今日は19時00分の回がありますが、明日からは12時20分の回だけになります。
大学生はまだ夏休み中でしょうから、この機会にぜひ見てみてください。

Q.手描きの窓って人の顔に見えませんか?

2014-09-08 14:53:34 | 人間文化論
先週から始まった郡山と白河の看護学校の授業ですが、
昨日またよくある質問のインデックス (目次) を作成しておきました。
すでにこれまでにいろいろな質問に答えてきましたので、ぜひ目を通しておいてください。
さて、今年もなんだかヘンテコな質問をいろいろと頂戴しました。
なぜこんなことを倫理学者に聞こうと思ったのでしょうか?
よっぽど聞きたいことが思いつかなかったんでしょうね。
中でも一番ヘンテコだったのがこの質問です。

Q.手描きの窓って人の顔に見えませんか?

ええ?
いや、あんまり考えたことなかったなあ。
手描きの窓って要するに絵画やマンガやアニメに出てくるようなってことですか?
うーん…。
手描きの窓は手描きの窓にしか見えなかったような気がするけどなあ。
どれどれと思って検索してみましたが、それほどヒットしませんでした。
そのなかでこんなニュースがトップのほうで出てきていました。

【中国】無駄な建築偽装? 新築高層マンションで窓を 「手描き」 でつくるケースが発生

これは絵でもマンガでもアニメでもなく、リアルの世界に突如出現した手描きの窓ですね。
記事が消失してしまうといけないので、画像だけでもこちらに保存しておきましょう。





うーん、やってくれたなって感じです。
外観、そうとうリッパそうな建物なのにこのチープな手描きは何なんでしょう?
ただ、これを見ていても別に人の顔には見えてきません。
他に手描きの窓の画像というとこれぐらいしか見当たりませんでした。



これも何なんでしょうか?
やはりリアルの建物に手描きの窓が描かれているのでしょうか?
こちらのほうが先ほどの窓よりもいかにも手描きの窓っぽい雰囲気があります。
が、私には人の顔には見えません。
ひょっとして質問者の方はあのテレビCMでよく見かける、
YKK AP株式会社の 「窓」 の漢字を模したシンボルマークのことをいってるのでしょうか?
これです。



これならたしかに人の顔に見えます。
ていうかこれはわざとそういうふうにデザインしてあるんですよね。
それにこれはやっぱり 「手描きの窓」 ではありませんね。
というわけで今回の質問には次のようにお答えすることにいたします。

A.今のところ手描きの窓が人の顔に見えたことはありません。
  人の顔に見えるような手描きの窓をご存知でしたら今度教えてください。

看護学校 「倫理学」 FAQインデックス (2014年版)

2014-09-07 23:09:15 | 哲学・倫理学ファック
今年も郡山と白河の看護学校で 「倫理学」 の授業が始まりました。
全部で7回、2ヶ月足らずのお付き合いですがなにとぞよろしくお願い申し上げます。
それからこちらのブログ 「まさおさまの倫理学」 もたまにご覧いただければと思います。
第1回目の授業で皆さんから出していただいた質問のなかで、
代表質問に選ばれなかったものに関してはこの場で少しずつお答えしていきます。
とはいえとても答えにくい質問もたくさんありましたので、
授業が終わるまでに全部お答えすることはできないだろうと思います。
質問は全部書き留めてあるので、遠い先のいつかお答えできるかもしれませんから、
授業が終わってからもたまにブログを覗いてみてください。
とはいっても歴代の先輩たちからいただいた質問にもまだ全部お答えし切れていないのですが…。

さて、皆さんからいただいた質問の多くはすでに先輩からも出されていたので、
すでにブログのなかに書いたことがあります。
ですのでまずは過去ログを参照していただければと思います。
どこを見たらいいか、インデックスというか目次的なものを作っておきますので、
こちらからあちこちへ飛んでみてください。
そして、インデックスもすでに何度も作ったことがありますので、
まずは下記のインデックスを順番に見てみてください。
そのなかに自分の質問と同じか似たものが見つかるはずです。
もちろん自分がした質問でなくても興味があったらぜひ読んでみてください。
なお、私にとって 「哲学」 と 「倫理学」 は同義語ですので、
「倫理学」 と書いてあるところは全部 「哲学」 に置き換え可能ですので、
そのつもりで読みたい記事を探してみてください。
(哲学と倫理学の関係についてはこちらをご覧ください。)

