田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

垣間見たアメリカ 1

2012-06-05 21:31:31 | 海外の旅

 6泊7日という短い日程でアメリカの観光ポイントを駆け抜けてきた。それはまさに広大なアメリカの一端を垣間見たに過ぎない。それでも私なりの感慨は残った。今回の旅を記憶に留めるために旅の記録と共に、垣間見たアメリカを綴ってみたい。 

タフな旅程 

 旅行社の企画を見て覚悟はしていたがタフな旅程だった。
 僅かな日程であの広大なアメリカの観光ポイントを4か所も巡るというのだから当然と云えば当然である。
 ある意味、旅行社の芸術的(?)な企画と云えるのかもしれない。
 芸術的とは、その旅程の組み方だけではなく、ほとんどの食事が付き、添乗員が付き添い、そのうえそれぞれの現地でも日本人ガイドが3人も用意されているという至れり尽くせりの旅程案でありながらリーズナブルな価格設定であったからだ。

 どれくらいタフであったかということについて触れてみたい。
 今回、新千歳空港を出発し、帰り着くまで乗り継いだ飛行機の回数は10回だった。
 いったいどれくらいの距離を飛んだのだろうかと興味を抱き調べてみた。

 ◇新千歳    ⇒ 関西      1,072 Km
 ◇関西     ⇒ シアトル    8,074
 ◇シアトル   ⇒ ラスベガス     875

 ◇フェニックス ⇒ シンシナティ  1,566
 ◇シンシナティ ⇒ シカゴ       257
 ◇シカゴ    ⇒ トロント      430

 ◇バッファロー ⇒ デトロイト     231
 ◇デトロイト  ⇒ シアトル    1,927
 ◇シアトル   ⇒ 関西      8,074
 ◇関西     ⇒ 新千歳     1,072

 合計               26,770 Km

          
          ※ 今回私たちを関空からアメリカ、そしてアメリカ国内を運んでくれたのはデルタ航空だった。

 さらに陸地をバスで移動したのが1,650Kmだから、7日間で都合28,420Km移動したことになる。この距離はざっと地球半周にあたる。

 タフだったのは移動距離だけではない。その内容にもタフさがあった。
 毎日のホテル出発はほとんどが7時、8時台だった。中にはグランドキャニオンの朝日観賞のために朝の4時半に出発したり、帰国の便に間に合わすために午前3時半にホテルを出発したりした日もあった。さらにアクシデントでシンシナティ空港では深夜12時過ぎまで空港内に留まらなければならなかったこともあった。
 しかし、私を含めてツアー客のほとんどが60代という年代であったにもかかわらず、誰一人愚痴を云うでもなく旅を楽しんでいたのが印象的だった。(内心はどうあれ…)

 タフなのは私たちだけではなかった。バスのドライバーのタフさも特筆ものだった。
 2日目はラスベガスからグランドキャニオン間630Km、3日目はグランドキャニオンからフラッグスタッフ間580Km、4日目はフラッグスタッフからフェニックス間380Kmを一人で運転したのである。
 この距離がどれくらい凄いのかを北海道に当てはめてみた。函館⇒稚内間が593Kmである。私たちが乗ったバスは3日間で函館・稚内間を往復し、さらに旭川まで行ったことになる。その間ずーっと一人で運転したのだ。
 ある日の途中の休憩ポイントでドライバーが体を伸ばし欠伸をしていたので、私は「疲れたか?」と訊いたところ「little bit」と答えてくれた。彼とてスーパーマンではない。けっこう疲れていたのだ。

          
          ※ 私たちを3日間で1,650Kmもの長い距離を運んでくれたバスです。

 というようにかなりハードな旅程だったが、こうした旅程は旅行会社のツアーだからこそ実現できたものなのだとも思う。個人的にこうした旅程を組むことはおよそ無理な話である。
 アンテロープキャニオン、グランドキャニオン、モニュメントバレー、ナイアガラ瀑布を一度に見ようとするためにはこのくらいのハードな旅程は私を含めツアーに参加した誰もが織り込み済みだったということだ。
 私たちはある意味こうしたタフな旅程をも楽しんだということなのだ。