クラリネット奏者として国内でも屈指の奏者として知られる黒岩真美を中心とするバーティカル・トリオは濃厚なジャズというよりは、ジャズテイストをまとったソフトなジャズメロディを私たちに届けてくれた。
3月3日(金)午後、かでる2・7の展示ホールにおいて「バーティカル・トリオ」を招いて「第14回 かでるひな祭りコンサート」が開催されたので参加した。
バーティカル・トリオは、クラリネットの黒岩真美、ドラムスの白戸達也、ピアノの吉野有里の3人組である。三人ともに道産子であるが、黒岩は遠軽町、白戸は清里町と私の故郷オホーツク管内出身ということで別な意味で親しみを覚えたコンサートでもあった。
コンサートの中で特に説明はなかったが「バーティカル(vertical)」とは、垂直とか、直立したという意味のようだが、はたしてどのような意味で付けられたネーミングなのだろうか?
30分というミニコンサートで演奏された曲目は下のようなラインナップだったが、やはりこのようなコンサートではコアなファン向けというより、幅広い層に受け入れられることを意図した選曲と思われた。
その中でも私が気に入ったのは、「星に願いを」、「鈴懸の道」といった耳慣れた曲をジャズテイストで聞けたことだ。黒岩真美さんはシエナウィンドオーケストラという国内でも有数の東京の吹奏楽団のクラリネット奏者をされているということで、その円熟し安定したクラリネットの音色が耳に心地良く届いたミニコンサートだった。
ステージ(といっても聴衆と同じ平場だったが)には、いつものひな祭りコンサートと同様に雛飾りが設えられたステージで、ちょっぴりひな祭り気分を味わいながらのコンサートも粋なものであった。