以前のインデックス
  「哲学FAQインデックス (2014年相馬編)」
  「倫理学の先生に聞きたいこと (インデックス版)」
  「哲学の先生に聞きたいこと (インデックス版2012)」
  「看護学校教員養成講座・インデックス2012」
  「倫理学FAQインデックス (2012年白河編)」

これらのインデックスに載っていなくてすでに書いたことのあるものや、
載ってはいるけれど問い方が違っているから見つけにくいと思われるものは以下です。

Q.自分の性格を変えるにはどうしたらいいですか?
  「Q.性格を自分で作っていけるんですか?」

Q.自分を好きになるにはどうしたらいいんですか?
  「Q.どうすれば自信や自分をしっかり持てるようになりますか? (その2・回答修正)」

Q.常に強い気持ちを持ち続けるためにはどうしたらよいか?
  「Q.どうすれば自信や自分をしっかり持てるようになりますか?」

Q.好きな歌手は誰ですか?
  「Q.福山雅治好きですか?」

Q.恋愛って何ですか?
Q.先生の恋愛観は?
  「愛とは時間である」
  「愛とは飲食をともにする時間である」

Q.何をしている時が一番幸せですか?
  「Q.先生の最も幸せを感じることって何ですか?」

Q.倫理学者に食べ物の好き嫌いはあるか?
  「Q.お酒のおつまみは何が好きですか?」
  「Q.苦手な食べ物は何ですか?」
  「Q.苦手な食べ物は何ですか? (その2)」

Q.倫理学を教えていて印象に残っていることは何ですか?
  Q.教えていて自分に何かよい影響を受けましたか?

Q.先生は死刑をどう思いますか?
  「Q.まさおさまの死刑観は?」

とりあえず以上です。
今度お返しするワークシートの質問のところに 「ブログ参照」 と書いてあったら、
以上のどこかを見れば答えが載っているはずです。
代表質問として取り上げられたものは 「スミ」 と記しておきました。
解答済みという意味です。
代表質問にはならず、ブログ上ですでに答えてもいない質問に対しては、
「そのうちブログに書くかも」 と書いておきました。
先にもお断りしておいたようにいつになるかわかりませんが、
そのうちブログに書くかもしれませんのでときどきチェックしてみてください。

本多孝好 『at Home』 映画化決定!

2014-09-05 17:37:05 | 幸せの倫理学


大学生協の書籍購買部で本を見てたらこれを見つけてビックリしました。

なんと本多孝好の 『at Home』 が映画化されるそうですっ

と言われても、たぶんこの本そんなに有名じゃないと思うので、

フツーの皆さんはハァ?って感じかもしれませんが、ぼく的には大ニュースです。

ぼく自身、この本のこともこの作家さんのこともまったく知りませんでした。

私がよくこのブログの中で、血の繋がっていない親子もののお話が大好き、

と書いてるのを読んだ読者の方がこれいいですよと薦めてくれて初めて知りました。

読んでみたところみごとにどストライクでした。

4本の短編が収録されており、どれも擬似家族を扱った作品ばかりですが、

やはり巻頭を飾る表題作が群を抜いて秀逸です。

ちんけな空き巣の父親、ちんけな結婚詐欺師の母親、ちんけな偽造屋の長男、

母に代わって主婦役を務める中学生の長女、引きこもりゲーマー小学生の次男。

これだけでも十分に壊れた家族ですが、彼らはそれ以上の秘密を抱えているのです。

いいなあ。

とても好きな作品で、もう何度読み返したかわかりませんが、

しかしまさかこれが映画化されるとは思っていませんでした。

家族の物語ですし、そんなに派手な作品じゃないんですよ。

文庫本の4分の1の分量しかないから、それほど多くのエピソードが描かれてるわけじゃないし。

これをどうやって2時間の映画として見せるんだろう?

しかも竹野内豊が主演って?

お母さん役の松雪泰子はまあいい人選だなと思うんですが、

お父さんをそんなにカッコよくしてどうする? って感じです。

原作を読んだかぎりチビ・デブ・ハゲのお父さんを勝手に想像していました。

だって物語の冒頭、仕事から帰ってきて最初のセリフが 「あー、ちかれた、ちかれた」 ですよ。

竹野内豊にこのセリフ言わせる?

