まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

台風、初の東北上陸!

2016-08-30 13:54:01 | グローバル・エシックス
台風10号大変なことになっていますね。

私は福島に引っ越してきて22年になりますが、数ある福島のよさのなかでも、

ほとんど台風の被害を受けずにすむことというのは、ゴキブリがいないことと並んで、

けっこう大事な売りポイントだと思っておりました。

日本中あちこちで被害を出しまくった凶悪な台風であっても、

たいてい福島に来る頃までには熱帯性低気圧に変わってしまっているか、

そうならなかったとしても 「ちょっと風強い?」 程度の小規模台風に姿をかえてしまっているので、

子どものころ関東で台風直撃されたときに感じたような恐怖をまったく味わわずにすんでおり、

ああ福島でよかったなあと思うことがしばしばだったのです。

ところが今回の台風10号、よく 「迷走している」 と表現されているようですが、

一般的な台風が南から北上してきて日本列島に沿ってスライス (右曲がり) していくのに対して、

台風10号は東のほうから攻めてきていったん西に行くと見せかけて再び東に戻り、

フックライン (左曲がり) を描いて直接東北を狙ってきました。



こんな動き方をする台風はかつてなかったようで、下記のニュースによれば、

なんと 「統計開始以来初めて東北の太平洋側に上陸」 だそうです。


「台風10号 東北上陸へ 高潮にも警戒」(2016年8月30日7時更新)


これまで経験したことのないような攻められ方ですので、

東北の人たちが上手く身を守りきれるのか不安です。

そして何よりも心配なのは福島第一原発。

統計史上まったくなかった 「想定外」 の台風ですので、

再び 「想定外」 の人災につながってしまわないことを心より祈っております。

何か起こってしまった場合、今回の内閣はあの時以上に頼りにならないからなあ。

スーパーマリオのコスプレじゃお話にならないし


P.S.

動画付きのお天気のニュースはすぐに消えてしまうのは必至ですから、

ここに文章だけ転載しておきます。


台風10号 東北上陸へ 高潮にも警戒(2016年8月30日7時更新)

 台風10号は強い勢力で東北地方太平洋側に上陸するおそれがあります。東北地方では大雨・暴風・高波に加えて高潮への厳重な警戒が必要です。
 強い台風10号は7時の推定で千葉県銚子沖を北上しています。このあと、強い勢力で暴風域を伴ったまま昼過ぎから夕方にかけて東北地方に上陸するおそれがあります。統計開始以来初めて東北の太平洋側に上陸することになるかもしれません。
 台風の接近に伴って東日本・北日本では非常に激しい雨が予想されています。関東と北陸の雨のピークは午前中となるでしょう。東北は昼前から夜のはじめ頃にかけて局地的に1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降るおそれがあります。北海道は30日夜から31日明け方にかけて大雨に警戒が必要です。
 東北地方ではあす31日の朝までに350ミリ、北海道では250ミリの大雨が予想されています。東北では平年の8月1ヵ月分を上回る雨が降り、記録的な大雨になるおそれがあります。早めの避難など、万全の安全対策をなさってください。また、東北では予想最大瞬間風速が50メートル、波の高さは10メートルと暴風や猛烈なしけも予想されてます。特に東北の太平洋側、東日本大震災の被災地では、午後は高潮へも厳重に警戒して下さい。
 きょう30日は西日本では晴れる所が多いでしょう。東海地方は、朝雨が降っていても午後には天気が回復しそうです。最高気温は全国的に30度前後の所が多くなる見込みです。(気象予報士・尾崎朋美)

新千歳空港は空のアミューズメントパークやあ!

2016-08-29 17:22:17 | 人間文化論
到着したときはただ通過しただけでしたからよくわかりませんでしたが、

出発前に少し早めに着いてあちこち見て回ってみたら、

新千歳空港のターミナルビルってそれはデカくて、いろんな施設がてんこ盛りでした。

規模からいったら羽田のほうが大きいんじゃないかと思いますが、

フツー空港にこんなものないだろうっていう意外さからいったら完全に新千歳空港の勝ちでした。

新千歳空港ターミナルビルは4階建てなんですが、特に4階が度肝を抜かれました。

1階は到着ロビー、2階は出発ロビーと土産物売り場、3階はレストラン街でここまではフツーですが、

4階にはフードコートのほかに 「オアシスパーク」 というところがあるんです。

ここはもう 「???」 というような施設が目白押しです。

エスカレーターで上がっていってすぐのスペースには 「雪ミク」 のブースがありました。

個人的には何の興味もなかったので1枚も写真を撮らずに帰ってきてしまいましたが、

雪ミクとはこういうものだそうです。



初音ミクの北海道版?

個人的にはどうでもよかったんですが、うちのゼミ生のひとりが初音ミクを好きらしいので、

いちおうお土産を買って行ってあげることにしました。



こんな袋に入れてくれて、中身はこれです。



雪ミクのメモですね。

はたしてうちの院生さんはこれを喜んでくれるのでしょうか? (ビフォーアフター調で)

そこから奥に進んでいくとこんなものがあります。



100均ですね。

空港に100均は必要なのでしょうか?

意味がわかりませんがお客さんでにぎわっていました。

こんなお店も発見しました。



Calbee のショールームです。

さすがはショールーム、レジはこんなふうになっていました。



上も下もジャガイモだらけです。

いちおう触ってみたところ本物ではありませんでした。

こちらでは 「ジャガJ」 という北海道限定のポテチを買ってきました。

その隣にはゲーセンがあります。



ゲーセンも空港で見たことはないですよね。

空港で見たことないと言えば、こんなものも見たことないですよね。



「新千歳空港温泉」 だそうです。

温泉、作っちゃいましたか。

いくらネタに困ってるブロガーとはいえ、さすがに時間がなくて入ってみることはできませんでした。

そして、きわめつけはこちらです。



「ソラシネマちとせ」。

なんと映画館まであるんです。

中には劇場が3つもあって、ごくフツーに最新の映画を上映していました。

それにしてもなぜ空港に温泉と映画館?

みんなそんなに空港で時間を持て余しているんですか?

温泉つかったり映画見たりしていて飛行機乗り過ごしちゃったりしないんですか?

旅行用トランクはジャマだったりしないんですか?

北海道、不思議な国です。

ひょっとするとこれらの施設は旅行者向けではなく、地元民向けなのかなとも思いました。

ひととおり冷やかして (=利用はせず) 北海道で最後の食事をするために3階に下りていきました。

レストラン街にもたくさんの店があって迷いました。

で、ふらふらさまよっていると 「市電通り食堂街」 という一角に迷い込んでいきました。

新横浜にある 「ラーメン博物館」 みたいに昔の町並みを再現してある感じです。

それにしてもなんで市電通りなんだろうと思っていたら、こんなものが現れました。



なるほど。

たしかに市電通りだ。

子どもが乗り込んで一生懸命操作していました。

まさかホントに市電があるとは

もう一度確認しますが、ここは空港でしたよね。

空港って飛行機に乗ったり下りたりするための施設でしたよね。

だから土産物売り場や飲食店ぐらいまでは併設されていたとしても理解できるんですが、

今どきの空港ターミナルは昭和の人間の想像力をはるかに超えて、

巨大なアミューズメントパークとして進化を遂げていました。

もう何年かしたらここに旭山動物園の分園ができているかもしれません。

いやあ、ホントにビックリしました。

ただ一言、これだけは新千歳空港を利用する人たちに言っておきたい。

「皆様、ご出発の15分前までには保安検査をすませ搭乗口にお越しください。」

北海道・飽食の旅

2016-08-26 19:00:22 | 飲んで幸せ・食べて幸せ
今回の旅はすすきのに来たわけではなくて、あくまでも北海道教育大学に出張に来たわけです。

素敵な大学でした。

ちょっと札幌駅から遠いですけどね。

札幌からJR札沼線で9駅、約30分であいの里教育大という駅に着くんですが、

その駅は名前のわりに大学からはまだ遠くて、そこからさらにバスで6個先の停留所です。

歩くと20分だから、歩いて歩けないわけではないですが、

そうしてやっと北海道教育大学札幌校に着きます。



昨日は天気もよくて、校舎が青空に映えて見えました。

ここでこんな学会に出てきたわけです。



この手の学会に出たのは久しぶりですが、とても面白い話をたくさん聞けました。

その話はまたいずれ報告するとして、昨日のお昼は大学前の 「貴州」 というラーメン屋さんに入り、

ベタにサッポロ味噌ラーメンをいただきました。



もやしが得意でない私はめったに味噌ラーメンなんて頼まないんですが、

郷に入りては郷に従えということで、思い切って挑戦です。

たまに麺よりももやしのほうが多いんじゃないかという味噌ラーメンに当たることがありますが、

こちらのもやしは控えめだったので、私でも完食できる程度でよかったです。

学会後の情報交換会は学内の生協ではなく、みんなでバスで移動して、

シャトレーゼ ガトーキングダムサッポロというものすごくバカでかい複合施設での開催でした。

会場の建物の外にはこんなウォータースライダーまであるのです。



情報交換会の会場も立派で、たぶん週末なら結婚披露宴とかに使われるような部屋でしょう。



会のなかでは北教大の学生さんたちによるよさこいなんかも披露され、大変盛り上がりました。



その盛り上がりのまま初対面の人たちも含む8名で二次会に突入です。

地元の人がいなかったのでお店探しに手間取りましたが、

ふらふら探し回って素敵なお店を見つけました。



「BRITISH PUB DARWIN」 です。

ドアの向こうに見えていますが、店内ではジャスの生演奏が行われていました。



でも私たちは店内には入らないで、

(というか店内は狭くて8名も入れる余地はありませんでした)

店の外に置かれたテーブルで宴会となりました。



外で飲むにはちょうどいい気候で、連夜のオープンエア飲みを楽しみました。

こういう店ではやはり黒ビールが最高ですね。

ここでどれくらい飲んでいたでしょうか、みんなベロベロに酔いまくって、

これ以上飲んでたら翌日の学会に差し支えると誰かの良心が声を上げてやっと解散となりました。

しかし、私の良心はとっくに崩壊していたらしく、

もう12時を回っていたというのに前日のあのお店に再訪してしまいました。

だって店の前を通りかかったら美味しそうに焼いてるんだもん。



前日はジンギスカンでお腹いっぱいでオリーブしか食べなかったから、

どうしても肉バルのお肉を食べてみたかったのでした。

とはいえ、BRITISH PUB でフィッシュ&チップスとか食べてましたから、

Tボーンステーキとかにはせず、控えめに串焼きで我慢しておきました。



赤ワインと最高のマリアージュです

けっきょくここにどれくらいいたんでしょうか?

