インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

マネーの神とインディオ思想

2008-01-22 22:35:40 | マネーは生贄を要求する神か?
22日の東京株式市場は、前週末の米国市場からの世界同時株安の流れが続き、日経平均株価の終値が前日比752円89銭安い1万2573円05銭に急落した。1万3000円を割り、約2年4カ月ぶりの安値になった。アジア市場も大幅に下落し、中国・上海、香港では過去最大の下げ幅となった。米サブプライム問題に端を発した金融不安と米国景気の減速懸念が、新興国を含めた世界経済の先行き不安に広がり、世界株安に歯止めがかからない。(朝日ニュースより)

 相場が激しく揺れ動いている。マネーを神として崇拝している我々は、神の怒りをかったのではないかと恐れおののいている。

 そういえば昔、経済学をかじった。だいぶ忘れたが、物を作って売って儲けるような実物経済より、金で金を産むマネー経済の方が遥かにスケールがでかい。株式会社やら銀行の信用創造なんかの制度が、会社とか工場をつくって社会を豊かにするというものだ。

 それはあたかも、太陽が大地の作物を育てるのに似ている。マネー経済の力は、太陽神の恵みであるといえる(雨の神かもしれない)。

 太陽の力が弱くなれば、作物は育たない。資本があるから、会社は育っていく。資本である株価が下がれば、会社は育たない。日照は大きな樹木に食われ、弱い植物から枯れて行く。その姿はマネー神に捧げられた生贄である。

 去年、8000円以上あった世界のトヨタの株が、4800円になった。

 トヨタ村では村長が部族会議を開いた。長老は口を開く。「マネー神は酷くお怒りのご様子じゃ。このままでは村は滅びる。神の怒りを鎮めるためには奴隷を生贄に捧げなければならん」
 心優しい若者は反対した。「それは可哀相です。僕たちの給料は高いですから、皆で苦しみを分かち合って乗り切りましょう」
 長老は机を叩いた。「ならん! 奴隷を捧げるのは、昔からの掟なんじゃ。それによって今まで乗り切ってきたんじゃ」
 村人たちも次々に叱った。「甘いぞ! そんなキレイ事を言うな!」「お前なんぞ、村から出て行け! 自分で飯を食え!」
 かくして奴隷は、あたかも見せしめのように生贄として殺されることになった。

 下請け企業は、景気の調節弁だといわれるが、現実はどうなのか。