ぼくのイメージとしては、ちょっと歳取りすぎてるかもしれないけど、高橋克実みたいな人。

(お父さんは45歳、高橋克実は53歳、竹野内豊は43歳)

ふだんは情けないけど家族を守るためなら底力を発揮する人。

でもそれはアクション系のカッコよさというわけではない。

そういう人を竹野内豊でどう演じさせようというのでしょうか?

ホントに地味~なお話なんだけどなあ。

まあ、お手並み拝見といきたいと思います。

『ポテチ』 みたいな味のある映画になってくれるといいんだけどな。

(『ポテチ』 ってキリン絡みでしか取り上げてないけど、あれも血の繋がらない親子ものだよなあ)

来年公開予定だそうです。

楽しみというよりは不安や心配のほうが今のところ勝っているんですが、

(しかも小説読んでからの映画だし…

これは下馬評や当たり外れに関係なく劇場に見に行っちゃうだろうな。

私の不安を払拭してくれるような佳作に仕上がってくれますように。

街場の牧野ゼミ合宿

2014-09-04 23:14:02 | 飲んで幸せ・食べて幸せ
昨日、今日と法政大学大学院の牧野英二先生のゼミ合宿に参加してきました。
2009年以来、夏の定例行事となっています。
ある大きな仕事をまとめなくてはならず、
そのための構想発表を現役の大学院生たちに混ざってやらせていただいているのです。
このところ福島でゼミ生といっしょに勉強会をやっていたのもその準備のためでした。
今回はなかなかはかどりネコさんが来てくれなかったので本当に追い込まれ、
最後は2日間徹夜しなくてはなりませんでした。
昨日の朝5時過ぎにやっと完成し、それからコンビニでコピーして丁合し、
なんとか2時間だけ睡眠をとったあと新幹線に飛び乗るというギリギリのスケジュールでした。

さて、牧野ゼミ合宿は長いこと法政大学の三浦セミナーハウスでやっていました。
(京浜急行の車窓からYRPって何だろうと疑問に思ったりしていたのが懐かしいです。)
ところが法政大学も大変なんですね。
このセミナーハウスが閉鎖されてしまいました。
で、昨年からは法政大学が提携しているフツーのホテルで合宿をやっています。
昨年は金沢八景のホテルでの開催でした。
今年はまた場所が変わって府中のホテルで開催されました。

三浦セミナーハウスは三浦海岸駅から20分くらい歩いたところにあり、
まわりにはお店らしきものは何もありませんでした。
夜の飲み会のための買い出しとかは現役の院生が行ってくれていましたので、
私などは合宿期間中の3日間、セミナーハウスから一歩も出ずに哲学漬けの毎日を送っていました。
昨年は金沢八景のホテルといっても、金沢八景からさらにシーサイドラインというのに乗り換え、
産業振興駅というまわりにはオフィスビルや町工場くらいしか見当たらないところでしたので、
やはりホテルに缶詰めで勉強ばかりしておりました。
まあ牧野ゼミ合宿というのは何のレクリエーションもなく (夜に懇親会をやるくらい)、
ただひたすらみんなが研究発表をし続けるだけというたいへん硬派な催しですので、
そういう人里離れた隔離された環境でも何の問題もなかったわけです。

ところが今年の会場は京王線府中駅から徒歩1分という、本当に街のど真ん中にあるホテルでした。
あたりは完全に飲み屋街で、言ってみれば福島駅東口にあるホテルで合宿しているようなものです。
私を筆頭にこのゼミ合宿に参加しているOB連中は基本飲み屋街大好き人間ばかりですから、
てつがくカフェ@ふくしま特別編にいつも来てくれているイケメンの皆さんのことです)
初めてのこんな街中での開催に、みんな集まった瞬間から色めき立っていました。
初日の研究発表が終わり6時からホテルのレストランで夕食会、
その後入浴などすませて8時から会議室で懇親会ということになりました。
夕食が終わってちょっと時間が空きました。
同室のOBたちは誰もお風呂に入ろうとしません。
(大浴場があるなら別ですが部屋のユニットバスに順番に入ろうという気にはなれません。)
で、誰からともなくちょっと街の探険に行ってみようかということになりました。
ホテルから出てみると、すぐのところになかなか魅力的なお店がたくさん並んでいます。
そのうち1人がある店頭で 「7時までハイボール190円」 という殺し文句を見つけてしまい、
もはや抗しようがなくけっきょく懇親会前の0次会を独自に開催することになってしまいました。



