天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

『麗しのサブリナ』オードリーヘップバーンはハンフリーボガートに葬儀屋みたいな帽子でパリを歩けないわ!

2010-11-16 22:43:42 | 日記
今日の日記は、映画『麗しのサブリナ』(米1954年:ビリー・ワイルダー製作・監督・脚色 ハンフリー・ボガート オードリー・ヘップバーン ウィリアム・ホールデン主演)のことです。添付した写真は、映画で彼女が着用して、当時若い女性達にとても流行した「サブリナパンツ」姿のオードリー・ヘップバーンです。
この映画を観て、ハンフリー・ボガートとオードリー・ヘップバーンが一緒に夕食した後、ボガートの運転する車で邸宅に帰る時の、二人のとても印象的な会話が、私の心に残っています。その会話を、以下に掲載します。
・ボガート『なぜ見つめる?』
・ヘップバーン『一晩中 気になってた事があるの』
・ボガート『そんな事我慢しちゃいかんな!』
・ヘップバーン『これよ!(ボガートの被っていた帽子のつばを直しながら)葬儀屋みたいな帽子でパリを歩けないわ!それから書類かばんと傘はだめ!それが決まり!』
・ボガート『君がいなけりゃパリにいられない フランス語もだめだし、帽子のつばも折れない!』
この映画公開時は、ハンフリー・ボガートが55歳でオードリー・ヘップバーンは25歳でした。なんと親子ほどの30歳の年齢差があったのです。しかも、ビリー・ワイルダー監督は、ハンフリー・ボガートの永年のトレードマークだった「帽子」を茶化した台詞を若いオードリー・ヘップバーンに語らせています。だから、ハンフリー・ボガートはビリー・ワイルダーの台本に関して『もとの戯曲に書かれた台詞を乱暴にカットしてしまい、まったく無責任でまるで三歳のガキみたいだ!』と非難したと言われています。彼のこの憤りも、掲載した二人が交わした会話から、当然なことかも?と私にもある程度理解できます。
しかし、ビリー・ワイルダー監督は、この「帽子のつばを直す」二人の会話を、最後のオチの伏線に生かしたかったのです。さらに、恋愛映画の定番のハッピーエンドの道具にしたかったのです。ハンフリー・ボガートもつまらぬ自尊心など捨てて、自分が出演した映画をもっと愉しんでほしかったです。おじさんのボガートは30歳も若い女優のヘップバーンと恋の共演ができたのですから。
映画のラストでは、パリに一人で出かける傷心のオードリー・ヘップバーンが船のデッキチャアーに座っています。すると、客室係のボーイが彼女に歩みより、帽子を差し出し『帽子のつばを直していただきたいそうで?』とフランス語で語ります。彼女は受け取り、その帽子のつばを折ってそのボーイに返します。
そして、デッキの彼女の前に現れたのは誰か?その答えはこの映画を見て、皆さんは確認して下さい。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『麗しのサブリナ』ハンフリ... | トップ | 法相は二答弁覚えればいいの... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事