まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

万能鑑定士Qとピーター・シンガー

2014-10-31 18:19:56 | グローバル・エシックス
昨日 『万能鑑定士Qの事件簿Ⅴ』 の話をしましたが、
それを読んでて一番ビックリしたのはフランスの日の長さの話ではなくて、
小説のなかにピーター・シンガーが出てきたことでした。
ピーター・シンガーと言えば、倫理学研究者なら誰でも知っていのですが、
現代の生命倫理の分野でひじょうに過激な思想を唱えて賛否両論を巻き起こした、
オーストラリア出身の倫理学者です。
功利主義の立場を徹底させて、快苦を感じる能力の有無が人格か否かの境界線であるとし、
動物でも快苦を感じる能力があるならば人格としてみなすべきであると主張する一方、
人間でも快苦を感じる能力を喪失していれば人格とは認められないと主張しました。
後半の議論がナチスを彷彿とさせるということでものすごいバッシングを食らいましたが、
前半の議論を推し進めた 『動物の解放』 という著書は、
動物の権利や動物の解放を唱える人々のバイブルとも呼ぶべき著作となりました。

それが小説のなかの会話でフツーに出てきてしまうんです。
しかも、けっこう専門的な話をしています。
こんな感じです。

「読書家のあなたなら、ピーター・シンガーの 『動物の解放』 は読んだでしょ?
 動物は人と同じく、苦痛を感じる。
 だから人と同じ配慮を受けねばならないのよ。
 種が異なることを盾にして差別を容認するのは、種差別以外のなにものでもないわ」

「ピーター・シンガーの著書とアニマル・ライツの思想には開きがある。
 あなたも気づいているでしょう。
 彼は人と動物に同等の配慮が必要だといってるだけ。
 動物に権利を持たせろとはいってない」

知ってる人にはわかるけれど知らない人にはこのビミョーな違いはなかなかわからないでしょう。
まさか小説のなかにピーター・シンガーが出てきて、
犯人も主人公もこんなに彼の思想を深く理解しているなんていう展開になるとは思いませんでした。
一般読者の方々はこの会話にどこまで付いていってたのでしょうか?
ピーター・シンガーもこんな娯楽小説のなかに登場させてもらってきっと本望でしょう。
この小説を読んで 『動物の解放』 も読んでみようと思う人がどれだけいるかわかりませんが、
彼の思想がここまで広がりをもったということで十分ではないでしょうか。
なかなか現代の思想家でこれほどの影響力をもつということはありませんね。
私もこれくらいラディカルな尖った思想を提唱してみたいものだと思います。
という、ちょっとビックリしたというご報告でした。

フランス人のデートの待ち合わせ時間

2014-10-30 18:54:06 | 性愛の倫理学
以前に 「アメリカ人のデートの待ち合わせ時間」 という記事を書きました。

ハリウッド映画に出てくるカップルはなぜみんな8時以降に待ち合わせするんだろうという話です。

その記事にいただいたコメントでは、日本ではだいたい7時くらいが多くて、

ちょっと忙しい会社の人たちはやはり8時以降の待ち合わせになるらしいことが判明しました。

仕事の終わる時間というのが待ち合わせ時間に関係しているのでしょうか?

ところでたまたま 『万能鑑定士Qの事件簿Ⅴ』 という小説を読んだんです。

その冒頭がこんなふうな書き出しになっていました。

「フランスに住みはじめてからの大きな変化は、とにかく日が長いことだ。

 とりわけいまの季節は、夜9時をまわってもまだ昼間のように明るい。

 10時に至ってようやく夕暮れ、10時半に黄昏どきになる。

 真っ暗になるのは深夜の11時をまわってからだ。」

本当にそうなんでしょうか?

私はフランスには一度だけ行ったことがありますが、あまり夜が明るかったという記憶はありません。

(中学卒業して高校入学前の春休みのことですのでほとんどうろ覚えですが…)

