田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

最新の校舎は複合校舎が主流?

2017-07-26 20:35:41 | 札幌(圏)探訪
 小学校の校舎に、児童会館、さらにはまちづくりセンターに、地区会館と…。さまざまな機能を併せ持った新設の札幌市立二条小学校の校舎を見学した。このような形態の校舎が今後の主流になるのだろうか?
 

               
               ※ 公立の小学校の体育館としては床面積がかなり広い体育館です。

 ちょっと話が古くなったが、7月14日(金)午後、私が所属する退職組織の札幌市中央支部の研修会があった。研修会は例年、一つの学校と公共施設を訪問・見学することが恒例となっている。
 今年の研修先は、数年前から改築工事が行われ、本年4月から改築がなった校舎で授業が開始された札幌市立二条小学校を見学することになった。
 改築された二条小学校は、入口のところに「札幌市立二条小学校」「大通・西まちづくりセンター」「大通・西会館」「二条はるにれ児童会館」の4つの施設名が同時に掲示されていた。
 今年はこの4つの施設を見学することで研修会の目的が達成されるというわけである。

               
               ※ 建物のエントランスに掲げられていた4つの施設名です。

 冒頭の挨拶には、二条小学校長、まちづくりセンター長、はるにれ児童館長の三人が顔を揃えられて挨拶された。
 挨拶の中で、札幌市にはこれまで二つの複合の機能を有した学校が建設されたが、まちづくりセンターが入った複合施設は札幌市では初めてのケースだと説明があった。

 見学は、まず「大通・西まちづくりセンター」と「大通・西会館」から始まった。
 「まちづくりセンター」とは、札幌市が住民主体の地域づくりを進めていく観点から、それを札幌市が積極的にサポートしていく拠点として作られた施設であるが、同時に行政の出先機関として各種行政サービスを行うところである。併せて地域住民が各種会合などに利用する会館が併設されている。
 コンパクトではあったが、集会室、会議室、調理実習室などがまちづくりセンターの事務室と共に設置され、住民が活用している様子もうかがうことができた。

 つづいて「二条はるにれ児童会館」を見学した。ちょうど児童の下校直後とあって、学校から同じ棟の児童会館に移った子たくさんの子どもたちが自習をしているところだった。
 新しい施設であったが、二条小学校の多くの児童が利用するためか、相当に窮屈そうだった。札幌市内の児童会館、ミニ児童会館はみな事情は同じようである。
 実は私は、この児童会館に、この後夏季休業期間中に子どもたちの学習を支援するために何日か訪れて、お手伝いすることになっている。

               
               ※ 児童会館の子どもたちは学習時間とあって、みんなが机に向かって自習をしていました。

 最後に、二条小学校の教室などの施設を見学した。
 さすがに校舎は近代的な造りをしていた。
 最も大きな特徴と思われたのは、教室と廊下の壁である。教室と廊下を隔てる壁全体が移動可能な造りとなっていた。つまり必要に応じて、教室と廊下がオープンになったり、クローズになったりする方式だった。
 これは一時流行したオープンスペースの教室の利点を生かすとともに、欠点を是正できる優れた造りだと思われた。

               
               ※ 校舎は4階建てでしたが、こうして吹き抜けになっているところもありました。

 贅沢な造り(いや、贅沢と言ってはいけないのかもしれない)だと思われたのは、少人数指導をするための教室が別に用意されていたことだった。
 ある教科の、ある学習内容を複数(2人あるいは3人)の教員で指導する必要が生じたときには、普通教室から移動して、特別な教室において児童を二分割、あるいは三分割にして指導できる教室が用意されていたのだ。これは理想的である。

               
               ※ 写真の教室は少人数指導のために用意されている教室です。

 その他にも、校舎の4階部分にはプールが設置されていて、水温の調節が可能(?)な仕組みとなっていたり、音楽教室が二つ用意されていたり、地域図書館にも負けないような立派な図書室があったり、と新設校舎ならではの素晴らしい施設・設備が整えられていた。

               
               ※ 校舎4階に設けられていたプールです。

               
               ※ 広々としていた図書室です。地域の図書館も顔負けです。

 それにしても、もう10数年前になるが、TV番組「3年B組金八先生」のあるシリーズで中学校と老人施設が併設し、中学生と老人が交流する場面を描いていた。当初は若干の違和感もあったが、国内的にはそうした複合校舎が増えているようである。
 土地の有効利用や施設建設費の縮減というハード面の利点と共に、学習する児童・生徒が社会との関わりを学びながら成長するというソフト面の有意さからも、今後こうした校舎建設の在り方が主流となっていくのかもしれない。