ワインも串焼きもおかわりしてしまったような記憶があります。

そして、朝気づいたんですが、スマホのなかにこんな写真が残っていました。



ん?

これは何?

肉バルのあとの時間が刻印されてこんな写真が1枚だけ記録されているのですが、何なんでしょう?

テーブルの感じとメニューからして肉バルとは別の店のようですが、

さらに私はどこかに行ったんですか?

ちょっとコワイな。

誰か教えてください。

そして今日。

最後は完全に記憶を失って、どうやってあのホテルに戻ったのかまったくわからないのですが、

朝はちゃんとあのカプセルのなかで目覚めました。

目覚まし時計とかも何もかけていませんでしたが、

お風呂に入ってから出かけるのにちょうどいいくらいの時間に起きられたので、

我ながら自分の老人力に脱帽です。

さすがにお酒は脱けていなかったし、睡眠不足もハンパない感じでしたが、

とにかく予定通りの時間に北教大に着くことができました。

最終日のランチはスープカレーにしてみました。

私が北海道に来ていることを知って、札幌に詳しい昔の教え子さんが、

いろいろオススメの店を教えてくれていたのですが、中でもイチオシというお店をチョイスしました。

「奥芝商店」 さんです。



カレー屋さんらしくない名前ですが有名店らしく、大行列でした。



もうこうなったら乗りかかった船ですので、

じっくり並んで本場のスープカレーをいただくことにしました。

たくさんの魅力的なメニューの中からこれをセレクト。



お店オススメの宗谷黒牛100%鉄板焼きペッパーおくしバーグカリ〜。

スープは海老出汁と鶏出汁から選べ、私のふだんの好みとしては鶏出汁ですが、

こちらの売りは海老スープだそうなので素直にそちらをチョイスしました。

辛さは8。

ほどよい辛さでした。

そして今。

新千歳空港でフライト待ちです。

新千歳空港はむちゃくちゃ大きくていろんな施設があって驚きましたが、

それはまた別に報告するとして、たくさんのお店のなかから、

「北海道料理」 という謳い文句に惹かれて 「海老善」 というお店に入りました。

海老がイチオシのようでしたが、私の選んだのはこれ。



北海道の旅を締め括る料理はうに・いくら合乗丼というものにしてみました。

ふーっ、北海道満喫したあ

もう食べられません。

朝体重測ったら67.1kgでした。

これだけ飽食しまくったのだから当然の報いです。

福島に帰ったらまた糖質制限しないといけないな

北海道、札幌、すすきの、ありがとう

I Shall Be Back

初体験すすきのナイト

2016-08-25 12:31:08 | 飲んで幸せ・食べて幸せ
カプセルホテルでひとっ風呂浴びたあと、満を持してすすきのの街に繰り出しました。

街中を歩いて気づくのはこういう店名です。



6.4店?

パソコンソフトのバージョン表記じゃないんですから、小数点以下があるっておかしくないですか?

それともハリポタファンで、キングズ・クロス駅9と4分の3番線的な?

もちろん違います。

札幌市は京都のように住所表記が秩序立てられていて、

どこもかしこも南6条西4丁目みたいな住所ばかりなので、6.4で通じるのでしょう。

ちなみにこの 「だるま」 というジンギスカン屋さんは口コミ評価も高い有名店らしく、

街のあちこちにいろいろなバージョンのお店がありましたが、

どこも物凄い行列ができていました。

せっかく目に付いたのでやはり北海道ナイトの初陣はジンギスカンにしてみることにしましたが、

さすがにひとりで延々と行列に並んでいる気にもなれません。

街を歩いていると他にもジンギスカン屋さんはいくらでもあったので、

特に 「食べログ」 で調べてみることもなく、比較的行列の短めなこちらのお店に並んでみました。



元気のいいおばちゃんばかりでやっている気持ちのいい店です。



ヒレ肉と肩ロースを一人前ずつ。

野菜はおかわり自由です。

写すのを忘れましたが、羊肉のウィンナーもいただきました。

誰にはばかることないひとりジンギスカンですので、

タレにたっぷりニンニクと唐辛子を入れて美味しく頂戴いたしました。

食べてる姿はこんな感じです。



サッポロクラシックの生ビールもサイコーでした。

さて、夕食も食べ終わって次にどうするかですが、

すすきのの街はその名にしおう歓楽街です。

ガールズバーの店頭ではバニーちゃんがニッコリ笑って客引きしていますし、

キャバクラとかもゴマンとあって、ちょうど出勤時間絡まりだったのか、

ミニスカ、ハイヒールのオネエちゃんが大勢街を闊歩していました。

もちろん、モロそのまんまのソープランドとかも人目をはばからず林立しています。

さすがにニンニクたっぷりの夕食をすませたばかりだったので、

その手のお店に繰り出すわけにもいかず、ひとり静かに飲めるようなバー的なお店を探していたら、

大きな交差点の角でこんなお店を見つけました。



「SAPPORO BROCHETTE」 というお店です。

人が行き交う外に面したカウンターで飲食できるフレンチ串焼き肉バルだそうです。

さすがに恥ずかしかったので中の席に通してもらって飲み始めました。



しかし、せっかくこんなトンがったお店を見つけたのに、

おとなしく内飲みなんかしていてはブロガーの名がすたります。

勇気を出して外のカウンターに移動させてもらいました。

店長さんに中から記念撮影していただきました。



やはり中で飲んでるのとはまったく世界が違います。

ビアガーデンとかバーベキューで外飲みするのともまったく異なります。

フツー交差点では飲まないでしょう。

ちなみに外カウンターから店内の様子を撮った図がこちら。



満面の笑みを浮かべていらっしゃるのが店長さん。

店長さんにいろいろうかがってみたところ、

店名のSAPPOROはサッポロビールとは関係なく、

本店は大阪にあって、店長さんは大阪の方だそうです。

この店は8月にオープンしたばかりだそうです。

いろいろ話しながらも店長さんは道行く人に声をかけて来店を促していました。

地元の方々も薬屋さんの跡地にこんな斬新なお店ができたとあって、

物珍しそうに覗き込んでいかれてました。

歩行者目線で見たまさおさまはこんな感じ。



インパクトのある絵柄です。

そして自分、なんて幸せそうな笑顔だろう。

品行方正に楽しんだ初体験すすきのナイトでした

北海道クチコミツアー

2016-08-24 19:29:29 | 飲んで幸せ・食べて幸せ
本日は仕事がらみの学会出張で北海道入りしました。

「仕事がらみの」 というのは、研究が私の仕事の本道だという意味ではなく、

大学の委員会のお仕事の一環として、「東北・北海道地区大学等高等・共通教育研究会」

という長ったらしい名前の学会に派遣されちゃったのです。

前後の日程も仕事で埋まっちゃってるから、ちょっと長居してバカンスを楽しむわけにもいかないし、

あきらめて一所懸命、共通教育に関する先端的な取り組みの発表を聞いてきたいと思います。

さて、台風9号の騒ぎも収まって仙台からのフライトは予定より10分も早く着くほどの快調で、

北海道は晴れ渡ったいい天気でした。

新千歳空港から札幌駅に着き、とりあえずちょっと遅めの昼食を摂ることにいたしました。

軽くお寿司でもつまみたいなあと 「食べログ」 で調べてみたところ、

こんなお店が見つかりました。



「根室花まる JRタワーステラプレイス店」

駅ビルのなかにある回転寿司です。

回転寿司であるにもかかわらず、この近辺のお寿司屋さんのランキングで2位、

口コミ3.59という高得点のお店です。

行ってみたら3時半という中途半端な時間にもかかわらず店の前には行列ができていました。

これは期待が高まります。

受付機械のインフォメーションによると15~20分待ちということでしたが、

お客さんの回転は速いようでそんなに待たされることなく入店できました。

さっそく真イカやら根室のサンマ等々を注文してガツガツいただきました。

お味はというと…、うーん、どうなんでしょう。

食べる前からちょっとハードルが上がりすぎたというか、勝手に上げすぎてたようで、

そんなに驚くほど美味しいという感じではありませんでした。

福島駅西口の 「うまか亭」 のほうが断然ウマイと思います。

ちなみにいちおう調べてみたところ、「うまか亭」 の口コミポイントは3.53でした。

なぜ負けているっと不思議に思ったんですが、お会計してみてわかりました。

「根室花まる」 さんはけっこう安いんです。

一番安いお皿が138円で、しかもこの価格帯のメニューが一番豊富で、

マヨコーンみたいななんちゃって寿司ばかりでなく、

ちゃんとした魚の載った寿司がこの金額で食べられます。

その次と次の次のお皿も200円台で、贅沢言わなければこの3種類のお皿で1食すませられます。

中でも一番美味しかったのはこれです。



本鮪のねぎとろにぎり。

これも200円台 (後半) のお皿でした。

中途半端な時間だったので本気で食べまくったわけではありませんでしたが、

たぶんどんなふうに食べても 「うまか亭」 よりは安く上がるでしょう。

そのへんが0.06の差に現れているのかなと思いました。

さて、昼飯も食べ終えたところでチェックインです。

今回は2連泊なんですが、仕事がらみということで宿の手配が後手後手に回り、

ギリギリになって予約を取ろうとしたときには、

テキトーなビジネスホテルが軒並みソールドアウトになっていました。

じゃらんで探したときにはバカ高いハイクラスホテルか、

旅館ですらない雑魚寝のゲストハウスみたいなのしか残っていませんでした。

どちらもイヤだなあと思っていてふと目に付いたのがこちらです。



「すすきの天然温泉スパ・サフロ」 です。

天然温泉付きですか

なんでこんな所が空いていたんでしょう

そのわけはこれです。



そうです。

ここはカプセルホテルだったのです。

部屋はこんな感じですね。



中から写すとこうです。



まさにカプセルホテルです。

こういうテレビもカプセルホテルには付きものですね。

でもこのテレビは使用不可だそうです。

地デジ対応するのをあきらめたみたいです。

まあいいでしょう。

こんな所でテレビを見たくありませんし、

それよりも近隣の人が大音量でテレビつけっぱなしで寝てたりして迷惑なことのほうが多いですから。

それにしても2連泊だというのになんでまさおさまはカプセルホテルなんて選んじゃったんでしょうか?

