インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

ボロブドゥール寺院遺跡群

2009-09-13 19:22:36 | 映画や小説、テレビなど
  かつて、マヤ文明などに拘っていたが、今は何事にも執着しないように心がけている。ふうっと意識を緩めたときに、これまで気づかなかった情報が、次々と飛び込んでくるものである(たぶん)。

 テレビでも全然興味のないものでも観ている。この間の、バチカン市国~神に捧げられた国~以来であるが、仏教遺跡のボロブドゥールがやっていた。インドネシアのジャワ島の密林にある遺跡である。

  テレビ内容をそのまま叩くに、8世紀末の不思議な建造物で、世界でも異例の形をしているようだ。一体何のために建造された? 悟りの場所? 王の墓?  遺跡の形が何で? と疑問だらけである。

 詳しくはこちらのサイトをご覧下さい ボロブドゥール①ボロブドゥール②

  こちらは実際に行かれた方のブログです  ボロブドゥール遺跡(その1)(勝手ながら…私の記録)

 九層からなる大ピラミッドで、何かしらマヤの遺跡を髣髴させる。そのピラミッドは階層ごとにに、場面=絵が描かれてあり、釈迦の誕生から仏教のストーリーであるようだ。回廊を時計回りに歩いて流れを追い、上の階へ行くようだ。

 基壇の内側に、もう一つの基壇があり(隠れた基壇)、欲望にとらわれた人間達の姿、まさに我々文明人がそこにいるのかもしれない。

 穴の開いたベル?が沢山あるようだ。ストゥーパ(釈迦の骨を収める場所)と呼ばれる塔が並んでいる。塔の中には仏像があり、ひし形の窓=不安。正方形の窓は安定を意味するらしい。

 なお、このボロブドゥールなる仏教の聖地は、ムラピ山(2968メートル)の大噴火で忘れ去られたが、1973年、ユネスコが修復に乗り出し1983年に完成、1991年世界遺産に登録された。

 インドネシアでは、仏教が伝わるはるか昔、祖先に祈りを捧げていたようで、これが混じっているようだ。西ジャワ州にある幻の遺跡、グヌン・パダン遺跡。丘に五層に渡り石が積まれていたようである(インドネシアの巨石文化・参照)。山に祖先の霊が宿るとされる。

 古の信仰+仏教=ボロブドゥールであるようだ。この仏教は、同時期の(3キロ離れた)ムンドゥット寺院に起源があるようだ。

 ここでは幻想の祭り、ワイサック(年に一度、釈迦を讃える祭り)がある。聖なる泉で特別な「水」を集める。「火」は進みだす道しるべで、天然ガスが噴出す岩場からとる。世界中から1万2千人もの仏教徒が集まり、読経やら、火を先頭に僧侶が行列をつくる。 

 聖なる水(蓮も)も運ばれる。夜、満月の下、釈迦を讃える祭りはクライマックスを迎える。仏教徒は、祈りながら遺跡の周りを廻るのだ。壮大に火が燃える。多くの蝋燭が並んでいる。お経を歌う。そして、蛍のように行灯を飛ばすのである。人々の思いを乗せ、火が昇天する。

 この間の、バチカンにあるミケランジェロやベルニーニの作品も立派だが、ムンドゥット寺院内部に安置された仏像(3メートルも)凄そうだ。制作者は不明だが、まさに神に捧げられた芸術作品である。ただ場所が場所であるし(熱帯の僻地)、『天使と悪魔』のように取り上げる作家もいないから(?)、

  知る人ぞ知る遺跡だわい(インドネシア=イスラム教のイメージが)

  仏教徒なら、一度行ってみるべきです(あっ、あなたは仏教徒ではないのですか)