しかしながら、このシリーズはトリビアな知識がウリですので、

こんなことをまったくのでっちあげで書いたりはしないでしょう。

9時でも昼間のように明るいとなるとたしかにあまり早い時間からデートする気にならないでしょう。

この小説ではデートの時間を決めるようなシーンは出てきませんでしたが、

フランス人はひょっとするとアメリカ人よりもデートの時間は遅いのかもしれません。

とここまで考えてアメリカも夜になるのが遅いのかもしれないなと気づきました。

で、日の入りの時間を調べてみることにしました。

「日本と世界の日の出日の入り時間」 というサイトだと都市や日付を指定して調べることができます。

一番日の入りが遅い夏至の頃の日の入りを調べてみました。

すると東京の日の入りが7時00分。

それに対してパリの日の入りは9時58分。

たしかに遅いです。

そりゃあ9時でもまだ明るいでしょう。

そして、ニューヨークだと8時31分が日の入りです。

パリよりは1時間半ほど早いですが、東京よりも1時間半遅い日の入りです。

なるほど。

こんなに夜になるのが遅いのだとしたら、デートの時間が遅くなるのもわかる気がします。

ちなみに今日の日の入り時刻は以下の通りです。

東京、4時48分 (福島、4時42分)。

パリ、5時33分。

ニューヨーク、5時54分。

この時期だと1時間くらいしか違わないんですね。

ついでなので春休み期間中の日の入りも調べてみました。

東京、5時50分 (福島、5時47分)。

パリ、7時00分。

ニューヨーク、7時06分。

その時期のパリは7時くらいが日の入りのようです。

同時期の日本に比べるとたしかに遅いですが、そんなにべらぼうに遅いわけではありません。

中学生の私が日の入りの遅さに気がつかなかったとしてもしかたないところでしょう。

というわけで、デートの待ち合わせ時間というのは、

何時に夜になるかということに左右される、というのが私のたどりついた仮説です。

フランス人はアメリカ人よりも待ち合わせ時間が遅かったりすると、

私の説は信憑性をもつことになるのですが…。

どなたかこの件に関して情報をお持ちの方はぜひコメント欄にお書き込みください。

クララが立った2014

2014-10-29 16:01:04 | お仕事のオキテ

クララが立った!



科研が書けた



締切2日遅れ。



まあ、がんばったほうと言えるでしょう。



なかなかネコさんが来てくれなくて焦りましたが、



学内締め切り日の一昨日は研究室に泊まり込み、



ゲームしたりネットサーフィンしたりしてずっと逃避していたら、



明け方になってやっと来てくれました。



そこからは一気に書き上げることができました。



そして。



今朝、体重測定してみたところ。



このところずっと63kg~64kg台で高め安定していたのですが…。



科研でやせた



わーい



久しぶりの62kg台。



終電近くまで大学に詰めていたり、泊まり込んだりすると、



食事が昼も夜も大学生協食堂での糖質制限食となるわけです。



サンマやスンドゥブ、海老フライ、そして秋のバランス惣菜などのみいただいて、



糖質は抜き、ついでにアルコールも抜いてしまうのですから、



効果はてきめんです。



これを 「科研費ダイエット」 と名づけてあげましょう



まあこれはけっこうがんばらないといけないので、



「がんばらないダイエット」 とは認定しがたいですし、



やらずにすむものならやらずにすませたいダイエットですが、



とにかくこんなことでもないと規則正しい糖質制限食は摂れないということですね。



何とか書き終わったことだし、体重も減ったし、しばらくはこの成果を喜んでいましょう。



でも、このあともまだまだ締切地獄は続くんだよなあ


福大の哲学ですか? いいえ、ただの矛盾です (と思いたい)

2014-10-28 12:21:10 | 哲学・倫理学ファック
先日、Facebook のほうでこんな記事が流れていました。

「【試されてる】 矛盾ですか? いいえ、哲学です。」

矛盾をはらんだ画像が集められていて、

「矛盾ですか? いいえ、哲学です」 と持ち上げられているのです。

しかし、私にはそのどれを見ても哲学でも何でもなくて、ただの矛盾にしか見えませんでした。

そういえば今年になってから、福島大学でも似たような掲示を見かけていたのでした。

こちらです。



M棟とL棟のあいだの掲示板です。

掲示が張り出されていますが、これじゃ見えませんね。

もう少し寄ってみましょう。



見えましたか。

目の悪い人のためにさらにどアップに。



「掲示禁止」 を知らせる掲示物です。

福島大学、ブラボーです

これぞまさに 「遂行的矛盾」

これがここだけじゃないんです。



ここはわかりますか?

M棟やL棟から人間発達文化学類棟のほうに向かっていく通路です。

同じく 「掲示禁止」 の掲示が。

この掲示物はもちろん遂行的矛盾ですが、

掲示禁止の掲示板という存在それ自体が遂行的矛盾にほかなりません。

実はこれだけじゃなくて、体育館脇の体育棟から学生会館に向かう通路のところにあった、

横に長~い掲示板も最近になって同様に掲示禁止の措置が取られていました。

で、写真を撮ろうと思って先ほど行ってみたんです。

そうしたらこんなことになっていました。



いつの間にか完全撤去されていたのです。

そりゃあ、掲示禁止の掲示板なんて完全なる矛盾の賜であって、

まったく存在価値はありませんから、存在ごと消し去るしかないのでしょう。

それにしても学生たちが自由に使えた掲示板がこのタイミングで一斉に掲示禁止になった挙げ句、

いつの間にか完全撤去されてしまうというのは、何を意味しているのでしょう?