実はこちら、カプセルホテルだというのに 「じゃらん」 の口コミで総合評価4.2だったのです。

高評価のほとんどを担っているのは天然温泉の部分のようです。

実際、チェックインしてすぐ入浴させていただきましたが、とてもいい大浴場でした。



薬湯なんかもあります。



今日は高麗人参その他入り。

そしてなんといっても屋上露天風呂。



やはり露天風呂があると長湯できてサイコーです。

お風呂は係の人がこまめにチェックしていてとても清潔でした。

部屋に (カプセルのことです) Wi―Fiのサービスはありませんでしたが、

WiMAXの電波がばっちり入っているので問題ありません。

この記事もカプセルの中でヒザの上にパソコンを置いて書いています。

この狭苦しい感じ、キライじゃありません。

竹野内豊の気持ちがよくわかります。

というわけでここが今日から二晩の宿となります。

さーて、すすきのの街に繰り出すかなあ

『図書館戦争』 における正義の味方

2016-08-23 17:10:02 | 哲学・倫理学ファック
先日の第38回てつがくカフェ@ふくしまでは 「図書館とは何か?」 をテーマに話し合いました。
36名もの参加者が集い、定例のてつカフェとしては最大規模だったのではないでしょうか。
こう言ってはなんですが、図書館をテーマにしてこれほどの人が集まるとは思っていませんでした。
こんなにたくさんお集まりいただきましたので、
ファシリテーターが自分の意見を述べるチャンスはほとんどありませんでした。
この日のためにと思って宣言通り『図書館戦争』 を復習していったのですが…。



『図書館戦争』 という荒唐無稽な設定をざっと説明すると、
公序良俗を乱すような表現を規制するためのメディア良化法が国民の無関心の隙をついて成立し、
それに基づいてメディア良化委員会が結成され、強引な検閲が実施されている日本が舞台です。
これに対抗するために、図書館は図書館の自由法を制定し、図書隊を組織して、
武力でもって良化特務機関による検閲に抗い続けている、という構図になっています。
図書隊と良化特務機関は、図書館の敷地内にかぎりという限定付きですが、
ピストルやライフル、マシンガン等を用いた本の攻防戦を繰り広げており、
警察もこの両組織の武力抗争に対して手が出せない、ということになっています。
とんでもない世界でしょ。
だけどこれまったく突飛な絵空事でもなんでもなくて、
今読むと、日本はいつこんな状態になってもおかしくないよなあと思えてくるほど、
リアリティをもって描かれているのです。
以前読んだときは自衛隊のメタファーなんだよなあと思って読んでいましたが、
今は本当にこれって近々未来小説なのかもしれないと思えてきてしまいます。

さて、この小説、いろんな意味で味わうことができるのですが、
今日は以前に論じた、「正義の味方」 という観点から見てみたいと思います。
主人公の笠原郁は正義感に燃えて図書隊に入隊した熱血バカです。
彼女の使う 「正義の味方」 概念はひじょうに単純でスッキリしています。
しかしながら、図書隊の隊長の玄田や、郁と同期の柴崎麻子は、
「正義」 概念がそんなに単純ではないことをわきまえています。
特に、最初に説明したようなひじょうに歪んだ背景のなかで、
良化特務機関も図書隊も生まれてきていますから、両者における 「正義」 も一筋縄ではいきません。
そうしたことが描かれているシーンを引用してみましょう。
まずは、まだ高校生の頃の笠原郁が、たまたまある書店で良化特務機関の検閲に出くわし、
図書隊の隊員に救われたときのシーン。


「これより良化第3075号の書面にて通告した通り、メディア良化委員会・小野寺滋委員長の代理として、良化法第三条に定める検閲行為を執行するものである! これより一切の書物を店内から移動させることを禁ずる!」
 直に見るのは初めての――良化特務機関だった。
 どうしよう、よりにもよって今日なんて! 郁はとっさに持っていた本を制服のブレザーの下に隠した。検閲図書を買うこと自体は罪に問われない、何とか買ってしまいさえすれば――まだレジは通していないけれどももちろん後でお金は払うつもりだし、きっと本を隠した理由は分かってもらえる。
 だってあたしこの本読みたい。このお話に十年かけてどんな決着がついたか知りたい。
 良化委員会の隊員たちは店内を駆け回り、持ち込んだコンテナに 「問題図書」 を次から次へ投げ込んでいく。その手つきには本に対する敬意は微塵も感じられず、コンテナの中で本たちは表紙が折れたり曲がったり破れたり。
 ひどい、あんなに手荒に。
 いたたまれなくて郁はコンテナから目を逸らした。ごめんね、あんたたちを隠してあげられなくて。ごめんね、あたしはこの本しか助けられない。
 検閲の様子を見つめる店員たちの顔も一様に痛ましい。その痛ましい顔は狩られる本を悼む顔だ。没収された本の損失は出版社と取次にかかるので、書店は販売機会とその売上見込は失うものの、直接の金銭的損失はない。それでも本が狩られることが悲しいのだ。
 その悲しさを一顧だにせず、良化隊員たちは書棚を蹂躙していく。
「何を隠してる!」
 自分が詰問されたのだということは、腕を掴み上げられてから分かった。
「いやっ……!」
 抗ったがブレザーの前は強引にはだけられた。隠していた本が床に落ちる。
 怪訝な顔をして本を拾い上げる隊員。他の隊員が見て声をかけた。
「ああ、それも回収しとけ」
「いや、返してッ!」
 コンテナに本を放ろうとした隊員の腕に、郁はとっさにしがみついた。
「離せ! それとも万引きの現行犯で警察に行きたいか
 投げつけられた恫喝に一瞬ぎくりと心が冷える。違う。万引きなんかじゃ、
 とっさに周囲の目を気にして見回すと、近くにいた初老の店長が痛ましい顔のままで首を横に振った。逆らうな。そういっているのがわかった。
 分かってくれてる。そう思った瞬間、腹が括れた。
「いいわよ行くわよ! 店長さん警察呼んで! あたし万引きしたから! 盗った本と一緒に警察行くから!」
 盗った物がなければ万引きは立証できないはずだ。
 隊員が忌々しそうに舌打ちした。
「うるさい、離せ!」
 思い切り突き飛ばされて、――派手に尻餅をつく直前で支えが入った。振り向くとスーツ姿の青年が郁を片手で支えていた。
 そのまま床にへたり込んだ郁が見上げている前で青年は隊員に歩み寄り、有無を言わさず本を取り上げた。
「何をするキサマ!」
 いきり立った隊員の前で、青年は内懐から出した手帳のようなものを掲げた。
「こちらは関東図書隊だ! それらの書籍は図書館法第三十条に基づく資料収集権と三等図書正の執行権限を以て、図書館法執行令に定めるところの見計らい図書とすることを宣言する!」
 高らかに宣言するその人の背中を見上げ、胸に湧き上がった言葉は一つだけだった。
 ―――正義の味方だ。
 どういう力関係になっているかは分からないが、とにかく状況は引っくり返ったらしい。
 良化隊員たちは一様に歯噛みして、しかし本はすべて店内に置いたまま撤収した。
    (有川浩 『図書館戦争』 角川文庫、35ページ以下)


このシチュエーションで彼女が彼のことを 「正義の味方」 と受け止めたのは当然のことでしょう。
続いては、郁が図書隊に入隊して間もない頃、
良化特務機関が町の書店に検閲をかけようとしているのに出くわしてしまったときのシーン。


「本日の襲撃確率が低いというのは何故ですか」
「ん? ああ」
 無線をベルトに戻しながら玄田が答える。「停車位置が図書館に近すぎるだろ」 確かに哨戒は開始したばかりで図書館はまだそこに見え、図書基地に至っては真横に敷地が続いている。
「奴らの手口は騙し討ちだ。不意を打たねば意味がない以上、図書館の哨戒は当然想定済みで警戒してる。それをこんな近くに無造作に駐車してあるってことは、今日の目的は図書館じゃないってことだ」
 なるほど、道理である。
「じゃあアレの目的は……」
「市政センターの近くにでかい書店ができたろう。多分そこだな。最近売り上げを伸ばしてるらしいから目をつけられたんだろう」
「えっ、なら早く行かないと!」
「どこへだ」
 玄田が怪訝な顔をする。郁も怪訝な顔を返した。
「どこって、その書店ですよ」
「何を言っとる、民間書店は非武装緩衝地帯だ。かち合ったならともかくわざわざ乗り込んで検閲を妨害することはできん」
「そんな!」
 検閲がかかると分かっているのに――何もしないなんて。
「見過ごすんですか」
 知らず詰る口調になった郁に、玄田も厳しい顔になった。
「履き違えるな、笠原。俺たちは正義の味方じゃない」
 言葉がガツンと脳に入った。
「図書隊の権限は図書館を守るためのものだ。適用範囲を考えなしに拡大していたら、三十年かけて成立した暗黙の交戦規定が崩壊しかねん。抗争範囲を市街にまで拡大する気か」
 玄田の言うのは確かに道理だ。だがそれを飲み込めない自分がいる。
 俺たちは正義の味方じゃない。図書隊員は正義の味方じゃない。――じゃあ、あの人は。
 顔も覚えていない名前も知らない、五年前にたった一度関わっただけの図書正。汚名を着てまで君が守った、そう言って郁に本を取り戻してくれた。
 あの人が正義の味方じゃなかったとでもいうの。いつかあの人に会ったとき、狩られる本を見過ごしましたなんて、
 そんなこと言えるわけないじゃないよ!
    (有川浩 『図書館戦争』 角川文庫、62ページ以下)


法と正義の関係について考えさせられるシーンでした。
次は、ひじょうに頭の切れる同期で寮も同室の柴崎麻子と2人の上司の経歴について語るシーン。


 でもあんまり焦らないことね、と柴崎が付け加える。
「堂上教官と小牧教官には後の世代の人間がなかなか追いつけるもんじゃないから」
「何それ」
「あの二人、図書大学校の最後の代の卒業生なのよ」
 もっと 「何それ」 だ。
「図書隊が発足した十五年前、戦闘を前提にした組織化を憂えて辞めた司書が大勢出て、社会問題になったのよ。そのとき、優秀な隊員を早期育成するために図書隊が運営を開始した教育機関が図書大学校。在学中からOJTで技能ガシガシ叩き込んで、後期の二年間なんか準隊員の扱いで実務にも携わってたって言うわ。卒業と同時に成績によって士長か三正に任命されるシステムで、あの二人は三正から始まったはずよ。」
「うわ何それあたしが行きたかった! 何で今ないのよ!?」
「目標の人員数が確保できたから終了したっていう建前だけどね。噂は色々とあるわよ、メディア良化委員会の横槍で潰されたとか、最初から十年で閉校することを条件に大学校としての開校を認めさせる政治的な取引があったとか」
 表情が硬くなったのは噂の二番目だ。
「図書隊が裏取引なんてするわけないって思う?」
 柴崎はむしろ郁を気遣う表情だ。その気の毒そうな表情で却って何も言えなくなった。
「日野の悪夢からたった五年で図書隊を整備したのよ。綺麗事だけじゃ無理だったでしょうね。あんた少し慣れたほうがいいわよ」
 図書隊は正義の味方じゃないんだから、と柴崎もそれを言うのだろうか。入隊してから郁がもう何度も他の人から聞いたことを。
 だが、柴崎の台詞はもっと辛辣だった。
「お膳立てされたキレイな舞台で戦えるのはお話の中の正義の味方だけよ。現実じゃだれも露払いなんかしてくれないんだから。泥被る覚悟がないなら正義の味方なんか辞めちゃえば?」
 鋭利な刃物のような言葉で――斬られた。甘ったれた自分を。
 とっさに俯くと、コタツの上掛けの上に水が二粒転がり落ちた。三つ、四つ、五つと続く。
「ごめ……」
 ごめんなさいって、誰に。柴崎に言うのはおかしい。そう思って途中で声を飲んだ。代わりにそうだねと言おうとしたら、柴崎が黙らせるように横から抱きついた。
 柔らかくていい匂いがした。
「うそよ、ごめん。あんたはそうだねなんて言わなくていいわ、こんなこと。ちょっと意地悪言ってみたかっただけよ」
   (有川浩 『図書館内乱』 角川文庫、69ページ以下)