研究発表を聞き続けて疲れ切ったところに飲むアルコールは最高です。
ほんの1杯のつもりが2杯、3杯と追加注文することになってしまいました。
いいかげん気分よくなったところで一次会の開催時刻となりました。
牧野先生や現役院生の皆さんと合流して、これまたお酒も話も弾みます。
皆さんのお土産の日本酒やらウィスキーやら、さらに万里の長城ワインなんていうものまであって、
あっという間に時間が過ぎていきました。
ちょっと前までだったら牧野先生も、私たちがさすがにもうヤバイと思って片づけ始めるまで、
延々といつまでも付き合ってくださっていましたが、さすがに最近は健康を気遣われ、
昨日も日付が変わる前に部屋に戻っていかれました。
それに合わせて私たちも解散ということになりました。

翌日には自分の発表が控えているし、もう2日もまともに眠っていないのですから、
当然私もそのまま眠りについてしまえばいいようなものです。
ところが、むしろ睡眠不足のためミョーにハイテンションになっていてもう止めようがありません。
よぉしまた街に繰り出すぞぉという話になってしまいました。
今度は現役の院生たちもいっしょです。
いくら東京とはいえもう12時近くでしたから開いてるお店もあまりありませんでしたが、
遅くまでやってるチェーンの居酒屋を見つけて遅めの二次会となりました。
この日は珍しく0次会から二次会までほとんど記憶をなくさずに飲み続けていましたが、
さすがに2時を回った頃には店で寝ていたそうで、最後ホテルに戻るあたりの記憶はありません。

朝目覚めたら、上着のシャツだけ脱いだ状態で、布団の中には入らないで、
ベッドメイキングされたままのベッドの上で仰向けに寝ていました。
同室の人の目撃情報によると、ホテルに着いた瞬間から朝まで、
まったく微動だにせずそのままの状態で寝ていたそうです。
よっぽど眠かったんでしょうね。
でも目覚ましもかけていないのに朝食バイキングが終了してしまう前に自然に起きられたなんて、
なんだかビックリしました。
頭はまだボーッとしているし声もガラガラでしたが二日酔いではありませんでした。
その状態で午前中に自分の研究発表をさせていただきました。
あまり満足のいく出来のものではありませんでしたが、
それでも皆さんから暖かいコメントや貴重なご助言を頂戴し、
今後の研究に向けて大きな励みとなりました。

本当は合宿は明日まで続くのですが、私は明日の朝から郡山と白河の看護学校が始まりますので、
今日の午後の皆さんの研究発表をお聞きしたところで、私だけ夕食前においとまいたしました。
皆さんと夕食はご一緒できませんでしたが、もう6時ですし、
福島に着く頃には9時を過ぎてしまいますから、ホテル近辺で夕食をとって帰ることにしました。
いけないOBの1人が今日も夜中に街に繰り出すつもりで、
iPadで周辺の店情報を収集していて、「小野原さん、こんな店がありますよ」 と教えてくれました。
「とんび」 というラーメン屋さんです。
発表も終わったことだし、どうせ徹夜のときに夜食でカップ焼きそばとか食べて、
もうとっくにリバウンドしてしまっていましたので、
自分へのご褒美でこちらで夕食を食べて帰ることにいたしました。



カウンターのみ、たぶん7席くらいしかない小さなお店で、すでに満員でした。
こちらはお店の名前にちなんで、油揚げがのっているようです。
iPadで見た 「特製そば」 の写真が美味しそうだったのでそれにするつもりでしたが、
メニューを見てたら 「辣 (から) そば」 というのがあり、
辛いもの大好きな私はけっきょく 「特製辣そば」 にしました。