特定秘密保護法とかデモ禁止の動きと連動しているのでしょうか?

大学側から学生に通達するための掲示板は健在なのに、

学生たちが掲示板で自由に情報発信することは許さないということなのでしょうか?

学生生活委員の先生に確かめてまた続報でお知らせしたいと思います。

これはただの矛盾であると信じたいです。

これが福島大学の新しいフィロソフィーでないことを切に願います

科研が書けん2014

2014-10-27 19:25:53 | お仕事のオキテ
今日が科研費申請書の学内締切なんですが…


科研が書けん


今、大学生協食堂で糖質制限ディナーを食べてきましたが、


同期のA先生が珍しくひとりで夕食を食べていました。


彼もやはりまだ書けていなくて、これから残業するつもりで夕食を摂ったらしいんですが、


すでに研究振興課には水曜日まで待ってくれと断ってあるんだそうです。


なるほど。


少なくとも水曜日までは待ってもらえるんだな。


とりあえずもう少し粘ってみよう。


それにしてもなんかまったく筆が進まないんだよなあ。


はかどりネコさんはどこに行っちゃったんだろう?


ああ、困った。


科研が書けん

代議制に関するルソーの言葉

2014-10-25 11:59:26 | グローバル・エシックス
本日16時よりてつカフェです

テーマは 「選挙に意味はあるのか? ―代表民主制を問う―」。

明日の福島県知事選に向けて大いに議論しましょう!

ちょっと予習と思ってウィキペディアで 「代表民主制 (間接民主制)」

「政党政治 (政党制)」 などのキーワードを調べていました。

(むろん逃避行動の一環です。)

そうしたらルソーの有名な言葉が引用されていました。

「ジャン・ジャック・ルソーは 『社会契約論』 でイギリスを例に取り

 『人民は自由だと思っているが、それは大間違いだ。

 彼らが自由なのは、議員を選挙する間だけのことで、

 議員が選ばれるや否や、人民は奴隷となり、無に帰してしまう。

 その自由な短い期間に、彼らが自由をどう使っているかを見れば、自由を失うのも当然である』

 と述べた。」 (ウィキペディア 「間接民主制」 より)

最初の2文はよく引用されるので私も覚えていましたが、

3番目の文は初耳か、すっかり失念していたかのどちらかでした。

このルソーの言葉 (特に最初の2文) はとても有名ですが、

本来は第3文込みでないと彼の真意は伝わりませんよね。

「その自由な短い期間に、彼らが自由をどう使っているかを見れば、自由を失うのも当然である。」

もちろん 「自由な短い期間」 とは選挙期間中のことです。

このほんの短い自由な期間に私たち人民 (=国民) がどう振る舞うのか?

たしかに今回の選挙の立候補者が出揃った段階でその行方が見えてしまって、

私などは完全に諦めモードに入ってしまっていましたが、

そんなことでは 「自由を失うのも当然である」

若い人たちが 「せんきょcampふくしま」 というムーブメントを立ち上げて、

選挙を盛り上げようと何とかがんばっているというのに、

公民教育や社会科教員養成に携わっているオジサンがたそがれている場合ではありません。

私たちの短い自由の期間はまだ明日まで続いています。

原発事故を経験した福島県だからこそ、ここで民主主義や自由を手放してはならないと思います。

明日の選挙を少しでも盛り上げられるように、てつカフェで熱い議論を交わしたいと思います。

選挙に意味はあるのか? 第27回てつカフェポスター完成

2014-10-24 15:58:53 | 哲学・倫理学ファック

さて、いよいよ明日です。

前回はポスター作るの忘れてて、当日に当日用ポスターを作ったりしましたが、

今回はゲロ忙しいにもかかわらずちゃんと覚えていて、

前日に仕上げることができました!

(まあ、たまたま今日、郡山と白河の看護学校の授業がなかったから助かっただけですが…)

今回は福島県知事選挙の前日ということで、選挙がテーマです。

「選挙に意味はあるのか? ―代表民主制を問う―」

さすがはてつカフェ、問いがラディカル (根源的) ですね

「選挙に行こう!」 とか 「民主制を蘇らせるために」 とかではなく、

そもそも 「選挙に意味はあるのか」 を問題にしちゃいます。

代表民主制そのものの存在意義に疑問を叩きつけてしまうわけです。

でもそんな活動が産経新聞にも朝日新聞にも取り上げられちゃうのですから、

こういう根源的なところから問いを発していくことの重要性が、

しだいに社会のなかで認知されつつあるということなのかもしれません。

選挙に意味はあるのか?