図書大学校なんていうものがあったという設定です。
しかもそれが裏取引で設立され、そのため最初から10年という時限付きの組織だった、
という込み入った設定に基づく昔話でした。
単純な熱血バカと大人の柴崎との対比が楽しいです。
最後は最終巻から。
図書館側の人間でありながら図書隊の武闘路線とは一線を画し、
メディア良化法や図書館の自由法そのものを廃止して、
検閲も抗争も一気になくしてしまおうと画策する政治家的思考の持ち主である手塚慧と、
柴崎とが今後の共闘の可能性について探りを入れ合う重要なシーン。


「そんなわけで、組織論になるとお互いの立場もあってこのとおり堂々巡りですから、今日は本質論でお話とかしてみません?」
 柴崎が一体どんなカードを切ってくる気か。無視して電話を切り上げられなかったのは慧も彼女に乗せられていると認めざるを得ない。
 柴崎はまるで今日のランチは何にする? とでも相談しているような軽い口調で訊いてきた。
「検閲についてはどう思われます?」
「根絶されるべき行為だね」
 慧は迷わず答えた。
「この世に 『正しい』 検閲など存在しない。検閲には必ず為政者の恣意が反映される。たとえどんな悪書であろうと、それを実際に見て判断する権利を国民は持っている。もちろんそれで不利益を被る国民がいる場合は、その表現物の扱いに慎重になるべきだが、その救済の判断は司法に委ねられるべき問題だ」
「そこまでは同じ意見になれるんですよね、あたしたち。じゃあ、次。メディア良化委員会に正義はありますか? 今現在、正義のように振る舞っている彼らに」
「あるわけがないだろう?」
 慧の声は失笑に近くなった。正しい検閲が存在しない以上、検閲を義務に掲げる良化委員会がどんな言い繕いをしたところで彼らに正義などあるわけがない。
「だからこそ、良化法は国民の目を盗むように通過した。充分な議論を尽くせば、国民にその議論を開示すれば、本来成立するはずのない法律だった。彼らは国民の目を盗んで正義らしい立ち位置をかすめ取ったに過ぎないよ」
「賛成です。でもあたし、もう一つ思ってることがあるんですよね」
 柴崎は気を持たせるように間を開けた。
「メディア良化委員会がまるで正義のような顔をしていられるのは、彼らの存在が政府の利権でもあるからです。政府だけじゃない、検閲にぶら下がって利権をむさぼる連中が山ほどいるから、彼らは正義のような顔をしていられます。そして、その利権は彼ら自身も享受している。だから彼らは自分たちが否定されることを許さず、図書隊を許さない。違いますか?」
「……それを明言する君の勇気に敬意を表するよ」
 舌を巻いたことは本当だ。なかなか言えることではない。
「彼らは政府や検閲にぶら下がった利権者のために正義の 『ような』 立ち位置を与えられて、その立場を守ることを義務にしている。国家の隠然たる代弁機関として、またあるときは弱者の救済機関のような役割を与えられ、だから彼らはあれほど自信を持って正義を名乗れるんだ。――しかし」
 慧も巻き返しに入った。小娘にしてやられたままというわけにはいかない。
「だからといってメディア良化委員会と敵対する図書隊が正義になれる訳ではないよ。それは分かっているかい?」
「もちろんです。だって図書隊は、検閲と戦うためと称して武器を持ちましたから」
 柴崎麻子は慧が正に衝こうとしていたことを自ら言い放った。
「自分が主導したわけでないにしろ、検閲と戦うために人を傷つけ殺害する手段を選択した図書隊は、その選択をした時点で決して正義の味方になれません。けれどもう武器を捨てることもできない。武器を捨てたら自分たちが殲滅されるから」
「頭のいい子だ、君は。俺が直接話をした人の中で一番頭がいい」
 それは慧にとって最大級の賞賛だったが、柴崎は軽く 「どうも」 と受け答えただけだった。その明晰さを賞賛されることに慣れているのだろう。
「どっちも正義じゃないのに正義の味方に見えるボールを取り合いしている――そんな下らない光景に見えるでしょうね、カミサマには。良化委員会も図書隊も、最初から 『間違っている』 組織にしかなれなかった。それはメディア良化法が通過したときから決まっていたことです。ゲーム盤がもともと歪んでいたんだから、正しい駒なんか存在できるわけがない」
    (有川浩 『図書館革命』 角川文庫、76ページ以下)


ねっ、深いでしょ。
ハチャメチャな設定だけど、その設定のなかでとことん真面目に考えているでしょ。
そして、こういう図書館が戦争をしなきゃならないという設定も、
検閲は正しいのか、それに対する武力による対抗は正しいのかといった正義をめぐる重たい問いも、
この小説にとってはたんなるオマケにすぎません。
あくまでもこの小説の核は 「月9連ドラ風で一発GO」 という甘々な恋愛ドラマなのです。
もうわけわかんないですよね。
そんな純愛小説であるにもかかわらず、
正義とか正義の味方という言葉についてはとことん真面目に考えられています。
「ウルトラマン」 や映画 「フィッシュストーリー」 の脚本家の方々には、
今一度、言葉の意味についてきちんと問い直してもらいたいもんだと思います。
そして、図書館が戦争なんかしなきゃいけなくなるような世の中にならないことを、心底祈っています。

写真の向きが変わっちゃう問題再び

2016-08-19 17:25:32 | お仕事のオキテ
昨日、有田で深川製磁を買ってきた話をしたわけですが、
有田に行ってきたのは7月の頭だったというのにご報告がお盆明けの昨日になってしまいました。
こんなに遅れてしまったのにはワケがありました。
昨日の記事のなかでこんな写真を使っていました。





買ってきた長角皿がうちの食器棚にちょうどギリギリ収まってくれたという画像です。
昨日の話のメイン (何が運命的な出会いだったのか?) はこの部分でしたから、
これらの画像はどうしても外せなかったわけです。
で、その写真は先日まで使っていた iPhone4S で撮ったわけですが、
4年半前に買ったときに 「16GBと64GBとどちらにしますか?」 と聞かれて、
ケータイ (当時のイメージはあくまでもケータイ) に64GBものメモリは必要ないだろうと思って、
何の躊躇もなく16GBモデルを選択していたわけです。
その選択が間違っていたということは1年も経たないうちに判明しました。

スマホってまるでパソコンみたいにアプリケーションソフトをインストールしなきゃいけなくて、
しかもそのアプリがパソコンとは違って、ひとつひとつの機能のためにいちいち特化されていて、
パソコンだったら Yahoo! も gooブログ も Facebook もすべて Explorer ひとつで閲覧できるのに、
iPhone の場合、それぞれ専用のアプリをインストールしなくてはいけません。
それどころか同じ Yahoo! でも、ニュースを読むためのアプリ、電車の時間を調べるためのアプリ、
目的地までのルートを調べるためのアプリが全部別で、
用途に応じてすべてインストールしなきゃいけないわけです。
これは記憶容量がいくらあったってたまったもんじゃないなと直感しました。
さらにはスマホの場合、写真も動画も撮りまくるし (しかもそれが高画質だし)、
音楽も入れておけるとあって、16GBの容量はあっという間にいっぱいになってしまいました。
よくダンスの試合を見に行ったりしたときに学生たちの踊りを動画で撮りまくってしまい、
撮っている最中に 「容量オーバーのためこれ以上保存できません」 と警告されることがありました。
そうなってしまったら手遅れですので、
その後は、そうならないうちにこまめに写真や動画のファイルはPCに移し、
iPhone のなかのデータは消去しておくという習慣がいつの間にか身に付きました。
そうすることによって一難は去ってくれたわけですが、また新たな一難がやってきました。

iPhone の画像データをPCに移すと、iPhone 内ではフツーに見られていたものが、
PC上では90°回転してしまって縦のものが横になったり、横のものが縦になったり、
ひどいときには180°回転して上下逆さまになったりという現象が起こるようになりました。
特に私はスマホで撮った写真をブログで使ったりするのですが、
そういうときに写真の向きが変わってしまうということがよく起こりました。
その場合はPC内で画像の向きを修正して上書き保存してからブログに転送すればよかったので、
まあ一手間はかかってしまいますが、何とか対処できないわけではありませんでした。
一番困ったのは動画が逆さまになってしまったことでした。
調べてみてもよくわからず、Facebook 上で皆さんに助けを求めてみたらいいアドバイスをいただいて、
何とか対処することができたので、そのときの話をブログにアップしたりもしました。
その後はスマホで撮った写真をブログにアップするときは、わざわざPCを通さないで、
iPhone の gooブログアプリを使って直接アップするようにすれば、
一番簡単で確実だということがわかり、この問題には決着が付いていたのです。

ところが、昨日の記事を書いている最中に問題が再発してしまったのです。
iPhone を買い換えたの自体はそんなに前の話ではないんですが、
それよりだいぶ前から通信速度の劣化に業を煮やしており、
もうSEに乗り換えることは決心していました。
ショップに行ったらその場で4Sは下取りに出し、SEを即買いする気満々だったのです。
そのためにしばらく前からデータ移行の準備を着々と始めていました。
メールのやりとり等のデータは Apple Cloud にバックアップを取り、
LINE も最近バックアップが可能になったのでそちらはそちらでバックアップし、
連絡先の情報は当日ショップで移行してもらえるということを確認し、
あとは写真や動画などのデータをPCに移す、なんていうことをずっとしていたわけです。
ですので有田での買い物が届いて写真を撮ったときも、すぐに画像ファイルはPCに移して、
iPhone からは削除してしまったりしていたわけです。
今思えば、あのとき削除する前にすぐにブログにアップしておけばよかったわけですが、
けっきょくそうはしないで、後日PCのほうから写真をアップしてみたわけです。
もちろんPCのなかでは写真は先ほどのようにきちんと立った状態で保存されていました。
ところが gooブログのほうにアップした写真はこうだったのです。





