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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

市町村長リレー講座 寿都町長篇

2016-10-05 21:42:54 | 大学公開講座

 マチづくり、地域づくり、そして地方自治に関心がある。以前から講座の存在は知っていたが、なかなか参加できないでいた。今回ようやく念願が叶い参加できたが、期待どおり興味深いお話を聴くことができた。 

                    

 札幌大学では以前から、道内の自治体の首長を招き、リレー式に講座を開催していた。(年間に4~5回)聞くところによると、平成18年に講座が開始されたというから、すでに10年間も継続して開催されていることになる。

 去る10月4日(火)午後、本年度の第1回目の講師として寿都町長の片岡春雄氏が招かれ、「地域資源を生かした町づくり」と題して90分にわたってお話しされた。
 片岡氏は現在63歳ということだが、2005年に無投票で町長に選出され、現在3期目ということだった。

                    

 片岡氏の第一印象は元気はつらつという印象だった。片岡氏のお話から、氏がリーダーシップを発揮してぐいぐいと町をけん引しているという感じだった。
 氏が強調していたのは、「ピンチをチャンスに!」という言葉だった。
 具体例として、町にあった道立病院の赤字が膨らみ、町への移管を求められた際に、町立診療所として再生するために医師の確保に奮闘し、今では家庭医療の先進的な診療所として注目される存在となり、赤字も大幅縮小することができたそうだ。

 また、風の強い寿都町ではいち早く風力発電に取り組んだが、さまざまな原因から失敗してしまった。しかし、失敗原因から学び、再び風力発電に取り組み、今では11機の風車が稼働し、売電することにより年間3億5千万円もの売電益を生み出しているという。この益金を診療所の赤字補てんにも役立てているということだった。

                  

 さらには、漁業の町・寿都町だが「磯焼け」に悩まされていたという。その磯焼け対策にも町長が先頭になって企業の支援を取り付け、効果を見せ始めているということだった。

 ことほど左様に、片岡氏は小さな町(人口3,100人)の首長であるが、まるでブルドーザーのようにぐいぐいと町をけん引しているように聞こえてきた。
 自らがマチづくりを担っているという自負心と、成功体験が片岡氏のエネルギーになっているのだろう。
 首長のタイプには、片岡氏のようにぐいぐいと引っ張っていくタイプと、調整型のタイプに分けられるように思われる。
 しかし、過疎化が進展する小さな自治体では片岡氏のようなリーダーシップを発揮するタイプが相応しいのでは、とも思う。
 役場職員も町長に引っ張られる形で元気が良いという。

 片岡氏の次のターゲットは「観光振興」だという。寿都町というと、日本海に面した交通の不便な町という印象がある。そのような悪条件を跳ね返し、ぜひとも多くの人たちを寿都町に呼び込みたい、意気軒高に語った。

 これまで何の印象もなかった寿都町であるが、片岡町長のお話を聴いて、「元気な町・寿都町」という印象を抱いた。寿都町のこれからに注目したい。

 市町村長リレー講座は、本年あと3回の講座が予定されている。幸い、3回とも受講でできそうなので、これからも関心をもって受講したい。



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