インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

超ショート小説の書き方

2015-02-12 19:15:43 | 映画や小説、テレビなど
  
  雅太は本日、面白い本を発見した。広島県の福山が出身らしく、小説作法にも関心のある雅太は面白いと購入したわけである。

テンプレート式 超ショート小説の書き方
高橋フミアキ
総合科学出版


 まさにテンプレートに当てはめれば、勝手に小説が仕上がるわけである。これは恐ろしい本で、例えば、「願望のテンプレート」があり、私はどうしても⚪️⚪️したいと思った。確かに障害がある。一つ目は⚪️⚪️だ。二つ目は⚪️⚪️。三つ目は⚪️⚪️。しかし、私は決して、決して諦めない。やるだけのことはやってみよう。⚪️⚪️。結果はこうだ。⚪️⚪️。

 実際に書いてみると、

  雅太はどうしても古代メキシコの呪術をマスターしたいと思った。確かに障害がある。一つ目は師匠であるナワールがいないことだ。二つ目は仕事に行かなければならないこと、三つ目は日本語であれ、英語であれ、本だけでは理解できないことがある。しかし雅太は決して、決して諦めない。やるだけのことはやってみよう。雅太は職場を、一種の修行場とみなし、「小暴君」がいたらラッキーだと考えることにした。雅太は英語力に磨きをかけ、出来るだけ原書で読もうと努めることにした。「魔女の夢」やルハン・マトゥスの第三の目の何たらの本も翻訳し、カスタネダ以外にもいろんな呪術師のやり方を取り込みたい。自分なりに工夫して実践してみた。結果はこうだ。雅太は65歳になった今(2038年)、夢見で分身を自由自在に操れるようになった。直感が鋭くなり、前兆を読み取れるようになった。雅太の人生は老人になってから面白くなってきたのである。さらに、雅太は意識を保ったまま死ぬことができる、非有機的存在となるチャンスに恵まれたのだった。

  ・・・という願望(あらすじ)になるのだが、、現実はいかに。

 他にも「対立のテンプレート」があり、Aさんの意見はこうだ。⚪️⚪️。Bさんの意見はこうだ。⚪️⚪️。そのとき、こんなことがあった。⚪️⚪️。

 実際に書いてみると、

  (雅太がなぜ生きているのか悩んでいた時)

  古代メキシコのシャーマンの意見はこうだ。世界は雅太の中にだけあるのだ。雅太自身の意識しかないのだと。つまり、雅太が死んだら、この世界は消える。雅太が意識しているから、この世界が存在するのだと。

  一方、現代文明人の意見はこうだ。世界は雅太を含め、多くの生き物、物質で成り立っており、雅太が死んでも存続する。つまり客観的なモノの世界があるのだと。

  そんな時、こんなことがあった。雅太は「breaking bad」なるアメリカのTVドラマにはまった。エミー賞を獲得した作品は、「ドン・ファンシリーズ」とは経済的効果では比較にならない。ドラマの中は、現代の切実な内容が盛り込まれ、タガが外れた主人公は、カスタネダ本の何かを具体的に感じさせるぐらいだった。

 だが、映画はウケを狙って作り過ぎられていた。カスタネダの本でさえ、フィクションは混じっているかもしれぬが、ウケなど関係なく、著者自身が驚き、感動した体験を語ってくれていた。それを感じた時期、カスタネダ自身の状況など、自分のことを話してくれていた。

 雅太は映画に心を打たれはしたが、より一層カスタネダの方に惹かれた。小説や映画の評価は個々によって違うのだろう。人それぞれが独自の道を歩んでいるかのように。



 

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