田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

さっぽろふるさと学の集い 中編

2008-06-04 17:53:35 | 札幌学 & ほっかいどう学
 ちえりあにおいて開催された「第1回さっぽろふるさと学の集い」の中で、私が直接参加できた催しについて感じたことを記してみたいと思います。

 途中からの参加となったシンポジウムは議論の中に入っていけませんでしたが、コーディネーターを務めた木村北大教授のまとめが説得力をもって私に届きました。
 そのまとめは次の3点に集約されるようです。
① ふるさと学は、自分の街の歴史や現状を共有する営みである。そしてそれは「まちづくり」に繋がるものである。(繋がらなければならない~私の解釈)
② ふるさと学は、実は長い歴史がある学問の一つで、民俗学者の柳田國男がそのことに言及していることからも古くからある考え方である。
③ ふるさと学は、学んだこと、見えたことを多くの人たちに伝えることが大切である。その環境や場を作り、発表・交流を盛んにしていかねばならない。
        
        ※ シンポジウム会場の様子です。

 午後から分科会の二つのミニ講座に参加しました。
 「語り継ぐまちのシンボル」というテーマの分科会で、「幻の飛行場、いま明らかになる」「新琴似歌舞伎と劇場『若松館』」の二つです。
 二つの講座とも語り部(講師)の方が十分に準備されて臨まれた様子で大変興味深く伺うことができました。
 しかし両者には明らかな違いも見られました。それは“熱意”というようなものでしょうか。
 前者は自ら抱いた関心事(手稲地区に飛行場があった)を徹底して追い求めていく姿勢です。自らの足と人脈を駆使し、歴史的事実を明らかにしていく様は聴いている者を引きずり込むような迫力がありました。
 一方、後者は新琴似地区に過去存在した歌舞伎を再興する取り組みを紹介していただいたのですが、行政からの要請で始めた取り組みとあってどうしても受身の姿勢を感じてしまうところがあり、聴いていた私は新琴似歌舞伎の行く末に若干の不安を感じました。
        
   ※ 北日本飛行学校の飛行場の様子を発表する茂内氏です。

 最後に映像フェスタを覗きました。フィルムは、①市電沿線小さな旅 ②ラーメンのできるまで ③豊平と煉瓦 ④響け「時計台の鐘」~名曲はこうして生まれた~ の4本でした。
 肩が凝らずに楽しく見られたのですが、これは違う機会でも見ることができたなぁ、ミニ講座をもう一本聴いたほうが良かったな、と反省しましたが後のまつりでした。
 「さっぽろふるさと学」…、もう少しだけ考えてみようと思います。
                             (以下、後編へ)