この写真見てるとなんだかお皿が落っこってくるんじゃないかと心配になってしまいます。
久々のこの状態にビックリしてしまいました。
で、今までのようにPCのほうで写真の向きを修正しようとするのですが、
先ほども言ったようにPCのなかではちゃんと写真は立っています。
その状態でブログに送っているのでなんで横になっちゃうのか意味がわからないんです。
思いつくかぎりいろいろやってみましたが写真は立ってくれませんでした。
サイズを変えたり、送信するパソコンを変えたりしてみてもブログに届くと写真は横です。
iPhone に戻して iPhone から直接アップロードしようとしましたが、
iPhone からはPCに写真を送れるのに、PCから iPhone に写真を送れません。
例の充電に使うUSBコードで繋いでみても PC → iPhone のデータ移動を認めてもらえません。
ならばとメール送信してみますが、データが大きすぎるとかって言われて送ってもらえません。
それで行き詰まってほったらかしているうちに、けっきょく記事を書きかけだったということも忘れて、
昨日に至ってしまったというわけだったのです。

昨日はたまたま偶然、何かネットサーフィンしているなかで、
写真の向きが変わってしまう問題を論じているサイトを発見してしまったのでした。
こちら↓です。

「ブログに写真を投稿したら、向きが変わる時の対処法」

私は iPhone と Windows PC との互換性の問題だとばかり認識していたので、
そういうキーワードでネット検索していたのですが、
この記事ではそうではなく、ブログと写真データとの関係性の問題として説明されていました。
デジタル写真のデータには画像そのもの以外にもさまざまな情報が書き込まれていて、
そのうちのひとつに写真の向きに関する情報 (画像の回転情報) もあって、
それが残っていると場合によって (特にブログサービスなどでは)、
必要もないのに御丁寧に写真の向きを補正してくれちゃうことがあって、
それで写真の転倒現象が発生してしまうのだというようなお話でした。
この手の話、私はとても苦手なので書いてあることの半分も理解できませんでしたが、
記事の一番最後に 「小技 (Tips)」 が書いてあって、それはとてもわかりやすいものでした。

「Facebook に投稿すると、画像の余分な情報を削除してくれます。
 Facebookに、一度画像をアップロードしてから、
 それをダウンロードして、ブログに使う・・
 というステップをとると、簡単に画像の回転問題から抜け出すことができそうです・・。」

ひじょうにわかりやすい説明です。
実際にやってみました。
Facebook の個別の記事にリンクを張ったことがなくてやり方がわからないので、
とりあえずその記事の画像だけ張っておきます。



突然この投稿を見せられた私の Facebook 友達の皆さんは何のことかと疑問に思われたことでしょう。
しかし私としては、gooブログであれだけ苦労させられたのに、
Facebook に送ってみたらちゃんと縦に立ってアップされていたのでホント感動ものでした。
まさに 「クララが立った」 状態です。
で、この Facebook 記事から自分がアップした写真を再度ダウンロードしてきて保存し、
それを改めてgooブログに送ってみたら、みごとに問題が解消されたのです。
昨日の記事というのはこういう長い苦悩の果てにやっと完成した作品だったわけです。
また長々と増殖ネタを書いてしまいました。
ああ、やっと気がすんだ。
昨日の記事をアップしただけでは私のモヤモヤは解消していませんでした。
昨日のあのどうってことない写真をごくフツーに縦に見られるってことがどれだけ有り難いことか、
それを皆さんと共有するまでは私の気は晴れませんでした。
こんな裏話、皆さんにとってはどうでもいいことかもしれませんが、
私の心の平安のために長々とお付き合いくださりありがとうございました

有田で運命の出会い

2016-08-18 15:43:32 | 飲んで幸せ・食べて幸せ
先月のはじめ父の23回忌で佐賀県の嬉野まで法事に行ってきました。

嬉野に帰るたびに有田に寄ってきているという話は何度か書いたことがあります (09年10年)。

数ある有田焼のなかでもうちのお気に入りは深川製磁です。

今年は17回忌 (2010年) 以来の久しぶりの有田訪問でしたので、

アウトレットに行って何か買ってやろうと楽しみにしていました。

当初思い描いていたのは楕円形の大きめなお皿でした。

うちは丸皿と角皿ばかりで奇抜な形のお皿がないため、

パーティ用にひとつ、ちょっと変わった盛り皿があってもいいかなと思っていたのです。

しかし残念ながら今回はその手のお皿との出会いはありませんでした。

たしかに深川製磁ではそもそもあまりそういう形のお皿をみかけたことはありませんし、

たとえあったとしても、それがアウトレットに出品されているとは限りません。

出会えなかったのは残念でしたが、まあそういうもんだとも思っていたのでそれほど落胆はしません。

代わりにとてもいい出会いがありました。

こういう長角皿です。



これは今まで見たことのないデザインです。

本店のほうでも目立つ場所に陳列されていましたから、新しいシリーズなのかもしれません。

本来でしたらサンマのような長めの焼き魚とかを載せたりするんでしょうか。

私としてはこれを見た瞬間に、パーティ時の各自の取り皿として使えるんじゃないかとひらめきました。

サラダやらつまみやらいくつか料理を用意すると、その品数分みんなに小皿が必要になりますが、

そんなことをしているとテーブルの上があっという間にお皿で埋め尽くされてしまいます。

そうやって何種類も小皿を配る代わりに、

これを1人に1枚あてがえばそれで全部すませてもえるのではないかと考えたのです。

たまに丸い中皿 (直径20cmくらい) をそんなふうに使ってもらったことがありましたが、

丸皿だといろんなメニューがだんだん一体化してきてしまうんです。

でもこの形の長角皿だと上手くみんなに使ってもらえるんではなかろうかと思いました。

他にもいろいろと用途はありそうですし…。

というわけでこれを3枚ずつ、計6枚買ってきました。

(うちのリビングのテーブルは6人がけなので…。)

同じデザインのものに統一して6枚ということも考えられましたが、

ちょうどアウトレットに4枚と5枚しか残ってなくて、むしろ混ぜたほうがいいだろうと判断しました。

アウトレットということで、展示品のなかから慎重に3枚ずつ選び抜きましたが、

素人が見たのではどこが正規品と違うのかマイナスポイントを見つけ出すことはできませんでした。

さすがにお皿を抱えて法要に出席するわけにもいきませんので、

買った品物は後日郵送してもらいましたが、福島に帰ってきてからモノが届くまで、

どこに収納したらいいのか途方に暮れていました。

ほとんど一目惚れのような形で買ってしまいましたので、そこまで気が回らなかったのです。

買うときにサイズを測りませんでしたが、キッチンの食器棚にギリギリ収まりきれないかもと、

現物が届くまではヒヤヒヤしていました。

届く前に考えた計画としては、先ほどの中丸皿が収まっていたスペースを活用しようと考えました。

ここです。



この上の段ですね。

ここに100均で買ってきた皿立てを設置します。



ここに中丸皿を立てて置くと、その左側にスペースが空くんですが、

そこにあれが収まってくれるんじゃないかと期待したわけです。

ただ、とても横長のお皿なので、この棚の奥行に入り切れるか気が気じゃありませんでした。

実際に届いてみて収めてみた図がこうです。



ああっ、やはり棚に収まっていませんね。

出っ張っちゃっています。

これではトビラが閉まらないでしょう。

ガックリしながら試しにトビラを閉めてみたら奇跡が起こりました。

こちらです。



おおーっ、閉まってます閉まってます。

ぴったりギリギリ閉まっています。

すりガラスの向こうに透けて見えるくらいギリギリまで来てますがちゃんと収まってくれています。

お皿が左側の銀色の部分に当たっていたらトビラはきちんと閉まらなかったでしょう。

すりガラスの部分はほんの1cmくらいちょっとへっこんでいるのです。

内側から見るとこんな感じです。



おわかりいただけますでしょうか?

ちょうどこの凹んでいる分のおかげでこの空間を含めてお皿全体が収まり、

奇跡的にきちんとトビラを閉めることができたのです。

まったく長さを測っていかなかったのにこうですよ。

何か運命的なものを感じませんか?

我が家に来るために君は生まれてきてくれたんだね。

一昨日に続いてちょっと物神崇拝的というか擬人的になっちゃってます。)

というわけで我が家での使い初めには、大好きな福島の桃を載せてあげました。



うん。

有田を代表する白と瑠璃色の上で食材の色がよく映えています。

美味しそうに見えるじゃありませんか。

さあ、このお皿を使って何を食べましょうか。

とても楽しみです。



P.S.

もう一ヶ月以上前の話をなんで今ごろ書いているんだ、と思われたかもしれません。

実はこの記事、焼き物が届いてすぐに書いていたんですが、

ある問題が発生して今までお蔵入りしていました。

本日に至ってやっと問題が解決しましたので念願のお披露目です。

1ヶ月半もどんな問題に悩まされていたのかについてはまた今度ご報告したいと思います。

ON 異常犯罪捜査官 藤堂比奈子

2016-08-17 09:40:01 | お仕事のオキテ
先日ネットでこんな記事を見かけました。


「グロテスク過ぎる」 連続ドラマに視聴者から苦情 BPOが残虐シーンへの配慮求める 【産経新聞】



記事の中でも、もともとのBPOの勧告の中でも具体的番組名は公表されていなかったようですが、

明らかにこれは 『ON 異常犯罪捜査官 藤堂比奈子』 のことですね。



実は私、この番組もリアルタイムで見ちゃってるんですが、

そんなにグロテスクですかねぇ、この番組。

私はそんなふうには受け止めなかったんですが…。

『ストロベリーナイト』 とかに比べても特に突出してヤバイというふうには思わず、

たぶん原作に比べたらマイルドな表現に抑えてあるんだろうなあ、というふうに想像してました。

このドラマ (というか原作がそうなのかもしれませんが)、タイトルがいいです。

「ON」 というメインタイトルには二重の意味が重ね合わされています。

主人公の藤堂比奈子は毎朝 「スイッチオン」 と言って家を出て行きます。

なぜ彼女は毎朝そう言って出かけていくのか?