味玉、チャーシュー、油揚げ、そして凶悪そうな赤いスープに一味唐辛子、とても美味しそうです。
無料で麺大盛りにできますし、辛さも3倍まで調整できますが、
ただでさえリバウンドしてるところに大盛りはありえないし、
初めての来店で基本の中華そばでなく辣そばを頼んでいる段階ですでに邪道ですから、
辛さも1倍にとどめておくことにしました。
濃厚なスープで辛みも十分、とても美味しかったです。
ラーメンに油揚げというのは初めてでしたね。
これもよく合います。
飲んだあとだったらより美味しく感じられたことでしょう。
近くに住んでいたらシメに足繁く通って、激辛を食べまくっていたかもしれません。
府中に住んでいなくてよかったです (ダイエット的には)。

たった1泊でしたが街場の合宿を堪能して帰ってまいりました。
発表を終えたことで気を緩めず、知的刺激に満ちている今の状態をキープして、
一気に研究に邁進していきたいと思います。
牧野先生、牧野ゼミのOBの皆さん、牧野ゼミの現役院生の皆さん、
本当にありがとうございました
まだまだお世話にならなければいけないようです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
来年のゼミ合宿も府中で行われるといいですね。
それではあと1日がんばってください

一億円の賞味期限

2014-09-02 09:29:49 | 人間文化論
そういえば私、一億円持ってるんでした。

でもすっかり忘れてほったらかしにしてました。

自分できちんと稼いだのではなく気前のいい人からポーンといただいた一億円なので、

特に何かに使ったり飲み食いしたりすることもせずずっと研究室に置きっぱなしにしていました。

やっぱり一億円にも賞味期限ってありますよね。

じーっと放っておいたら利子がついて殖えてるなんてことありえないだろうし…。

もうダメになっちゃってるかもしれないな。

研究室のなかのけっこうわかりやすいところにこれ見よがしに飾ってあったんですが、

よくまあ今まで誰にも取られずにすんだものです。

まあ研究室がゴミ溜めと化してましたから、

まさかこんなところに一億円があると思わず、

誰もこの部屋に足を踏み入れたりしなかったのでしょう。

裏側を見てみると、やはり賞味期限が記されていました。

思った通り今年の4月28日で賞味期限は切れていました。

ああ、もったいないことしたなあ。

一億円あればあんなことやこんなことやいろいろできたのに…。

もう一億円もらえることなんてないだろうけど、

万が一またもらうことができたら今度はちゃんと計画的に使うようにしようっと。

今度は誤植チラシ

2014-09-01 11:17:05 | 人間文化論
誤植看板について何度かご報告したことがありますが (あれこれこんなのも)、

今度は誤植チラシ、見つけちゃいました。

先日 「リビング福島」 に折り込み広告が入っていました。

こちらです。



市内のイタリアンバールのチラシです。

有効期限が10月31日までというパーティプランの紹介+割引券のようです。

下のほうに 「5%OFF & 週末無制限」 と記されているのですが、

「週末無制限」 の意味がよくわかりません。

くまなく見てみましたがどこにもその説明は書かれていませんでした。

この店はわりと早い時期から食べ放題というシステムを取り入れたのですが、

別に週末だけ食べ放題になるという意味ではないでしょう。

うーん、何が無制限になるんだろう、気になる…。

でも誤植はそこではありません。

こちらです。



やっちゃいましたね。

そもそも今ごろ広告を打ち、有効期限が10月31日までだというのに、

「Summer」 の一言は必要だったんでしょうか?

そしてそれが 「u」 ではなく 「a」 になってしまっているという…。

リボンつきのシャンパングラスをあしらったおしゃれなデザインにし、

お店のロゴも地図もQRコードまで配置して、

ちゃんと作り込んであるというのに詰めが甘かったですね。

たいへん残念です。

「リビング福島」 の折り込み広告ってけっこう高いんだよなあ。

なんでこんなことになってしまったんだろう?

事の真相を確かめるためにもぜひみんなでこの店に行ってみようではありませんか。

私としては 「週末無制限」 の正体を突き止めたいっ


P.S.

ちなみにドイツ語だと 「夏」 は 「Sommer」 なので、

ひょっとしてこれはイタリア語かもしれないと思いいちおう調べてみましたが、

イタリア語で 「夏」 は 「estate」 だそうです (えっ、「不動産」?)。

無料のオンライン辞書で調べたかぎり 「sammer」 というイタリア語は見当たりませんでした。