ぜひみんなでとことん考え、語り合ってみましょう

健診結果報告・1勝1敗

2014-10-23 19:14:28 | 生老病死の倫理学
2014年度の健康診断の結果が返ってまいりました。

スーパー糖質制限を終了し、体重の増減を見ながら時おり糖質制限を行っているほかには、

特に健康にいいことは何もしていないこの1年でしたが、はたしてどうなったでしょうか?

結果は1勝1敗でした。

1勝といっても喜べるほどの勝利ではなく本当に辛勝といった感じです。

一昨年の 「2:軽度異常」 から昨年 「4:要治療」 へと悪化していた脂質ですが、

数値にわずかの改善が見られて 「3.要経過観察」 へと少し戻ることができました。

といっても総コレステロールが229から227へ (基準値140~199)、

LDLコレステロールが146から131へ (基準値0~120) という、

本当に誤差程度の改善にすぎません。

逆に中性脂肪は基準値以内に収まっていますが110から149へと (基準値0~149)、

もう本当にギリギリのだいぶヤバイ数値にまで上がってきています。

糖質制限を行うとどうしても脂質の摂取量が増えてしまいますから、

この辛勝に気を抜くことなく、今後も気をつけていきたいと思います。

負けたのは痛風の原因となる尿酸値でした。

昨年までずっと 「1.異常なし」 だったのですが、

今年は 「3.要経過観察」 と一段階特進です

数値的にはずっと5.8 → 6.6 → 6.1と高め安定していたのですが、

とうとう基準値超えの7.7 (基準値0~7) を記録してしまいました。

糖質制限を解除してからけっこう本物のビールを飲んでしまったりしていますから、

プリン体制限も甘くなってしまっていたのでしょう。

やはり発泡酒ダイエットを強化しなくてはいけません。

ま、全体としてビミョーな結果でしたが、何の努力もしていないのですからしかたありません。

150歳まで長生きするためにも少しは健康に気を遣うようにしたいと思います。

少数精鋭5年研の感想

2014-10-22 22:01:52 | 教育のエチカ
ちょうど1年ぶりに県教育センターの 「5年研」 に行ってきました。
そうです昨年やらかしちゃったあの 「5年研」、正式名称 「中学校・高等学校経験者研修Ⅰ」 です。
同じ過ちを繰り返すのはアホたれですから、
今年はばっちりスケジュールを確認して、こちらから事前確認のメールを送るくらいにして、
万全の準備を整えて行ってまいりました。
と思ったにもかかわらず、受講者数を勘違いしていて、
高等学校教諭4名、中学校教諭2名の計6名と聞いていたにもかかわらず、
なぜか勝手に、高等学校教諭6名、中学校教諭4名の計10名と勘違いしていて、
センターの先生方3名分も含めてプリントを各13枚も用意してしまっていました。
まあ多い分には問題ないし、センターの先生方が社会科担当者だけではなく、
なぜか国語や音楽の先生も冷やかしに来てくださっていたので、
プリントが足りなくならずにすみよかったと言えばよかったのですが、
あいかわらずの自分のツメの甘さにちょっと嫌気がさしました。

とにかく今年の研修生はたったの6名と、たぶん今までで最少人数でした。
こうした研修というのは、特にワークショップ形式の場合、
参加人数によって学びの質が変わってくるということがありますので、
これだけ少ないというのはちょっと残念なことではあります。
いつもやっているグループごとに分かれてのKJ法のアイディア出しも、
全6名で1グループだけでやるというのもちょっと寂しいものがあり、
といって2グループに分けると1グループたったの3名になってしまい、
それもまたいろんな視点から新しいアイディアを出すという面から見ると、
少し人数が少なすぎという感じがします。
1グループ5名ぐらいで、3~4グループできると、
いろいろな面で刺激になってちょうどいい規模なのですが、
どうやら福島県の社会科・地歴科・公民科では当分のあいだ、
そんな適正規模の研修は望むべくもないようです。
とにかく今年は少数精鋭の6名で研修を行ってもらいました。
研修内容は昨年と同じですのでそちらをご覧ください。
以下、研修風景です。



こうして見てみるとやはり少ないなあという感が否めません。
最後はけっきょく2グループに分けて、
「思考力・表現力を高める社会科学習指導の構想」 というお題でKJ法をやっていただきました。