それがこのドラマを貫くひとつのテーマとなっており、「ON」 はそれを表しています。

そして彼女のもうひとつの口癖は 「興味深い」 なんですが、

彼女が何に一番興味を抱いているかというと、

殺人者がなぜ人殺しに手を染めてしまうのか、

その心のスイッチが入る瞬間のことを解き明かしたいと考えています。

それがもうひとつの 「ON」 なわけです。

二重の意味があるという点に関しては、副題の 「異常犯罪捜査官」 もダブルミーニングでした。

普通 「異常犯罪捜査官」 と言われたら、異常犯罪を捜査する捜査官のことだと思うでしょう。

それが普通の日本語の語感ですし、このドラマにおいてもそれはそれで間違ってはいません。

しかし、日本語の二字熟語をいくつか重ね合わせた語というのは、

実はいろんなふうに解釈可能です。

修飾語がどの言葉を修飾しているかというのは語順などによって一義的に決定できないからです。

例えば 「人間発達文化学類」 なんて、どういう修飾関係になっていてそもそもどういう意味かなんて、

そこに所属している教員だってよくわかっていませんし、

日本語ではないけれど、fundamental human right (基本的人権)だって、

fundamental (基本的)が何を修飾 (=限定) しているのか、意外とみんな知りません。

このドラマのサブタイトルの 「異常犯罪捜査官」 も、たぶんみんな誤解していたことでしょう。

このタイトルの表向きの意味は、誰もが想像するように、

「異常犯罪」 を捜査する捜査官という意味であり、それはそれでいいのですが、

このタイトルには別の意味も秘められています。

「異常な」 という形容詞は 「犯罪」 に係るとともに 「捜査官」 にも係っていて、

異常犯罪を捜査する 「異常な」 捜査官という意味にもなっているのです。

こうした設定って、海外ドラマであれば 『デクスター』 という金字塔がありましたが、

日本ドラマではあまりお目にかかることはありませんでした。

まあ言われてみれば 『ストロベリーナイト』 の姫川玲子だってある種 「異常な」 捜査官でしたが、

今回の藤堂比奈子は姫川玲子が足下にも及ばないほど 「異常」 です。

前述した 「スイッチオン」 とか 「興味深い」 という口癖は彼女の異常さに由来しています。

藤堂比奈子の異常さはたぶん何らかの先天的疾患によるもので常人離れしているのですが、

基本的に共感性に乏しく、知的好奇心でその部分を何とか補って生きているような私にとっては、

その異常さはまったくの他人事とは思えない、ある意味、親近感すら覚えるような性向であるのです。

というわけでこのドラマにもはまってしまっています。

主演の女優さんは名前も知らない、初めて見る女優さんでしたが、

今のところ藤堂比奈子の異常さを上手く演じているように思います。

自らの異常さに向き合いながら、いかにして異常な犯罪者と渡り合っていくのか、

今後の展開がひじょうに興味深いです。

というわけで捜査官が 「異常」 なんですから、

犯罪者のほうはもっと 「異常」 であってくれないとドラマとして成り立ちません。

ですから冒頭の記事で問題視されていたようなシーンというのはこのドラマには不可欠だろうな、

と私としては判断する次第です。


P.S.

たぶんそのうち見られなくなると思いますので、ここに冒頭の記事の内容を貼り付けておきます。

「グロテスク過ぎる」連続ドラマに視聴者から苦情 BPOが残虐シーンへの配慮求める

08月09日 18:34産経新聞

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会(汐見稔幸委員長)は9日、テレビ番組が残虐なシーンを放送する際、「視聴者に『見る』『見ない』を選択するための情報を(事前に)示すことが公共性の点から必要なのではないか」と、配慮をうながす委員長コメントを出した。

 委員会によると、7月15日までに、ある連続ドラマの初回放送について「ゴールデンタイムなのに死体の描写がグロテスク過ぎる」「異常犯罪が続く中、子供や青少年への影響が怖い」「事前に注意喚起のテロップを流すなり、時間帯を考えて放送して」といった意見が多数、寄せられた。委員会はドラマ名を公表していないが、劇中では、少女が口に物を詰められて殺害されているシーンなどが含まれていたという。

 委員会は番組そのものを問題視しないことに決めた一方で、残虐なシーンの放送には「配慮が必要」として、委員長コメントを発表。「猟奇的に殺された姿を突然、前触れもなく放送することは、一部の人に『嫌悪感』『過度の刺激』を与える可能性がある」などとして、番組冒頭での事前表示などの必要性を指摘した。

新しい恋人を紹介します

2016-08-15 23:57:04 | 性愛の倫理学
新しい恋人ができたので、【恋人バトン】 に答える形でご紹介させていただきます。


1.今付き合ってる恋人はいますか?

  いますっ
  最近付き合い始めましたっ


2.その恋人と付き合ってどれくらい経ちますか?
 
  まだ6日めです。

 
3.この恋人と付き合ったキッカケは?
 
  前の彼女は本当にのんびり屋さんで、こちらがどれだけ話しかけてもなかなか答えてくれないし、
  とにかくペースが合わなくて、毎日イライラしてばかりでした。
  今カノと初めて知り合ったとき、外見は前カノに似ていて小柄でほっそりしているのに、
  中身は前カノと全然違って打てば響く反応の早い人だったので、
  次に付き合うならこの人だと思っていました。
  たまたま前カノと今カノが同じ職場で、2人の上司の方に相談してみたら、
  上手く間を取りもってくださって、わりとすんなり前カノと別れて、
  今カノと付き合い始めることができました。

  
4.この恋人以外に過去にどれくらい恋人いました?
 
  3人です。


5.一番長く続いた恋人とはどれくらいですか?

  4年半ぐらいです。


6.逆に一番短かった恋人とはどれくらい?
 
  3年半です。
  初めての彼女が先ほどの4年半の人、最短が次の人で3年半、前カノは4年半弱。
  私としてはじっくりひとりの人と向き合って生きていきたいので、
  どの彼女とも一生添い遂げるつもりで付き合い始めるんですが、
  こればっかりは相手もあることなので、こちらの思い通りにはいかず…。


7.恋人を色にたとえるなら何色ですか?
 
  ブラック&グレー。
  外見的には前カノと同じで、ぼく好みの大人っぽい感じの人です。
  前カノがしていたのと同じアクセサリーが今カノにも似合います。

   
   (画像はあくまでもイメージですので本人ではありません)


8.恋人との思い出があればどうぞ!
  
  まだ恋人歴1週間にも満たないので、特に思い出とかはありません。
  ただそんなに嫉妬深い人ではないので、前カノの手紙とか写真とかも捨てさせられることなく、
  ぼくの過去の経験を一切合切受け入れてくれたのが嬉しかったです。
  これまでは恋人が変わるたびに過去をすべてかなぐり捨てて生まれ変わってきましたけど、
  ぼくの過去も含めてすべてを受け入れてもらえるというのは、とても有り難いことです。


9.浮気願望はある?
 
  前カノのときは、前々の彼女にものすごく未練があり、みんなにもそう公言していましたが、
  今回はまったく浮気願望はありません。
  できることならこのまま今の彼女と一生添い遂げたいと思います。
    

10.今の恋人に一言!!
 
  やっと君にめぐりあえたね。
  大好きだよ
  ずっと一緒にいようね
  


















まあ、前に一度やったことがありますので、誰も引っかからなかったろうと思いますが、

「新しい恋人」 というのはスマホのことでした。  

2012年に初めて iPhone を使い始めたときに 「恋人バトン」 の記事を書きました。

あのとき買ったのが iPhone4S で、

その直後に iPhone5 が発売されるということはすでに決まっており、

そのおかげで価格も暴落してきていてスマホに乗り換えるふんぎりがついたのでした。

買った当初はまだガラケーに未練がありましたが、

使い慣れてくるともうガラケーに戻る気にはなれませんでした。

特にフリック入力というのは画期的で、キー連打しなくていいのはひどく助かりました。

最近だとすっかり習熟して、場合によってはこのブログもスマホから打ち込めてしまえるほどです。

したがって5や5Sが出ても特に羨ましいと思うことなく、初めてのスマホを満喫していました。

ところが6や6Plusが出てきた頃から動作環境に不具合が生じてきました。

とにかく通信速度が目に見えて落ちてしまったのです。

インターネットでウェブページを開くのにものすごい時間がかかるようになりましたし、

文字入力するにも 「あ」 とフリック入力してから 「あ」 の文字が画面表示されるまで、

10秒くらい間が空くようになってしまいました。

これではメールを書くどころか、Messenger や LINE で一言打ち込むにも難儀してしまいます。

まあ iPhone4S といえば電波は3Gですから遅いに決まっています。

むしろよくここまで3Gのままで頑張ってきたというくらいです。 

というわけで先週、とうとう耐えきれなくなって買い換えることにいたしました。

やっと買い換えることができた 「新しい恋人」 がこちらです。



この写真じゃわかりにくいかもしれませんが、iPhoneSE です。

見た感じはちょっと薄くなったくらいで、今までの4Sとほとんど変化ありません。

6や6Plusはとにかく画面がデカイというのが売りでしたが、

スマホといってもケータイなんですから、

ケータイをデカくすることの意味が私にはさっぱりわかりませんでした。

ケータイというのは小っちゃくてなんぼ、片手で操作できてなんぼだろうと思っていたのです。

そう思ってずっと6や6Plusのことをバカにしていたら、案の定SEが売り出されたわけです。

また元の大きさ (=小ささ) に戻すことになったんですね。

ほら見ろ、言わんこっちゃない。

だいたい5Sと同じくらい、4Sよりほんの一回りほど大きいくらいです。

これなら片手で持って、その手の親指ですべての機能をまかなうことが可能です。

左手で支え持って右手で操作するなんていうことをしなくてすみます。

ケータイたるものこうでなくちゃいけません。

iPad じゃないんだから画面をデカくすりゃいいってもんじゃないのです。

片手で扱える操作性に加えて最先端の通信速度、これはもう夢のようです。

これに比べたら4Sなんてまるで有線電話回線を使ったモデムのようでした。

(この喩えの意味、わかる人もうそんなにいないだろうなあ)

