天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

文藝春秋六月号コラム映画『白痴』原節子写真「芝山氏は美貌天賦・石井氏表情で演技」に昔紹介した私は納得

2020-11-15 09:18:51 | 日記
今日の日記は、中央区区民センター図書室から借りてきた雑誌・文藝春秋六月号に掲載された記事『「原節子生誕100年映画ベスト10』で、芝山幹夫さん(評論家)と石井妙子さん(ノンフィクション作家)が、対談で語った私がとても共感した原節子の映画俳優像の事です。以下に、石井さんがベスト1と高評価し、芝山さんが8位とした映画『白痴』に関して、二人が語った言葉の一部を引用・掲載します。
『・芝山:黒澤作品、ドストエフスキー原作の「白痴」では、見ていて振り返った瞬間、夜叉の顔になる豹変の演技でした。有力政治家に囲われている娼婦役ですが、悪魔的で、物狂いが目に出ている。あの原節子を見るだけでも価値がある。個の力が強い。
・石井:冒頭で、町の写真館に原節子のポートレートが飾られているシーンがありますね。写真の中の、その表情だけでもう演技になっている。
・芝山:あの美貌は、もう天稟とか天賦の才としか言いようがない。
・石井:黒澤は小津とは異なる、原節子の魅力を引き出した。私は黒澤作品の原節子に強く惹かれます。』
この二人が語った映画『白痴』(1951年製作)でのそのシーンを添付しました。中央の写真館ウィンドウに原節子のポートレートがあり、左側に三船敏郎、右側に森雅之が映っています。冒頭から、この作品の主演者三人を描き出している黒澤監督のとても巧みな演出です。
私は、この映画『白痴』での原節子ポートレートの事を、自身の日記でも既に、皆さんに紹介しています。それは、2011年11月24日付『映画「白痴」登場する写真館ウィンドウに飾られた原節子写真なら盗み出そうとガラス割る不心得者出現と得心』で、趣味だったストリップ劇場の入口宣伝用ウィンドウのガラス破損事件(2006年6月24~25日:土日かけて発生)と絡ませて、その破壊犯人の行動の不可思議さを話題にしました。その破壊事件からもう14年以上も歳月が流れ、その間私自身の周辺でも、いろいろと事件がありました。
でも、私が9年前に話題した原節子写真に関して、芝山さんが【原節子の美貌は天賦】と語り、石井さんは【表情だけで演技になる】と高く評価しています。映画を真摯に観る人には、その映画評価はまったく同じになると、このコラムを読んで私は強く得心しました。
だから、これからも私が心に残る映画を、皆さんに紹介していきたいと思います。
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