やっぱり1グループ3名だと閑散とした感じですね。



わりとあっさり話はまとまってしまい、時間を持て余しているふうな班もあります。



センターの先生方だけでもう1グループ、ギャラリー班を作ってもらい、
同じ作業をやってもらいました。
こちらは国語と社会の混成チームです。
そして発表です。



これだけ人が少ないと模造紙もよく見えますね。



少人数とはいえ発表するほうも聞くほうも真剣です。
もちろんギャラリー班にも発表してもらいました。



さすがにセンターの先生は発表も手慣れたものですね。
最後は今日の3時間半の学びを振り返って感想を書いていただきました。
昨年の反省を踏まえて満足度の欄を設けておきましたが、
今年は遅刻も無断欠席もしなかったし、
しかも出席者がこれだけ少なくてかつ記名式のワークシートだったので、
みごと全員最高点の平均点5をマークしてしまいました。
この人数ではあまりこの調査は意味なかったかもしれません。
皆さんからいただいた感想を書き留めておきましょう。

●学ぶことの理由について 「人間の発達」 から講義が非常に印象に残り、勉強になりました。また、講義のみではなく、KJ法の体験的な学習もあり他の先生方の考えも知ることができ、とても良い研修でした。ありがとうございました。

●日々の雑務に追われて、考えるということを自分自身ができていなかったので、今回この研修で機会を与えてもらって良かったです。生徒に思考させるためには自分自身もたくさん考えなければならないので、これからもっと努力していきたいと思います。

●学ぶとは何か、根本的な部分 (生きる、食べる、自分を生かす) が分かった。社会構造をふまえた授業づくり・教育を粘り強く実践していくことがより良い社会づくりのために教師ができることと感じた。

●「なぜ学ぶのか」 を再度考える機会を頂き、感謝です。有り難うございました。

●「壊れた本能―文化の発達」 から学ぶことの意義を導き出した点に感心した。KJ法を授業だけでなく、教材研究でも役立てようと改めて思った。

●思考力・表現力を高める授業の大切さを講義・演習を通じてよく分かりました。特に学ぶ意義、書かせることが思考につながるという点が印象に残りました。

皆さまお疲れさまでした。
研修は明日までですね。
がんばってください。
皆さんが考えたKJ法の成果はマインドマップの形にまとめてプリントにしておきました。
今年は参加者が少なかったのでアイディアも少なめでした。
そこで昨年の先生方が作った成果のマインドマップもオマケとして付けておきました。
いろいろなアイディアを参考にしながら、
生徒たちの思考力と表現力を刺激し鍛えてあげられるような独創的な授業を考案していってください。

教育者の怒り

2014-10-21 07:30:00 | 教育のエチカ
私は日頃から親や教員など教育者は、叱ってもいいけど怒ってはいけないと思ってきました。

叱るというのは、相手のためを思って相手のこれからのために苦言を呈することです。

怒るというのは、自分の感情にまかせて自分の怒りを相手にぶちまけることです。

教育者というのは常に冷静に、たとえ相手からは怒っているように見えたとしても、

実際にはまったく怒りの感情に囚われることなく、

ただ叱るのに効果をもたせるために怒っているふうを装うだけであって、

頭のなかでは相手にとってどういう変化をもたらすことができるかを細かく計算しつつ、

何をどのように言うかをすべてコントロールできていなくてはならないと思っていたのです。

ほんのつい最近までは…。

ところが、このところ立て続けにこの温厚な私が怒りを禁じ得ない案件が発生してしまいました。

そもそも私は学生時代、自分自身が怠惰なダメ学生でしたから、

彼らがやらかすことに共感を覚えることはあっても、

それに怒りを感じるなんていうことはほとんどありませんでした。

そんな私がなぜ頭に来たかというと、ついちょっと前にも似たような問題が生じており、

それに対しては私なりに厳正に対処したつもりでいたのですが、

まったく懲りることなく同じような問題が再発してしまったからです。

こちらとしては一度許したという感覚があるものですから、

それを裏切られたと感じてしまってどうしても倍旧の怒りを感ぜざるをえないのです。

このような怒りってやはり教育学的には間違っているのですよね?

それとも最初のときに怒りを抑圧することなくもう少し直接的にぶちまけていれば、

再発事件など起こらずにすんでいたのでしょうか?

私がなまじっか理解ある態度で臨んでしまったがために、

彼らに同じ過ちを繰り返させることになってしまったのでしょうか?

つまり、私の教育方針の間違いによって彼らを正しく導くことができなかったのでしょうか?