とにかく今のところ快適の一言です。

また、前回はガラケーからスマホへの乗り換えでしたので、

ほとんどデータの引き継ぎとかはできず、ゼロからスタートを切らざるを得ませんでしたが、

今回は、iPhone から iPhone への機種変だったので、

大方のデータを引き継ぐことができ、そういう意味で乗り換えの苦労も味わわずにすみました。

それでも若干バタバタする場面はありましたが、これまでの乗り換えに比べたら屁みたいなものです。

というわけで今のところ新たな悩みごとに見舞われることもなく、

長年の苦労が一気に解消されて幸せな日々を送れています。

もう少し使い込んでみて何かあったら、また不具合などをご報告したいと思いますが、

とりあえず今のところはこの娘と添い遂げたいと思っています

真夏のディスプレイ

2016-08-14 12:25:39 | 人間文化論
この週末は東京の家に来ていました。

東京の家ではお義母さんが家中のあちこちに小物を飾って季節を演出していることを、

これまで何度かこのブログでご紹介してきました (クリスマスお正月ひな祭り)。

ただ、クリスマスやお正月飾りに比べるとひな飾りは若干規模が縮小していました。

やはりクリスマスやお正月という大イベントに向けてはいろいろと小物も集めているのでしょうが、

その他の季節にも同じ規模で可愛らしいグッズを大量に用意しておくというのは難しいものです。

それが理由でお伝えしませんでしたが、5月の端午の節句のときにはこんなものが飾られていました。



これ↑はリビングのキャビネットの上に飾られた鯉+金太郎の小物です。

そして、もうひとつ重要なディスプレイ場所であるトイレのタンク上。



ちゃっちゃくて見えませんね。

拡大します。



こちらは由緒正しく、クマにまたがり鯉のぼりを手に携えた金太郎です。

5月の季節ディスプレイは以上でした。

ちょっと意外でした。

木村家には例の初孫ができて、よくこの家にも出入りしていますから、

ひな祭りのとき以上にディスプレイに力を入れてくるんじゃないかと、

ブログネタとしてかなり期待していたんですが、肩すかしを食らい、記事にもしませんでした。

そんなわけですので、今回、夏休みのディスプレイにもさほど期待していませんでした。

実際、予想通り5月のときと同程度のあっさりした感じに仕上がっていました。

ただ、今回はいつもと趣向の違うディスプレイが見られたので、いちおうご報告しておくことにします。

まずはいつも通りのトイレのディスプレイから。



額の中身がとても夏っぽい意匠の布地に替えられていました。

そこにビーズ的なものやら、ごく小さなペンダントヘッド的なものをあしらった手作りの額です。

その前に飾られているのは海っぽい小物たち。



海っぽいといえばこの貝殻も海っぽいですね。



ただこちらの貝殻は一年中飾られていますので、厳密に言うと季節のディスプレイではありません。

お義母さんは60代後半になってからスキューバダイビングを始めてすでにダイビング歴7年、

私と違って海が大好きで、これらの貝殻もずっと前から集めていたものです。

60を過ぎてから本気で取り組める趣味を見つけるなんて、

羨ましいというか、私も見習いたいものです。

さて、いつもと趣向を異にするディスプレイというのはこちらです。



上からぶら下がっていますね。



そうです、風鈴です。

夏の代名詞ですね。

今回は、いつものようにキャビネットやトイレタンクの上に何かを置くだけではなくて、

上からぶら下げるという趣向が凝らされていました。

もうひとつのぶら下がりものがこれです。



こういうの何ていうんでしたっけ?

まあ拡大するまでもありませんが、もうちょっと寄ってみるとこうです。



やじろべえ?

ちょっと名前がよくわかりませんが、よく見かけるインテリアです。

風鈴といいやじろべえ (?) といい風で動きますから写真を撮るのが難しかったです。

そうなんです。

この家はずっと風が吹いています。

妻もお義母さんも自然派なので、こんなに暑くてもエアコンを入れないんです。

で、家中の窓を開け放して風を通しています。

エアコンをつけるのはお客さんが来たときくらいだそうです。

うーん、まあたしかに風鈴が鳴ったり、やじろべえ (?) が揺れていたりすると、

涼しい雰囲気は感じることができますけどねえ…。

でも雰囲気だけなんですよねえ。

やっぱり暑いものは暑いです。

ただ幸いなことに、今回の滞在中はゲロ暑くなる日中は外に出ていることが多かったですし、

夜は気温も下がり風もけっこう吹いてくれて、意外と気持ちよく眠ることができました。

これが無風の熱帯夜だったりしたら熱中症になっていたかもしれません。

風鈴ややじろべえで涼を取れるぐらいのうちに福島に戻っておきたいと思います。

福島のほうは東京と比べてどうなんでしょうか?

福島に帰ったら人間の文化と文明を満喫し、

ガンガン冷房を効かせたなかで布団にくるまって眠りたいと思います。

「U‐19てつがくカフェ@ふくしま」はじめます

2016-08-13 18:22:40 | 哲学・倫理学ファック


てつがくカフェ@ふくしまのブログの方ではすでに告知しておりますが、

今度は 「U‐19てつがくカフェ@ふくしま」 というものを始めます。

U-19というのは19歳以下ということです。

もともと、ぢゅんちゃんをはじめとする福島県の高校教員たちが企画し、

「高校生のための哲学カフェ」 という仮称の下に構想されていましたが、

私から大学生は参加しちゃいけないのかという疑問を呈し、

別方面からは中学生以下の参加は認められないのかという声も上がり、

結果的に参加資格としては20歳未満、19歳以下ということで落ち着きました。

ぢゅんちゃんはブログで 「未成年の、未成年による、未成年のためのてつカフェ」 と謳っていますが、

そのネーミングはちょっと誇大広告かもしれません。

今のところまだ運営側に未成年の人は加わっていませんので、

「未成年による」 という部分は未達成です。

ゆくゆくはこのイベントが、私たち汚れちまった大人の手を離れ、

本当に 「未成年の、未成年による、未成年のためのてつカフェ」 になってくれるといいなと思います。

その暁には、福大生が運営の中心を担うようになってくれたらいいなという思いも込めて、

大学生の参加も認めてもらったわけです。

ぜひ福大生の皆さんには積極的にご参加いただければと思います。

実を言うと私が 「てつがくカフェ@ふくしま」 の活動に携わるようになってもう5年が経ちましたが、

その間、福島大学学内ではほとんどてつカフェをやってきませんでした。

これまで授業で数回やったことがあるだけかなあ。

どうも一般市民相手に何のしがらみもなくてつカフェをやるのと、

学生相手に授業の一環としててつカフェをやるのでは勝手が違い、

ついこちらが教育的観点に立ってしまう分、対話そのものを楽しむことができなくなって、

なかなか継続的に取り組むことができませんでした。

しかしながら哲学的対話が若者に及ぼす教育的効果はすでに立証されつつありますので、

一般市民相手のてつカフェとは別の観点から、

もっと若者のためのてつカフェの機会を設けていく必要があるように思い始めたところでした。

今年の 「倫理学概説」 の授業でも、これまではワールドカフェという、

小グループに分かれた活動を中心とする活動を主として取り入れていましたが、

今回は出席者全員による哲学カフェや、対話班と観察班の半分に分けてやる哲学カフェを敢行し、

自分的にはあまりの発言者の少なさ、対話の盛り上がらなさに打ちひしがれていましたが、

ワークシートに書かれたみんなの感想を読んでみると、発言したかしないかにかかわらず、

意外とみんな多くの学びを得てくれていたのだなと驚かされていたところでした。

そんなところに 「高校生のためのてつカフェ」 の話が舞い込んできましたので、

ぜひぜひ福大生も参加させてもらいたいと頼み込んでみたのでした。

これで福大生が誰も来てくれないと私のメンツまるつぶれですので、

福大生の諸君、特に私から 「倫理学概説」 の単位をもらいたいと思っている諸君は、

自ら率先し、友だちにも声をかけて参加してみてください。

特に今回は 「学校の勉強は必要か?」 という学校教育の根幹を問い直すテーマですので、

教員志望の皆さんには、高校生以下の若者がこの問いにどう答えるのか、

ぜひ耳を傾けてもらいたいと思います。

来週の土日は図書館を問うてつカフェ、学校教育を問うU-19カフェの2連チャンです。

図書館カフェは15時スタート、U-19カフェは14時スタートと、

いつもより1~2時間早めの開始時刻となっておりますし、

場所も県立図書館西澤書店大町店という初めての会場ですので、

くれぐれもお間違えなきようご参集ください


【名 称】 U‐19てつがくカフェ@ふくしま
【テーマ】 「学校の勉強は本当に必要か?」
【日 時】 2016年8月21日(日)14:00~16:00
【場 所】 西澤書店大町店2F

          福島市大町7-20・ TEL(024)522-0161
【参加資格】年齢19歳以下であれば、どなたでもご参加いただけます。
           ※ なるべく制服ではなく私服でご参加下さい。
          ※ 原則として関係者以外の成人の参加・見学はご遠慮していただいております。
【参加費】 無 料
        (飲み物はこちらで準備いたしますが、ご自由に持ち込んでいただいてけっこうです。)
【主 催】 てつがくカフェ@ふくしま
         小野原雅夫(福島大学教授/倫理学) 渡部 純(県立高校教諭/大学院生)
【問い合わせ先】 fukushimacafe@mail.goo.ne.jp

はじめまして、愛しています。

2016-08-12 09:10:54 | 人間文化論
だいたいドラマをリアルタイムで見ることってなかなかなくて、
たいていは自宅で録画しておいたものを放送終了後しばらく経ってから見るとか、
あるいは、あとから噂を聞きつけてTSUTAYAで大人借りして見るということが多いのですが、
今クールは珍しく何本かリアルタイムで見ているドラマがあります。
(といっても放送時間中にというわけではなく、録画したものをその週のうちに見るということですが…)
木曜日の夜はなんといっても 『はじめまして、愛しています。』 でしょう。



これはもう設定からしてヤバイとわかっていました。
実の親から虐待されていた子どもと特別養子縁組するというお話なのです。
血のつながらない親子ものに弱いまさおさまとしては必見じゃありませんか。
ちょっと重たいテーマですので、ドラマとして毎週見る気になれるかおっかなびっくりでありましたが、
見始めてみたらどっぷりはまってしまいました。
もう毎週号泣ですよ

出だしは軽い感じだったんです。
尾野真千子が演じる梅田美奈は、プロのピアニストになるまでは子どもは作らないと決めて、
10代の頃からコンクールに挑み続けているもののずっと負け続け、
今はもう35歳の個人ピアノ教室の教師 (子どもが苦手で、心の声が常にブラック)。
その夫で、江口洋介が演じる梅田信次は、「ファイト」 が口癖のひたすら明るく前向きな不動産屋。
ドラマ 『のだめカンタービレ』 を見慣れてしまった者にとっては、
尾野真千子のピアノ演奏シーンは最初のうち何だかとても心許ない感じがしましたが、
物語が進むにつれて、彼女が真の才能に恵まれていなかったことを表すために、
わざとこれくらいにしていたのかもしれないとすら思えてきました。
そして、何と言っても懐かしいのは江口洋介です。
彼は 『ひとつ屋根の下』 のときのあんちゃんそのままなのです。
むちゃくちゃハイテンション、ムダに元気です。
あれからもう20年以上経ってるのにまったく変わっていません。
江口洋介スゲェなと思いました。

