インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

インディオ流経済思想

2008-01-24 22:54:56 | マネーは生贄を要求する神か?
 この前、マネー神がどうのわけの分からぬことを書いたが、受けが良かったようなので、本能の趣くままに書いてみたい(かなり俗っぽい話だ)。

 現実に、会社や職場は一つの部族であるし、資本家を離れた巨大マネーはまさに神である。あらゆる部族は神に尽くすわけだ。マネー神は部族に富を与えて、彼らの暮らしを成り立たせる。しかし一方で、マネー神は利益とか利息とかいった、貢物を要求する。マネー神はあたかも生き物のごとく、その貢物を平らげながら、成長し、生き続けているのである。

 ここに一部上場企業、ウマシカ電気があった。ウマシカ電気はマネー神の恩恵を受け、日本に工場が3つある液晶メーカーである。
 近年、ウマシカ電気の業績は悪かった。競争が激しいのか、ブランド力が弱いのか、作っても売れなかった。
 大神官(大株主)は、マネー神の託宣をした。
「工場を一つ潰し、大規模なリストラをしろ」
 神官の言葉は絶対であった。が、ウマシカ電気を束ねる酋長は人間味があったので首を振った。
「そんな残酷なことは出来ません。みんな家族がありますし。でも大丈夫です。来年は、何とか貢物を捧げられますから」
 大神官は首を振った。
「いやいや、マネー神は、汝らの首を欲しておられるのだ。まず、お前からクビだ」
「なんたることだ」と酋長は開いた口がふさがらなかった。うすうす気づいていたが、やはり株主は悪魔の僕だったのか。

 かくして40年尽くした社長はあっさり退職に追い込まれたのであった。
 その後、ウマシカ電気では、次々にマネー神に捧げる首切り儀式が行われた。
 経理課長は叫んだ。首切り神官は30年一緒に尽くした同期の人事部長である。
「なんで俺が生贄になるんだ!」
「部族のためだ。マネー神の要求だ。誰かが生贄にならなければならんのだ」
「他にもいるじゃないか!」
「あんたは給料が良い。だから流れる血が多い。神が喜ぶのは、やっぱり、痩せた子羊より、太った水牛なんだよ」

 すんなり書けるので厭になった。
 なんて暗い発想なのだ!
 これがホントなら世の中、失業者だらけになるな…(なってたりして)