それとも基本方針は間違ってなくて、ただもう少し怒ってるふうを装うべきだっただけなのでしょうか?

うーん、何とも言えません。

問題は今後、自分の感情をコントロールするのがたいへん難しいだろうなということです。

怒り始めたら爆発してしまうかもしれません。

ふーむ。

とにかくパワハラにだけはならないように気をつけたいと思います。

それにしてもなあ…

多忙な10、11月

2014-10-19 22:05:53 | お仕事のオキテ
アクセス数はやっと落ち着いてきました。

といっても4,150アクセス (訪問者数) ですから一昨日二昨日に続く歴代3位の数字なんですが。

それはさておき、今週から来月にかけて大忙しです。

まず今週22日の水曜日には教育センターの5年研があります。

5年研といえば去年の大チョンボが思い出されますね。

今年はバッチリ手帳に書き留めておいたのでけっして忘れてはいません。

まあ覚えていたからといって早めに準備を整えてあるわけではないので、

これから大変なことは大変なんですが、

それでも日程を把握しているというのはわたし的には上出来です。

そして、その週末には 「第27回てつがくカフェ@ふくしま」 があります。

ポスターを作るのを忘れないようにしないといけません。

その翌日は県知事選の投票日ですので、いくら二日酔いでもちゃんと選挙に行かなきゃいけません。

そして週明け、27日の月曜日は次年度科研費の申請の学内締切です。

この時期はいつも科研費の申請締切にあたりますので、

過去に何度か 「科研が書けん」 という投稿をしてきました (2009年2010年)。

おかげさまで2010年に申請した科研費がみごと採択され、

2011年から4年間交付を受けてきましたので、

2011年から13年までは科研費申請をせずにすみました。

この科研費のおかげで 「てつがくカフェ@ふくしま」 も、

会場費等の心配をせずに開催してくることができました。

しかし、その科研費も今年度限りですので、来年度以降の分を新たに申請しなくてはなりません。

これはひじょうに気の重い仕事ではあります。

はたして今週中に書けるのでしょうか?

たぶんまた 「科研が書けん」 というオヤジギャグが炸裂するのは必至な気がします。

そして、11月8日 (土)、9日 (日) には多文化関係学会がコラッセ福島で開催され、

8日には私がファシリテーターで 「オープンフォーラム」 という名の哲学カフェをしなくてはなりません。

8日の15時半から17時まで開催しますのでぜひ皆さまお越しください。

これは動員をかけられていますので、その人集めもこれから積極的に行っていかなくてはなりません。

9日 (日) の13時~14時までは牧野英二先生の基調講演もあります!

皆さま、この両日はぜひともコラッセ福島にお越しください

その2日後の11月11日 (火)には高千穂大学で、

総合科目B連続講演 「危機の時代と哲学の未来」 を行わなくてはなりません。

この連続講演には哲学界の大御所が一堂に会していて、

先ほどの牧野先生から始まって私の前の週には森一郎氏が話をされているのですよ。

そんなところにのこのこ出かけていって、

「民主主義の危機と哲学的対話の可能性」 について90分間語らなければならないわけですよ。

ああ、気が重い

こんなバカでかい話を振ってきた後輩を恨みます。

そして、この忙しさですからその準備なんてするヒマがないじゃないですか。

私にどうしろというのだっ

というか、むしろ忙しすぎて、

その日東京に行くのを忘れてまたスッポカしてしまうんじゃないかと心配です。

それを忘れないようにここに書き留めてみたわけですが、

まあ、あまり気負わず、ちゃんとその日に行って話をできればよしとしましょう。

東京からトンボ返りして翌々日の13日 (木) は 「シネマ de てつがくカフェ」 です。

フォーラム福島でヒップホップのラッパー、ANARCHYの自伝的映画、

「DANCHI NO YUME」 を見てのてつカフェです。

世話人は誰もヒップホップとかラップとかに詳しくありませんので、

ひじょうにアウェイな気分で開催するてつカフェとなります。

ANARCHY氏御本人が来てくださるのですが、

御本人を前にして上手いこと哲学的対話を仕切れるのか、今から戦々恐々としています。

(純ちゃん、ファシリテーターやってくれるよね

どんだけ忙しいんですか、10~11月

まあこういう御時世ですので、仕事があることは有り難いことであると受け止めて、

ひとつひとつ忘れずに (!)、心を込めてこなしていきたいと思います。

いろいろと手抜かりとかも発生するかもしれませんが、

その点は何とぞご容赦くださいますよう、皆々さまにはあらかじめお願い申し上げておきます。

歴代最高アクセス更新…

2014-10-18 07:51:37 | このブログについて
昨日、一昨日の 「歴代最高アクセス爆裂再び!」 をお知らせしたところですが、

その昨日、さらに記録更新してしまいました。

とうとう1万の大台に乗って、12,843アクセスです (訪問者数)。

もう何がなんだかわかりません。

閲覧数でいうと20,274アクセスです。

私は基本的に閲覧数ではなく訪問者数のほうを重視していましたが、

(来てくれた人がリンクでどれくらいあちこち飛ぶかは気分次第かなと)

