沙翁劇、すなわちシェイクスピア劇として有名な「じゃじゃ馬馴らし」の白黒サイレント映画である。典型的なドタバタ喜劇であるが、楽しく見ることができた。
私が通学する(?)「めだかの学校」では、昨年末で「映像で綴る昭和の記録」を全て視聴し終え、その後の学習として「『懐かしの映画』観賞会」が始まった。
その第1回目として、1月19日(月)午後、取り上げた映画が、「キートンの探偵入門」(1924年)と「じゃじゃ馬馴らし」(1929年)の二つの作品が取り上げられた。
「キートンの探偵入門」も楽しませてもらったが、ここではダグラス・フェアバンクスとメアリー・ピックフォードの二人が演じた「じゃじゃ馬馴らし」を取り上げることにする。
※ ダグラス・フェアバンクス
この作品はシェイクスピアの代表的な作品の一つで、いろいろなところで、さまざまな俳優たちが演じている作品としても有名だという。その中でも映画としてはこの作品が最初のようだ。
映画は、生意気で、生意気で、手におえない女(あゝ、現代にもたくさんいそうだなぁ…)を男がめちゃくちゃに苛めたために、最後はさすがの女も泣き出してしまうというストーリーが大受けしたようである。
※ メアリー・ピックフォード
なお、使用したDVDが「淀川長治名作映画ベスト&ベスト」だったために、上映前に淀川長治さんの名解説が入る。その一部分を転写する。よりこの映画の面白さが分かっていただけると思う。
「どんな話かといいますとね、もう生意気で、生意気で、手に負えない女がいるんですね。
その女を男がいじめるために、大事に、大事にしたように見せかけて、ご馳走並べて「さあ、おあがりなさい」と、その女に言うんですね。
女は、「まあうれしい。お腹すいたわ、いただきましょう」と思ったら、パーン!とそのご馳走みんな捨てちゃうんですね。
この娘に、こんな貧しいものを食べさせちゃだめだよ…と、また出すんですね。
これでいただける、思って食べようとしたら、またパーン!とやって、いくら出しても食べさせないで、もうその女が半泣きになるんですね。
おなかすいた、おななかすいた、今まで威張っていた女が泣くんですね。
それが『じゃじゃ馬馴らし』ですね。」
「キートンの探偵入門」は活動弁士が付くことを想定して作られたためか、字幕もほとんどなかったのに対して、こちらは字幕が付いていたこともあり、より理解することが容易だった。
映画で主演した二人はプライベートでも、その後結婚した(後には離婚)ということも興味深いことだった。
今後も、昭和初期の頃に公開された洋画が用意されているようである。
楽しみに通学したいと思っている。