しかしながら、この主演の2人を押さえて、このドラマを成り立たせている真の主役は、
家に監禁され虐待され逃げ出してきた男の子を演じている横山歩であると断言していいでしょう。
今年の主演男優賞は横山歩で決まりです。
もう何と言ったらいいか、ホンモノにしか見えません。
たぶん、そういう目にあって施設で心を閉ざして暮らしていた子をスカウトしてきたんでしょう。
第4話で初めて言葉を発したときに、あ、今までのは全部演技だったんだと気づかされた感じでした。
いやあ末恐ろしい子どもです。
柳楽優弥を抜いちゃうかもしれません。

さて、そんなメンバーでお届けしている 『はじめまして、愛しています。』 ですが、
血のつながらない親子の交流を描く一方で、
血のつながった親子の断絶も描いていてメシウマです。
主人公の男の子はまさに血のつながった親から虐待&育児放棄されていたわけですが、
それを引き取る2人のほうも自分の親とはまったくうまく行っていません。
藤竜也が演じる、梅田美奈の父親は世界的に有名な指揮者ですが、家庭をまったく顧みず、
それを苦に妻 (美奈の母) は美奈が幼い頃に自殺してしまっています。
美奈は、音楽のことしか頭になく自分の話を聞こうとしない父親を憎んでいると同時に、
一緒に死のうと言ってきた母親の手を離してしまったことを今でも悔いています。
浅茅洋子演ずる信次の母親は、夫と長男が事故死してしまったことを受け入れられず、
それ以来アルコール中毒になり育児放棄して、今は介護付き老人ホームに入所しています。
信次はそんな母親を許していないのか、母親を遠ざけてなかなか会いに行こうとしません。
そういう彼らですから、果たして自分たちで子どもを産んで育てていたとしても、
真っ当な親になれたかどうか疑わしいところです。

そんな彼らが虐待されていた子どもを特別養子縁組で引き取ることになりました。
なぜそんなことになってしまったのかも丁寧に描かれています。
彼らをつなぐのは音楽 (美奈のピアノの調べ) です。
これまでもいろいろな曲が効果的に使われていました。
中でもこのドラマの根底に置かれているのがドレミの歌です。
あの歌詞に出てくる小物が、ちょっとやり過ぎなくらい取り入れられていました。
庭に逃げ込んできた男の子に差し出したドーナツ。
美奈の得意なレモネード。
信次の決まり文句の 「ファイト」。
美奈が老人ホームを訪ねる日はいつも青い空。
信次の応援グッズのラッパ。
シの音の調律が狂っているピアノ。
そんなみんなを象徴しているのがドレミの歌なわけです。

これまで読んだり見たりしてきたこの手の物語って、
すでに時間を共にしていて、愛が育っている上でのお話が多かったように思います。
それに対して今回のこのドラマは、縁もゆかりもない大人と子どもが初めて会って、
そこからどうやって血縁ではない親子の絆を築いていくか、その過程を描いています。
それが簡単な道のりではないことを、たぶん現実の知見も踏まえて冷徹に描き出しています。
だからこそよけいにタイトルの 「はじめまして、愛しています。」 の意味がわかりませんでした。
初めて会ったときにすでに愛が芽生えているわけなどないだろうと思ったからです。
初回からずっとタイトルに対する違和感を覚えていて、見るたびにそれがふくらんでいましたが、
第4回の放映を見てその疑問がみごとに吹き飛びました。
なるほど。
だから 「はじめまして、愛しています。」 だったのね。
うーん、やられました。
みごとです。
まだ放送半ばで今後どう話が展開していくかわかりませんし、
また視聴率がどうなのか、ネットでの評判がどうなのかまったく知りませんし知りたくもないですが、
血のつながらない親子ものが大好きな私のなかでも数本の指に入る大切な作品になりそうです。
とりあえず、横山歩の演技を見るためだけにでもぜひ一度ご覧になっておくことをオススメします

図書館を問うてつカフェ!

2016-08-11 18:35:09 | お仕事のオキテ
先日の 「シネマ de てつがくカフェ」 は参加者110名と、

これまでで最大規模のてつカフェになりました。

これも森達也人気のおかげと、森監督とフォーラムの阿部さんには深く感謝申し上げます。

その熱気もさめやらぬまま8月を迎えたと思ったら、もう次回てつカフェが近づいてまいりました。

6月6日に第37回てつカフェを開催したあと、前回のシネマカフェが7月29日開催と、

その間2ヶ月近く空いてしまいました。

森監督の来福日程に合わせる形になったのでしかたなかったわけですが、

次回の第38回てつカフェは8月20日開催ですから、今度は丸1ヶ月も空いていないわけです。

あまり間が空いてしまうのも間延びして淋しい感じがしますが、

間が詰まっているのも追い立てられているようでせわしない感じがします。

しかも、今回は翌21日に栄えある第1回 「U-19てつがくカフェ@ふくしま」 が控えていますから、

よけいに慌ただしい感じが否めません。

まあ、それだけてつカフェの活動が広がりを見せてきているということなのでしょう。

愚痴っていないで前向きに元気にやっていきたいと思います。

さて、次回のポスターはとっくの昔に完成していました。

卒業生ボランティアの方はさすが企業勤めをされているだけあって、

私なんかよりはるかに仕事が早いです。

そして、センスがいい

こちらです。



ぢゅんちゃんが現地で撮ってきた写真 (というか被写体になった建物) も元々センスがいいんですが、

それを使って素敵なポスターに仕上げてくれました。

ただ、私のプリンターで印刷してみたところ、

赤字のバックの薄墨色の文字が若干読みにくかったので、

第1案のバージョンも印刷して、学内には2種類のポスターを掲示してあります。



これと比べると第2案のセンスのよさがよりいっそう際立つことと思いますが、

パソコン上で見たときと、実際にプリントアウトして見たときで出来上がりに違いがあるということは、

以前から自分でポスター製作していてわかっていたことではありますが、

今さらながら物作りの難しさを痛感させられます。

いずれにせよ、次回は図書館を問うてつカフェです。

赤字で記されたテーゼ 「図書館を問うことは、民主主義のレベルを測り直すこと」

これはぢゅんちゃんのセリフですけれども、まさに至言だと思います。

ぢゅんちゃんはブログの案内文のなかで 「図書館の自由に関する宣言」 にも触れていました。

数年前に 「図書館の自由に関する宣言」 をモチーフに書かれた小説 『図書館戦争』 を読み、

実写映画も見てきましたが、あの頃はそろそろきな臭い感じが漂い始めていたものの、

まさかこの日本で検閲とか、言論の自由が現実に制限される時代が来るとは思っておらず、

図書館が戦争しなきゃいけないなんていうあまりにも荒唐無稽な設定を、

ただのフィクションとして (ベタ甘ラブコメのたんなる背景説明としてのみ) 楽しんでいましたが、

あれを全然笑っていられないコワイ時代が本当にやってきてしまいました。

今こそ図書館を問い直さなければいけません。

私はもう一度 『図書館戦争』 全巻を読み直しててつカフェに臨みたいと思います。

皆さまもぜひご参加ください

キミはここの子だったのかあ

2016-08-09 10:44:24 | 生老病死の倫理学
先日、酔った勢いでひとりでスナックに行ってきました。

このところ緊縮財政なもので、あまりその手の店には入り浸らないように気をつけているのですが、

ピンキーの伊藤さん例の穴子料理を堪能したあと、

彼の紹介で初めて訪れたスナック 「456 -JIGORO-」 というお店がとても安くって、

どれだけ飲もうがいくら歌おうが3,000円ポッキリという価格設定でした。

昔はそういうお店を何軒か知っていて、学生たちとの打ち上げで最後に使ったりしていたのですが、

このところそういうお店が軒並みなくなってしまっていたので、ここは使えるかもと思い、

伊藤さん抜きで単独で行ってもその価格で飲ませてもらえるか確かめるために再訪してみたのです。

こんな感じのお店です。



オープンしてからまだ日が浅いそうで真新しい感じのキレイなお店です。

ママがひとりで切り盛りしているためああいう価格設定でやっていけるのでしょう。

またそのためかこの日は女性だけのグループも来店していました。

結論から言うとやはり3,000円ちょうどで飲ませていただくことができました。

今後、学生たちとの宴会に大いに利用させていただこうと思います。

それはいいのですが、席に着いたらお通しが出され、それを見てみてビックリしました。

こちらです。



3,000円なのにお通しが3品も付いてスゴイ?

まあたしかにそうかもしれませんが、ポイントはそこではありません。

3品中、ポテトサラダと酢の物にキュウリが使われていて、

まるで相馬のとんかつ屋さんのようだ?

いやいいんです、安い価格でやっていくためには悪魔の力も借りなきゃいけないでしょう。

注目していただきたいのは一番左の一品です。

これはあれではありませんかっ

そうです、あれです。

我が家の冷蔵庫のなかにあったあれです。

こちらですね。



剥いたらこうなるやつ。



なんだ、キミはここの子だったのかあ

迷子のくんたまのお母さんに無事に再会することができてよかったです。

お聞きしてみたところ、あの日は何だかの記念のサービスで空くじなしの抽選をやっていて、

何等賞だかわかりませんが、私は燻製卵の10個パックを引き当てたのだそうです。



そんな幸運に恵まれていたというのに、そのこと自体を忘れてしまっていたなんて不幸ですね。

まあ、くんたま自体は美味しく頂いていたので、それはそれで幸福ではありましたが…。

それにしても完全にこちらの店でもらった (当たった) ということは記憶から飛んでいました。

ブログでは書きませんでしたが、Facebook のほうでは、

「何人か犯人の目星はついていて、とりわけ最重要参考人もいることはいる」

と書いていたんですが、まったく間違っていました。

大学院の修了生で何だかよく食べ物を持ってきてくれる人がいて、

あの頃、彼と久しぶりに飲んだから、きっと彼からもらったのだろうなあと思っていたのでした。

あのときのブログの最後に 「どこのどなたか存じませぬが、

名乗り出ていただけなかった場合のことを考えて、この場で御礼申し述べさせていただきます。

どうもごちそうさまでした」 と書いたのは完全に彼向けの感謝の言葉でした。

何だよ、全然違っていたじゃないか。

まったくの誤認逮捕でした。

誠に申しわけありません。

改めて、「456」 のママと、「456」 を紹介してくれた伊藤さんと、

あれを引き当てた自分の強運に対して感謝申し上げたいと思います。

その上で、それら一切を全部忘れてしまえる自分の酒癖には猛省を促したいと思います。