日別ランキングはひょっとすると訪問者数ではなく、

閲覧数でカウントされてるのかなと今日初めて気づきました。

その日別ランキングは12位まで上りつめました。

記事ごとの閲覧数は以下の通りです。

1位 「思わず耳を疑う女子高生たちのまさかな会話」 16,450アクセス

2位 「【2ch】 抱腹絶倒厳選おもしろコピペ集」 382アクセス

3位 「トップページ」 252アクセス

4位 「Q.男の人の気持ちを理解するにはどうしたらよいですか?」 162アクセス

5位 「Q.なぜ浮気した本人ではなく浮気相手を責めるのですか?」 137アクセス

6位 「『愛する人に東横インをプレゼントしよう』 出版決定!」 105アクセス

7位 「性愛の倫理学カテゴリー」 101アクセス

とまあ、あいかわらず断トツの女子高生人気で、

あとは女子高生につられてやってきた人が 「性愛の倫理学」 カテゴリーに立ち寄っている感じです。

やっぱりぱんつさんもあの東横インの記事が爆発的人気を博した頃、

こんな不思議な気分を味わっていたんでしょうか?

とはいえあの記事はまさに自分がやり遂げ書き上げたものが評価されたわけですから、

それなりの達成感が得られたことと思いますが、私の場合はなあ…。

いくらあの記事が読まれようがけっして書籍化はしてもらえないでしょうし、

たとえ書籍化されたとしても私のところに印税は入ってこないでしょう。

うーん…。

いつかちゃんと自分が書いた記事でこの記録を塗り替えたいものです。

やっぱジブリ批判しかないかなあ?

でもそんなことしたら炎上間違いなしだしなあ…。

歴代最高アクセス爆裂再び!

2014-10-17 09:58:35 | このブログについて
昨日2014年10月16日、再び歴代最高アクセスが爆裂してしまいました。

これまでの歴代最高アクセスは2013年11月29日

『おもひでぽろぽろ』 の地上波放映日に記録した2,191アクセスでした。

それもほんの一時的現象でその後は400アクセス前後で落ち着いていたんですが、

昨日なんと急に7,591アクセスを記録してしまいましたっ

前回の最高アクセス数の3.5倍ですよ。

平常時と比べると20倍近い数字です。

日別ランキングでは堂々の16位ですっ

2,075,655ブログ中の16位ですよ。

前回ベスト100入りして喜んでいたのに16位といえば準々々決勝入りじゃないですか。

何がこんなに爆発的に人気を博したのでしょうか?

昨日書いた記事は 「せんきょの話をしよう♪」 でした。

リンクを張った「せんきょcampふくしま」 はそんなに巨大なネットワークだったのでしょうか?

残念ながら 「アクセス解析」 で記事ごとの閲覧数を調べてみたところ 、

閲覧総数11,598のうち、昨日の記事の閲覧数はたったの84アクセスでした。

それでは7,000人を超える閲覧者の皆さんはどの記事に殺到したのでしょうか?

一昨日やっぱりぱんつさんの新刊本の宣伝をしました。

「『愛する人に東横インをプレゼントしよう』 出版決定!」

あれだ、あれに違いない。

やっぱりぱんつさん、おめでとうございます、ベストセラー間違いなしですよ

と思ったらその記事も185アクセスだけでした。

昨日のお化けアクセスの正体はこれでした。

「思わず耳を疑う女子高生たちのまさかな会話」

こちらに9,092アクセスも殺到していました。

ちなみに2位は 「【2ch】 抱腹絶倒厳選おもしろコピペ集」 で、それがたったの207アクセスです。

断トツの女子高生人気でした。

そういえば昨日メールのほうに、あの記事の掲載を知らせたツイッターでのツイートが、

4名の方によってリツイートされたとの知らせが入っていました。

そのうちの誰かがものすごいフォロワー数を誇る人だったんでしょうね。

うーん、ビミョーだ。

あれって別にぼくが書いたわけじゃなく、ツイッターまとめ記事から抜粋しただけだったので…。

ま、これを機会にあの記事だけじゃなく、

私のブログ全体の読者が爆発的に増えてくれることを期待しましょう。

初めてお越しくださった皆さま、その都度おもしろおかしなことをいろいろと書き散らしていますので、

読者登録してまたぜひ遊びに来てくださいませ

せんきょの話をしよう♪

2014-10-16 13:57:22 | グローバル・エシックス
福島県内の若者たちが立ち上げた 「せんきょcampふくしま」 というコミュニティ。

その主催で19日 (日)、20日 (月) に 「せんきょの話をしよう♪」 という企画が開催されます。



私なんかは学生たちに選挙はとても大事だと言いながらも、

今度の県知事選挙に対しては、立候補者が出揃った段階ですでに勝手に先読みして、

ひとりでげんなりしちゃっているところがあるのですが、

若い人たちが選挙を盛り上げて、これからの暮らし、

福島のこと、未来のことについてきちんと考えようと活動している姿には感心させられます。

うん、あっさり諦めてしまってはダメですね。

19日はムリそうですが、20日の映画は何とかゼミを早く終わらせて見に行きたいものです。

25日 (土) には第27回てつがくカフェ@ふくしまが開催され、

「選挙に意味はあるのか? ―代表民主制を問う―」 をテーマに哲学的対話を交わします。

若干こちらのテーマは黄昏れてしまっていますが、せんきょの話をしよう♪という精神は同一です。

このまま民主主義を脳死状態に陥れてしまうのではなく、

何とか息を吹き返させるために大人も頑張らねばと思います。


第27回てつがくカフェ@ふくしまのご案内

【テーマ】 「選挙に意味はあるのか?―代表民主制を問う―」
【日 時】 10月25日(土)16:00~18:00
【場 所】 かーちゃんふるさと農園わいわい
 
         2Fオープンスペース
         住 所:福島市栄町10−3 キッチンガーデンビル2階

        ※産直カフェの店内をつっきり、一番奥の階段で2階に上がってください。
【参加費】 飲み物代300円

『愛する人に東横インをプレゼントしよう』 出版決定!

2014-10-15 16:25:13 | お仕事のオキテ
6月にこんな記事を書いたのを覚えていらっしゃいますでしょうか?

「理解不能な他者に寄り添うとは」

その当時ネット上で話題になっていた 「愛する人に東横インをプレゼントしよう」

というブログ記事を取り上げたものでした。

なんとあの話が単行本化されるそうです。



詳細はこちら↓で。

「【重大告知】 『愛する人に東横イン』 の本が出ます」

私のブログ記事では著者のお名前を 「やっぱんつ」 さんと表記していましたが、

書籍は 「やっぱりぱんつ」 さんのお名前で出版されるようです。

私が間違えていたわけではなく、ツイッターは 「やっぱりぱんつ」、

ブログは 「やっぱんつ」 と使い分けていたようで、

出版にあたっては省略形ではないほうを選択されたようです。

さて、実はなんと、私この本の解説を書いてしまいましたっ!

半月ほど前 「ネコの無駄遣い」 という記事を書きました。

あのとき無駄にフロー状態に入ってしまって、

電車に乗り損なってまでノリノリで書いていたのが、この本の解説だったのです。

私はあのブログ記事の続編 「愛する人と東横イン本社にいった」 を読んでから、

いても立ってもいられずやっぱんつさんのブログにコメントを送りました。

その中で、あの記事を自分のブログで紹介させていただいた者ですがと名乗り、

URLも残しておいたところ、やっぱんつさんがそのコメントと私のブログを読んでくださり、

今回、宝島社から出版の話が出てきたときに、

編集者の方に私を解説者として推薦してくださったそうなのです。

うーん、仕事ってどこから飛び込んでくるかわかりませんね。

編集者の方からは 「ちょっとふざけた軽いノリの本なのですが、

それを大学教授の方に大真面目に分析してもらうことによってオチをつけたい」 と依頼されました。

残念ながら私は 「まさおさまの何でも倫理学」 みたいなブログを書いてる人間なので、

大真面目な分析に徹することはできませんでしたが、ノリノリの解説文を書くことはできました。

ミョーな縁で降って湧いたお仕事でしたが、これも何かの縁ですのでぜひ皆さまお買い求めください

11月7日 (金) 発売です。

もうAmazonで予約も可能です (こちら)。

ブログには書かれていなかったお2人の出会いのエピソードも秀逸ですし、

やっぱりぱんつさんの4コマ漫画なども読むことができます。

そして、まさおさまの冴えわたる解説

これで税込み1,080円はお買い得だっ